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Rap1041-麗奈、目の前でバイク事故を目撃!2-1

Rap1041-タムラ先生夜間外来総合

 

Rap1041-麗奈、目の前でバイク事故を目撃!2-1 

 

麗奈、珍しくショッピング、やはりブランド品が多い。

主に青山、乃木坂、表参道などの以前から知り合いの、

若しくは馴染みの店に良く立ち寄る。


少し時間オーバー、帰宅を急ぎ246号の歩道を、

惜しげもなく美脚を披露する。周りが振り向くのも気にせずに・・・

その長い脚を、最も綺麗に見せる歩き方、それも早足で・・・・・、

地下鉄の階段に近づいた時、それは起こった。


バーンと大きな音が・・・、空中を人が飛んだ・・・様に見えた。

しかし・・・・それは事実だった。

少しのタイムラグでガタン、キー、キキ・・急ブレーキの音。

現場は大混乱、すべての人がその原因である一点に集中。


麗奈、反射的に走り出す。

近づいて見ると、ヘルメットをかぶった長身の男性と思われる人が、

道路に仰向けにぐったりと倒れている。


その少し向こうに、乗用車が道の真ん中に止まっていた。

そして、そのボンネットにもう一人の女性と思われる人が、

やはりヘルメットをかぶり、うつ伏せの状態でうつ伏せに乗っかっていた。


乗用車の中の運転手は、茫然自失。

まるで魂を抜き取られたように・・・

ハンドルを持つ手が硬直して、ハンドルを強く握り締め、

体がぶるぶる震え、まさしく発狂寸前だ


続々と人が集まり、騒乱状態。

何か大きな事故が起こった事は、みんな把握している。

けたたましく、サイレンの音が近づいて来る。


麗奈は、地面に倒れている患者に躊躇なく近づき、バイタルをチェック。

麗奈、いつもディスポの薄手でオペ用の手袋をバッグに忍ばせている。

すかさずバッグからその手袋を取り出し、慣れた手つきではめる。

 その様で彼女が只者ではない事が察せられる。


ヘルメットは真っぷたつに割れ、多量の血液が路上に流れ出る。

まさしく修羅場とはこういう状態を言うのだろう・・・

頸部の脈はかすかに触れるが、かなり絶望的な状態。

まだ救急車は到着しない。

そのまま今度は、ボンネットに倒れている患者の方へ走る。

やはり脈をみる、頸部に手を当てて・・・。


こちらは、かなりはっきりしていた。

がしかし、大腿のあたりが変に曲がっている。

明らかに骨折だ。

大腿骨骨折は間違いないだろう。

彼女は助かるだろうと麗奈は判断した。


少しして救急車が到着した。

救急隊が担架を持って走りより、麗奈の処置を見て、

医者かそれなりの・・・若しくは看護師と判断し麗奈に近づく。


麗奈は躊躇なく、二人の病状を説明、

受け入れ先を救急隊に確認してもらう。

救急隊の返事は、難色を示す病院ばかり。

麗奈は自分の病院に携帯から電話、もちろんタムラ先生だ。


タムラ先生にホットライン、

「麗奈です、お疲れ様です!」

「何だ、事故か・・!」

 「はい、246の***交差点です!!」

「で・・・、当院で収容可能な患者がいるのだな?」

 

「はい、1名、軽度な頭部外傷」

「おそらく、大腿骨骨折の患者は収容可能かと・・思われます!」

「それで・・・・・、他には・・?」

「頭部骨折、重症です、脳挫傷、意識は低レベルです。」

「おそらく・・でしょう!!」

「で、君の判断は・・?」

 「一人は何とか・・・」

「よし、搬送しろ! 大至急だ、輸血は・・・!」

 「必要かと!」


 麗奈、救急隊に受け入れ状態を確認。

「まだです!!」

 「そうですか!」 

「まったく、最近は・・・どうなっているんだ!!」

 「うちで、女性を受け入れします。」

「T総合病院に至急搬送して下さい。」


「えっ、本当ですか? じゃあ・・・あなたは?」

 「そこの看護師です。ドクターに確認済みです。」

「わあー 助かった。 すぐに搬送します。」

「看護師さん、同乗してください!」

 「で・・・もう一人の患者は・・・?」


麗奈、まず瀕死で無理だろうと言うサイン代わりに首を横に振る。

助けられる可能性の高い患者まず優先・・・と言う暗黙の・・・・

そして、患者と麗奈を乗せた、一台の救急車は、

けたたましくサイレンを鳴らしてT総合病院へ急行した。


気になるのは重症のもう一人の患者だ。

麗奈、どうする事も出来ないジレンマに悲しさと涙が・・・。


すぐに自分を取り戻し、助かりそうな患者を救急搬送中に、

出来るだけの事をした。

病院に近づいたので、サイレを止めさせる。

近所への配慮だ。


救急外来には葵ちゃんと、後、数人の見慣れない看護師と、

タムラ先生のほかに4名の白衣の姿が・・・・・、

これは・・・一体どうなっているのだ。

呆然とする麗奈、すると少し遅れてもう一台の救急車が・・・


そうか・・・そう言う事か・・・タムラ先生が重症患者の手配を・・・

やはり、タムラ先生凄い、凄すぎる。

二人を収容するために、脳外科医のスタッフを緊急招集かけたのだ。


当然タムラ先生は、比較的軽症の女性を診察する事に。

まず、頭部のCTと 頭部、胸部、大腿のレントゲン写真撮影。

が、CT、NMRは重症の患者が先だ。

その後、CT、XPが終わった患者の、外傷部位の治療に専念。


幸いに頭部には異常がなかった。

が、しかし左大腿骨の複雑骨折は確認された。

事前に分かっていた事だが・・・・・

頭部の処置を終えた。


縫合はいつもの様に女性と言う事で、

丁寧に普通の倍の細かさで行った。

その後、大腿骨の緊急オペを行った。


出血状態もそれほどではなかったのと、

一般状態も問題なかったので、

当日のオペに取り掛かった。

それほど股関節に近くなかったからだ。


大腿部の筋層を開き金属プレートをあてがって、

オペは比較的速やかに終了した。


患者は22歳の女性、彼のバイクの後ろに乗り、

交差点で乗用車と正面衝突。


生きていたのが不思議なくらい。ラッキーだったのだ。


しかし、彼の方はかなり重症、やばい状態だ・・・

果たして、彼の命は・・・


ではまた・・・・暫くのオフです! 浅見 のぞみ


タムラ先生夜間外来(総合) R1041


DrDr――――――総合Tamura ―――――DrDr



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