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Rap1032-吐いた・・、新鮮血を・・・(吐血!)

Rap1032-タムラ先生夜間外来総合

 

Rap1032-吐いた・・、新鮮血を・・・(吐血!)  


少し荒れ気味の 珠美たまみ、酒タバコが好き、特に酒が・・

最近もっぱら彼女の良き友・・・

つい10日程前、彼に振られた。

原因は珠美にある・・・?

 彼が珠美のアルコールの量を注意した。


「珠美、お前最近アルコールの量、多くないか?」

「そんな事、無いと思うけど・・・!」

「お前の家に、ずいぶんワインの空き瓶あったぞ?」

 「友達がたくさん来て、それで・・・」

「珠美そんなに友達、いたっけ?」

「いるわよ!!」


雄一は彼女の嘘に、あえてきつい言葉は言わず、

優しく・・・、

「あんまり、無理するなよ!!」

「うん・・!」


何故か素直な答え、

完全に見透かされた事にも、あえて逆らわずに・・・

雄一は毎日残業と出張の日々で、かなり仕事が忙しく、

彼女の誘いに答えるのが、難しい状態が続く。


そして、いつのまにか珠美一人さびしく、

アルコールの量が増える。

一人で、入りやすいカウンター式で、

バーテンが女性のバーによく顔を出す。


「ブルーハワイ、もう一杯お代わり!」

「早くして!!」

 「珠美、もう7杯目よ!」

と、心配気味なマネージャーの里子、

最近親しくなったが・・・


「いいから、早く!!」

 「これで、もう終わりにしたら?」

「ほっといて、・・・よ!!」


もうそれは呆れるばかり、どうにも手に負えない。

こんな事がほぼ毎日のように続いている。

呑むだけで、つまみは殆ど手を出さない。

まるで、男の呑み方だ。


珠美、何かにつまずき、男にも見放され、ヤケッパチ。

相当嫌気が差して、彼にも相談出来ない事態にまで発展。

両親とは気が合わず、早々と家を出てしまった。

頼れるのは、酒・・・酒、そして己の体をいじめる。

何と・・・虚しい毎日、自虐的になって・・


そんな珠美に嘔吐感が・・・、痛みもかなり前から・・・・、

チクチク胃の辺りで・・・、起きていた。 

それも限界に達した。

そして、事態は急変、いきなり、吐いた・・・・血液を

それも大量に・・・・


「わっ、大変・・・どうしょう?」

その言葉とほぼ同時に、目の前のバーテンに、

勢い良く鮮血を吐いた。

「・・・・んぅ」

苦しむばかりの珠美、そして、さらにもう一度、

今度は口に手を当てていたので、バーテンにはかからずに済んだ。

しかし、珠美の口を覆った左手は、血で染まってしまった。


バーテンは近くの同僚に早く、救急車! 救急車急いで!!


「はい、**病院夜間外来です。」

「えっ、吐血ですか、意識レベル・・・そうですか!」

「はい、少しお待ちください!」

「夜間外来病棟です!」


「吐血? 出血の量は・・・?」

隣で聞いていたタムラ先生、黙ってうなずく!

 「受け入れ、OKです、7分で到着予定!」

「了解です!」と看護師の麗奈


「濃厚赤血球、うちの在庫は・・?」

「確認します!」と、麗奈素早く検査室に確認

「一応全てあるそうです、それに全血も!」

「よし!!」と、タムラ先生


最近輸血の在庫確保が難しい、それに輸血に対する考えも・・・


サイレンの音が近づいて来た、そして止む。

既に救急搬入口には、麗奈・葵そしてタムラ先生が既にスタンバイ!


ストレッチャーから運び出される患者の顔面は、蒼白。

そして、患者の衣服も・・・真っ赤に染まる。

真っ白だった高級そうなシルクのブラウス、

少しアルコールの臭いも・・


「血圧80/40 意識レベルやや低いです!」

「しかし患者・・・・、応答は出来ます!」

「氏名 カワサキタマミ 26歳 血液型Bです。」

と、救急隊員、車上での聞き取り内容をタムラ先生に報告。


そのまま患者は、救急処置室へ運ばれる。

患者の気道は、救急隊の適切な処置で確保されていた。


麗奈素早く血管確保、点滴開始。

当然その前に採血は行われている。

「血型急がせろ!!」

「はい、葵これ持って行って、大至急!!」


麗奈、葵チャンに指示

採血したばかりの採血官をもって検査室へ急ぐ葵

「挿管!」

素早く麗奈、揃えてあった喉頭鏡を手渡す。

次にスタイレット、挿管チューブ、素早く気道確保、

まだ染み出る血液をサクションで吸引。


タムラ先生、病状の確認、

胃壁からの出血である事をほぼ確認、

食道静脈瘤でない事も確認、

少しほっとする。


8分ほどして血型B型と検査センターから報告が、

ついでHbヘモグロビン6g/dl正常値 女性(12~16g/dl)、

の検査結果が内線にてあった。


「輸血だ!」

「赤血球濃厚液、B型4単位!!」

「持続で、な 全8単位!!」

「はい!」

素早く反応する麗奈


反応の素早さに感心する葵チャン、

大体タムラ先生が差し出す手に必要な器具。

そして、言う言葉のすぐそこに医薬品や輸液が・・・・


何とか血圧も正常値に近づき、ほっとしているスタッフ


おそらく入院は3~4週間は最低必要だろう。

処置として、内視鏡検査により上手く行けば、

内視鏡中での止血手術が行える。


可能性として、内視鏡下クリッピング止血法か、

内視鏡下ヒートプローブ止血法が行え、

入院期間の短縮が可能に。


当然点滴でPPIプロトンポンプインヒビター

もしくはH2ブロッカーが、およそ10日間から14日間行われる。

当然絶食、その間内視鏡検査で、病状の回復状態もチェック


「ねえ、麗奈先輩やっぱ、タムラ先生かっこいい!!」

「それに麗奈先輩も・・!」

「なによ、付けたし見たいに!!」

 「だって・・・、タムラ先生と、麗奈先輩・・・!」

 「すっごい・・ぃ コンビネーション・・ だもん!」

「そう・・でも、あなたもすぐになれるわよ!!」

 「本当に・・・、うれしぃ!!」

「でも、日々の努力と勉強・・・あってよ!」

 「はい、もちろん、ガンバです!」


「それはそうと、先ほどの患者さん・・・アルコール漬けみたい!」

「どういう事?」

 「だって、服すっごく、高そうだけど・・・」

「化粧品の臭いと、消毒アルコールの臭いがぷんぷん・・・」

「それは、クリーニング屋の溶剤では?」

 

「違うって、間違いなくあれは、飲むお酒の臭い・・、です!!」

「随分、自身あるのね!! さては・・・」

 「違います、私はちゃんと・・・」

「ちゃんと、何!!」

 「いいです、私早く彼氏見つけます!!」


どうも、葵チャンもお酒が恋しいようです、早く彼氏見つけないと、

麗奈ももしかすると・・・

どうも、看護師さんたち仕事がハードで彼氏が・・・・


ではまた・・・・暫くのオフです! 浅見 のぞみ


タムラ先生夜間外来(総合) R1032


DrDr――――――総合Tamura ―――――DrDr



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