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Rap1274-髄膜炎・・・(Hib)!! -3

Rap1274-タムラ先生夜間外来総合


Rap1274-髄膜炎・・・(Hib)!! -3


「どうかな!」

オペを終えたタムラ先生がICUに訪れた。

「はい! DICを・・・・」

「播種性血管内凝固症候群(DIC)の検査データは?」

 「血漿版数、FDP フィブリノゲン、PT(プロトロンビン時間)の結果はまもなく・・・」

「先ず間違いないだろう・・・DICは!」

「メシル酸ガベキサート(FOY)と、ヘパリン使ったほうがいいな!」

 「はい、数値が出たら・・・・」

 

大方治療も、症状の改善に向かっている沙耶佳、脳浮腫があるので、

MRIの画像が気になる所だ。


 DICとは、

播種性血管内凝固症候群 (Disseminated intravascular coagulation)の事で、

髄膜炎を発症した当日から1-2日程度に起こる。

すなわち、まだ病勢が強い時期に起こる合併症で、

血管の中で小さな血液の塊がたくさんできるため、血小板や凝固因子(血を固めるタンパク質)が減少し、

出血しやすい状態になる。


そう、微小血栓が塞栓することにより、各種臓器の虚血・障害が懸念されるのだ。

血液の凝固を抑える薬、すなわち蛋白分解酵素阻害薬(FOY)による治療を行う必要が出てくる。

もちろん、脳浮腫の程度・時間が、これからの後遺症を大きく左右する。

場合によっては、浮腫によって損なわれた・・・損傷箇所を外科的に取り出す必要も出てくる。


今はMRIの画像が一刻も早く知りたいところだ。

「それでは、MRI準備出来ました。」

 「よし! 急ごう!」


MRI装置に寝かされた沙耶佳も流石に心配そう・・・・

こんな事初めての経験だから・・・


「どうやら・・・・大丈夫そうだな!」

 「えぇ!」

「処置が早かったからだろう!」

 「それにしても、髄膜炎この年齢で・・・・珍しいな!」

「そうですね!」

 「疲れが溜まったのだろう!」

「最近、就職事情とか・・・・」

 「・・・・・・・」


 一般的に髄膜炎は低年齢、特に幼児に感染が高く、その起炎菌として、前述しましたが、

ヒブ(Hib)・・・・これはインフルエンザ菌b型でその名の略称で、

世に言いうインフルエンザとは違います。


インフルエンザ菌は19世紀末、インフルエンザ患者の喀痰から見つかったため、

その様な名前が付けられました。

汚名と言うか・・・その当時の科学者、医学者がインフルエンザの病原菌と考えて、

この名が付けられました。

しかし、現在ではインフルエンザは、インフルエンザウイルスの起こす感染症であることが判明され、

このインフルエンザ菌はインフルエンザとは直接関係はないのです。


 そのヒブ(Hib)インフルエンザ菌b型は、最近世間特に乳幼児の両親の間で問題になっています。

そうです、この菌が乳幼児の全身感染症のうち、最も恐ろしいのが髄膜炎なのです。

 1994年、小児の入院施設を対象に行われた、乳幼児の細菌性髄膜炎の全国調査で、

インフルエンザ菌が43%と他の細菌を引き離し圧倒的に、多いことが明らかになった。


そして、そのワクチンが日本で非常に遅れているのが現状です。

2005年の感染症発生動向調査によると、全国450の基点定点から報告された、

細菌性髄膜炎は309例で、病原体の報告があった患者の約40%がHibであったのです。


現在明らかにされている、わが国のHib髄膜炎の特徴で、

ヒブは新生児期以後の髄膜炎の原因菌の第1位となっています。

Hib髄膜炎の発病者は、各種調査により、大体全国で年間500~600人と推定されています。

(これは、2ヶ月~5歳児の1/2000が感染したということになります。)


その患者の年齢は、0歳台の乳児が53%と最も多く、

0~1歳で70%以上を占めている。

発病のピークは生後9ヶ月で、逆に5歳以上の発病はまれになります。

何故か・・それはこの年齢になるとインフルエンザ菌に対する抵抗力が作られるから!

そして死亡率は約5%(20人に1人は死亡)で、20~30%にてんかん、

難聴、発育障害などの後遺症を残します。


それだけ怖いのにどうして・・・ワクチンを接種しないのか?

それは、日本でワクチンに対して嫌な記憶が・・・・

そして政府と医師患者にそれぞれ少しずつずれが生じて、

ないがしろにされているのでした。

世界では・・・・1990年代に入って、欧米を中心にヒブワクチンが導入され、

1998年、WHO(世界保健機構)は乳児への定期接種を推奨する声明 を出しました。

現在アジアやアフリカの国々を含む130ヶ国以上で導入されて、100ヶ国以上で定期接種プログラムに組み込まれています。このように、すでに定期接種している国では、ヒブ髄膜炎が過去の病気となっているのに・・・・


 日本ではワクチン自体の供給も薄いのが現状です。

それは最近急激に摂取希望者の増大に追いつけないのが現状です。

やっと、最近その見解を改めて、現在自費で摂取を受けている乳幼児が増えて来ました。


そして、費用も高額、市町村によってばらばらです。政府の対応の遅れ・・

他にも原因はあるが・・・・・


導入の遅れた訳・・・・・?

1980年代、Hibワクチンが登場した頃、日本ではインフルエンザ菌b型の患者が欧米に比べて少数だった。

新しい抗生剤が次々と登場し、インフルエンザ菌は抗菌剤で十分治療できると考えられていた。

そのため、日本ではHibワクチンの導入が見送られてきた。

 しかしその後、Hib感染症はわが国でも増加し、1996年の全国調査で、

5歳未満の小児500~600人がHibなどの髄膜炎にかかっていた。


ではまた・・・・暫くのオフです! 浅見 のぞみ


タムラ先生夜間外来総合 1274


DrDr――――――総合Tamura ―――――DrDr


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