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Rap1038-ん・・風邪が治らない・・・(結核?)

Rap1038-タムラ先生夜間外来総合

 

Rap1038-ん・・風邪が治らない・・・(結核?) 


 佐々岡真美は、風邪で近くの診療所で薬を処方してもらって、

その薬を服用している。

もう既に2週間が経過しようとしている。

所がまだ咳が治まらず、夜になるとコンコン、

ゴホンゴホンと毎夜苦しい。


一体どうなっているのやら・・・・・・・、

仕事先でもマスクはずっと着用している。

周りからは花粉症?風邪?と職場の仲間は一応心配する。


しかし、その程度、いまどきマスクは、職場で当たり前に近い。

ところが、真美の場合少し事情が違う、咳は夜だけでない、痰も多い、

たまに血痰も、そして胸部の痛みも、当然熱も続いている。


近くの診療所に行き風邪と診断され、抗生剤、解熱鎮痛剤、

消炎酵素、咳止めを処方されて、それを服用している。


真美はいたって健康、身長156センチ体重46キロやや細身で、

バストは86センチBカップの入社3年目で現在24歳。

今回診療所に出向いたのも、周りから言われてしょうがなく、

受診したのだ。


「おい、真美、風邪いつまでやっているんだ。」

「うるさいわねぇ!」

「心配しているんだよ!」

「ちゃんと診療所で薬もらって飲んでる・・・し」

「そうか、でも長くねぇ?」

「そんなこと・・・・!」

 「おかしいなぁ?」


と、少し先輩の高千穂紳助が心配して言葉をかける。

「そう言えば・・・もう2週間になるか・・・・!?」

「それ、少しやばくねえ?」

「どういう意味?」

「普通の風邪じゃないんじゃないか?」

「えっ、風邪じゃないって?」

「そう、もしかすると・・・」

「痰多くないか? それに痰に血が・・・?」


「えっ、うそ・・・!」

真美、急に不安顔

 「やっぱ、なぁ・・・」

「紳助どうすればいい??」

 「直ぐに、病院行け!」

「それって・・・・どういう意味?」

 

「診療所、誤診してるんじゃねぇか?」

「えっ・・・うそ・・・!!」

「そんな事、あるの?」

 「その先生若い?」

 「とにかく、別の病院で診てもらった方がいいかも?」

「でも・・・」

 

「でも、何?」

「いまどき、診てくれる所あるかな?」

「ねえ、紳助!」

 「119番して診てくれるところ聞いてみるか?」



「ハイ、夜間外来です。」

「えっ、風邪が2週間も治らない?」

「痰に血が混じる!」

「少しお待ちください。」


麗奈、当直室に内線、当直の先生は当然タムラ先生

「先生・・・・、咳が2週間止まらないと・・・・!」

「何で、今頃・・・・」

「どうも・・・・先生最近・・・その患者・・・・結核らしい・・・?」

「近くの診療所で風邪の治療を受けて・・・」

「しょうがねーな!」

「では・・・、診察します!」

「保険証を持って、いらっしゃってください。」


佐々岡真美は、高千穂紳助に付き添われて、

夜間外来の診察室にやって来た。


「で、いつから?」

タムラ先生少し不機嫌

 「はぁ?」

「ですから、咳が出るようになったのは?」

 「はい、もう20日近く経ちます。」

「近くの診療所には?」

 「2週間程前からです。」


「ふむ・・・」

「で、今の主な症状は?」

 「はい、咳がなかなか止まらず、痰に血が混じります。」

 「熱も・・・、そして、だるいです。」

患者の胸に聴診器を当て、暫く胸の音を聞く


「検査!」

「ツ反と、胸部XP」

と、タムラ先生

「喀痰検査も・・・、だ!」

「はい」と麗奈心得たように答える。

当然採血も・・・・、


佐々岡真美をレントゲン検査に連れて行く、葵ちゃん。


おそらく、真美は食生活がいい加減で、食事を省いたり、睡眠不足や、

不規則が続き結核菌に侵食されて今の症状になったと考えられる。

普通に若い男女が罹患するのは非常に珍しい事だ。


もしかすると、真美の母親が幼少期に、

ツ反やBCGをサボった事が考えられる。

検査結果で喀痰から結核菌が・・・・・・それに胸部XPにも、

顕著に結核の病巣が現れていた。


治療方針は抗結核剤を2種類リファンピシン、イソニアジドを、

およそ半年間服用することになり、入院療養も暫らく続けることになる。


「うちの職員、全員ツベルクリン反応陽性だよな!」

 「はい、大丈夫です」と、麗奈きっぱりと答える。

「今時、結核の診断間違える医者少なくないからな!」

「なにせ、結核患者に遭遇する医者は珍しいからな・・・」


 「そうなんですか?」

と、葵ちゃん感心する。

「今の日本じゃほとんど遭遇しないからな・・・・」

「そんな症例希少価値さ!」

 「タムラ先生は、その希少価値の一人ですか?」


「そう、先生は希少価値の先生、一流の医者ですものね!!」

と茶化す麗奈

葵ちゃん、わっと笑い出す。そしてもう一言

「一流ではなく、超一流のですよね!・・・・先生!!」

その葵ちゃんに向けて

「おい、患者一応隔離病棟に入院させろ!」

「安全のためだ!」


「それに、そこで働いていた従業員も検査しておけ!」

「患者は、都合のいいことに、マスクをきちんと着用していたから、

大丈夫だと思うが・・・」

「もうひとつ、・・・・」

「はい!・・・・・職場の様子、家族と家の中もですね・・・!」


麗奈、心得たようにてきぱきと指示を他のナースに出す。


結核についての注意事項!


風邪と思ってなかなか治癒しなかったり、咳が長引いた時には、必ず医師にかかる。

それも信頼の置ける医師に・・・・。

 注意したいのは、結核が、風邪ひきの症状に似ていることから、風邪と自己判断して

売薬ですませてしまうと手遅れになる。

また、医師が風邪と考え、正しい診断が遅れるが場合もあります。

この間、結核菌を多くの人にふりまくことになります。

とくに2週間(14日)以上たっても「咳」が治らない場合には、

結核を疑って検査を受けることが大切です。

(心配なら他の医療機関にも診てもらって下さい。)

決して、医者を過信しないことです。

残念なことですが・・・・!


「ねえ、麗奈先輩、タムラ先生に弟さんいるの、知ってますか?」

「うそ・・・! 本当に・・!」

「それも乳癌の権威だって!!」

「じゃー弟さんも医者なの?!」

 「そうです、アメリカで実績作って・・!」

「今、ある大学病院の准教授だって・・・」


 「へぇ、そんなに偉いの、本当に!」

「でも、まだ独身だって?」

 「じゃータムラ先生と同じなわけね!!」

「歳は幾つぐらいなんだろうね?」

「どういう事? 麗奈先輩!!」

 「別に・・・、 意味なんてないわ!」


「じゃー、何で歳なんて聞くの?」

「話のあやよ?」

「もしかして、弟さんに興味あったりして・・・・!!」

「葵、弟さんの情報集めましょうか?」

「いいわよ、そんな事!」

「じゃあ、葵アタックしちゃおうかな?」


「いいんじゃない!」

「私早く彼氏欲しいんです!!」

「応援するわ!」

「それでは、葵頑張ります!」

「麗奈先輩、いい加減にタムラ先生にアタックしたらどうです?」

「そうね、そうしようかしら?!」



ではまた・・・・暫くのオフです! 浅見 のぞみ


タムラ先生夜間外来(総合) R1038


DrDr――――――総合Tamura ―――――DrDr


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