Rap1271-腎透析・・・・!! -4
Rap1271-タムラ先生夜間外来総合
Rap1271-腎透析・・・・!! -4
青ざめた青年が、タムラ総合病院へ飛び込んできた。
青年の名は森川将太28歳、患者藤枝まさみの元カレ?だ。
彼女の異変を知って、大急ぎでかけつけたのだ。
翔太はわかっていた。まさみが翔太にわざと嫌われるように、
自分に迷惑がかかるから、わざと遠ざけるように、邪険な態度で・・・・・
「もうあんたなんか、大嫌い!」
「さよなら、もう来ないで!」
「あんたの、全部が大嫌いになったの!」
全部部嘘とわかって、でも翔太は、まさみの気持ちを理解して、
少し距離を置いた。
しかし、毎日毎日翔太はまさみの事がずっと気になっていた。
そんなある日、救急車のサイレンを聞いた。
それは、絶対 まさみ だと思って家に電話をして、親に聞いた。
はじめは否定された。
でも翔太にはわかった、確信した!
そして、問い詰めるようにして、事実を聞き出した!
「まさみは、タムラ総合病院に搬送された。危険な状態であると!」
そして、仕事も休暇願いを出して、今 まさみ の病室にいる。
翔太は、タムラ先生に問い詰めるように言い寄る!
「まさみ、 藤枝まさみを助けてください!」
「・・・・・君が藤枝さんの彼か!」
「はい! 振られたけど、僕はまだまさみの彼だと・・・・」
「ずっと思っています、今でも!」
「そうか・・・・・」
傍には麗奈がいて真剣にその話を聞いていた。
ちょっと羨ましそうに!
「貴方・・・・優しいのね!」
「彼女・・・・強そうだもんね!」
多少の会話を交わした麗奈、まさみ から少し聞いているようだ。
「好きな彼がいたけど、こんな体じゃ・・・・」
「邪魔でしょ! 迷惑でしょ、彼に!」
「だから、振ったの!」
「そう・・・・貴方強いのね!」
「えっ、・・・どうして!」
不思議そうな まさみ 彼女も純粋なんだ!
麗奈手を、頬を優しく撫でなから、
「だって、弱っている時ほど、彼に傍にいて欲しいはず!」
「愛して欲しいはずでしょ! なのに・・・・、貴方はそれを放棄して!」
「・・・・・・・・」
言葉が出ずに、大粒の涙がまさみの、清く美しく澄んだ大きな瞳が溢れている。
「泣いても・・・いいのよ!」
「・・・・・うっ・・・・ううう」
「もっと、いっぱい泣きなさい!」
「泣いて憂さを晴らしなさい! きっと言い事があるわ!」
「貴方のような、素敵なお嬢さんは、強く生きて、生きて生き抜くの!」
「看護師さん、有難う!」
「・・・・・・・」
麗奈も少し目に・・・何か光るものが!
「麗奈さん、本当に有難う!」
まさみは麗奈のネームプレートを麗奈と呼んでも良いような気がして・・・・
麗奈さんと呼んだ。
「麗奈さん、私の小さい頃の夢・・・・・看護師さんになる事だったの!」
「麗奈さんのような、本当に優しい、患者さんの気持ちをわかってくれる!」
「有難う! でも・・・」
「看護師になると、きっとみんな患者さんを思う気持ちはおなじだと・・・・」
「いいえ・・・・・、私もこんな体でしょ!」
「だからいっぱい知ってます! そうで無い看護師さんも・・・・お医者さんも!」
そして、ノック!
翔太が、病室を訪れた様だ!
ノックの後、静かに真っ赤な薔薇の花、カスミソウで周りを被うようにした、
大きな花束を持って少しずつ まさみの前に・・・・・
「ほら! 人生って捨てたもんじゃないでしょ!」
そう言い残して麗奈はその場を後にした! まさみにウインクして・・・・
少し前、翔太はタムラ先生に腎移植の話を・・・・・
出来れば、僕の片方の腎臓を彼女に!と
それには大きなハードルがたくさんある事を聞かされた!
東京新聞から
負担は手間にとどまらない。というより、経済的な側面が大きい。
透析医療では、医療機関の患者一人当たりからの年間収入は5、6百万円となるが、
保存療法では60万円程度。
患者の負担も透析なら「ゼロ」だが、保存療法では約3割が自己負担となる。
加えて、慢性腎不全を抑えるには、処方する薬品が十種類以上になることも珍しくない。
けれども、昨今の「薬漬け医療防止」で処方薬が七種類以上となると、医療機関は
薬価を1割引いて請求しなければならない。
しかも、保存療法の診察には時間がかかる。
「高血圧や糖尿病の患者さんなら1時間に10人以上を診られるが、検査項目が多い、
保存療法の患者となるとせいぜい4人。」
「患者1人当たりの診療報酬はほとんど同じなので、保存療法の患者さんを診れば診るほど、
報酬に差がつく。(院長)」
「生化学検査でも1回の診察で十項目分しか請求できないが、
{血液化学}だけで同程度の項目が必要になる。」
「このため、必要不可欠な尿検査は医療機関の負担となってしまう現実がある。
つまり、医療機関から見ると、保存療法は割り合わないのだ。」
同僚法では栄養指導の徹底が柱になるが、女子栄養大学大学院の香川靖雄教授は
「医療機関にとっては、診療報酬が1300円の栄養指導より、透析の方が収入が大きい。」
「これが日本で透析患者が多い理由の1つだ」と言い切る。
しかし冒頭の患者をはじめとして、透析に入った患者さんの大半は
「こんなことなら、もっと熱心に保存療法に取り組めば良かった」と漏らす。
その“効能”は患者個人にとどまらない。
国の医療財政を救う一助にもなる。
保存療法で透析導入時期を遅らせるだけでも、患者一人当たりで月30万円以上の、
医療費節減となるからだ。
患者にとつても医療財政にとっても事態を好転させるには、
制度を変える必要がある。
院長はその道筋をこう強調した。
「保存療法を普及させるには、そのための診療報酬を加算して、
経済的に誘導するしかない。」
「一時的に医療費は膨らむかもしれないが、透析患者の減少で十分なお釣りがくる。
何より、透析回避というのは患者にとって最大のメリットだ」
人工透析か、保存療法か、誰もがそうした問いたい自体と無縁でありたいと思う。
でも、保険が切れ、医者に通えず、病を重くする人たちが急増している。
かつての「国民皆保険」を取り戻すこと。
人々は政権交代にそんな素朴な願いを込めた。
なのに、後期高齢者医療制度もそのまま。
どうなっているのか。
以上 東京新聞
ではまた・・・・暫くのオフです! 浅見 希
タムラ先生夜間外来総合 R1271
DrDr――――――総合Tamura ―――――DrDr