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Rap1278-喘息発作・・・!! -2

Rap1278-タムラ先生夜間外来総合


Rap1278-喘息発作・・・!! -2


夢野ちゃんも、いつも多くの内服、

外用そしてネブライザーを常備している。


喘息は、空気の通り道である気道(気管支など)に炎症が起き、

空気の流れ(気流)が制限される病気です。

 そして、喘息を小児発症喘息と成人発症喘息とに分類してみると、

16歳以上の成人喘息患者の年齢をみると、50歳代を中心に40歳、

60歳代の高齢者の喘息患者が多い構成となる。

そして、発症は20歳前から発症した患者が20%、

20~40歳の発症患者が30%、

40歳を超えてからの喘息が半数に上る。


小児発症喘息はアトピー型で、他のアレルギー疾患を合併しており、

多くは軽症であり、小児が年齢を重ねて基礎体力が付き、

自然発生的症状の発症を見なくなることもかなりある。

 すなわち、成人になると喘息を忘れる人も多いが、風邪などで咳などが、

出やすい体質なので注意を要する。


一方、成人発症喘息は非アトピー型、薬を常用してステロイドの使用が多く、

重症でアスピリン喘息の患者が多いという特徴があります。

全成人患者の3~4%は、小児喘息が治り成人になって再発した患者で、

その特徴は成人発症喘息に似ている。


 その点でも、ある意味薬の適正な服用、適正な医薬品選択は、

その後を大きく左右する。

言わずともだが、タバコ等は厳禁と言いたい。


自分が吸わずとも受動喫煙も避ける事も必要だが、

最近は喫煙、非喫煙のスペースが分離され、受動喫煙は家庭内に残る程度か・・・

 その点は、世の中が良い方向に向かっている。


 そうなると問題は、小児喘息の大きな原因はアトピーの問題になる。

そのアレルゲンは喘息以外のアトピー症状として皮膚も大きな問題となっている。

  小児喘息患者は、皮膚アトピーを併発して、おまけに花粉症同様に、

くしゃみ鼻づまり(鼻)、眼のかゆみ(アトピー性結膜炎)も・・・・・・


花粉症については別の章で投稿している。

興味のある方は・・・・・

緊急投稿!1999-改めて花粉症にスポットを!

http://ncode.syosetu.com/n4791h/256/


アトピー型喘息と非アトピー喘息の違いは・・・・

それでは、アトピー性喘息とは・・・・・、

アトピーには、気管支喘息、花粉症、蕁麻疹などの誘引になり、

家族に多発することから遺伝的素因に基づいて発症する。

生まれつきの過敏症(アレルギー)であると考え、この素因をアトピーと呼ぶようになる。


簡単に言えば、アトピーはアレルギーを起こし易い体質のことで、

アトピー性皮膚炎の病名の由来もここにあります。

そのアトピー素因があるかどうかは、家族歴と既往歴に気管支喘息、

アレルギー性鼻炎、結膜炎、アトピー性皮膚炎のいずれかがあるかが大きな問題となる。


実は、夢野ちゃんの母、そして父親にスギ、ヒノキ花粉症、ハウスダスト等多数が、

4+のアレルゲンを検査結果が証明している。

 それなので、夢野ちゃんはアレルゲンを両親から多く受けついでいる。

本当に、生まれた時からの、IgE抗体を産生しやすい素因を多く持つ。


そのIgE抗体が、皮膚テスト陽性、血中の特異的IgE抗体の測定(RASTなど)の陽性、

血清総IgE抗体の高値により証明される。


アトピー型喘息は、鼻口腔から吸入された家塵ダニ、カビ、花粉などに、

IgE抗体が反応して30分ぐらいの短時間で起きる即時型アレルギー反応によって、

発症する喘息である。


これに対して、アレルゲンに対するIgE抗体が証明できず即時型アレルギーではない、

メカニズムの炎症によって発症すると考えられる喘息を非アトピー型喘息といいます。

アトピー素因に関係する遺伝子の候補はいくつか報告されていますが、

単一の遺伝子ではなく多くの遺伝子が関係していると考えられます。


 少しマジ過ぎますが・・・・もう少し!


喘息患者の気管支が、過敏症(収縮し易い)なのは、

気管支に喘息特有の炎症が、起きているためと分かって来た。

この炎症の特徴は、気管支の粘膜がむくんで、白血球の一つである好酸球、

T細胞というリンパ球や肥満細胞が集まり、粘膜の細胞が剥離した像が見えることだ。

炎症が繰り返し起きますと、繊維物質が増え、気管支を収縮させる平滑筋が肥大し、

さらに痰の元と成る粘液を分泌する腺も増えて気管支壁は厚く硬くなり、

気管支の内径は次第に狭くる。

痰が多くなるとさらに気流は制限されて呼吸困難となる。


こうした炎症の結果、気管支粘膜を中心に色々な、

サイトカインや化学伝達物質など、生理活性物質が放出され、

気管支の過敏性が亢進すると考えられている。


すなわち喘息の治療は、気管支を拡張させるだけでなく、

この気道の炎症を抑えることが大切である。


 更に問題にしたいのは、 肥満細胞と好酸球の話・・・・・


肥満細胞も好酸球もともに細胞のなかに多数の顆粒を持っています。

肥満細胞は、もともと 外界と接する皮膚と粘膜内に多く存在しているが、

好酸球は通常は血管内を流れていて、炎症が起きるとその皮膚や粘膜に侵出する。


両細胞ともアレルギーの炎症に深く関与しており、肥満細胞は、

細胞表面の受容体に結合している、IgE抗体を介してアレルゲンと反応し、

顆粒にあるヒスタミンを放出(脱顆粒)と、同時にプロスタグランディンや、

ロイコトリエンという物質も生成します。


これらの物質は、化学伝達物資と呼ばれ気管支を収縮し、血管の透過性を亢進させ、

痰の分泌を高めて喘息の呼吸困難発作を起こすのだ。

この反応は短時間に起きるため即時型反応と呼ばれており、

蕁麻疹、花粉症の鼻汁や喘息の急な発作を起こす反応である。

好酸球は、いろいろな刺激(アレルゲン、サイトカイン、補体など)に反応して、

顆粒中にある障害性蛋白物質を放出し、気管支粘膜の剥離・破壊を起こす。

これは、遅発型アレルギー反応と呼ばれ、発作を繰り返し起こすような慢性の喘息症状に、

関係していると考えられる。



 今回は硬すぎてすいません! でも必要かと・・・・


ではまた・・・・暫くのオフです! 浅見 のぞみ


タムラ先生夜間外来総合 R1278


DrDr――――――総合Tamura ―――――DrDr


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