Rap1270-腎透析・・・・!! -3
Rap1270-タムラ先生夜間外来総合
Rap1270-腎透析・・・・!! -3
「尿量は!?」
「150mlです!」
「不整脈があるな!」
「さっき・・・ニトロール!」
「あぁ・・・もう少し!」
「Naは116mEq/Lです!」
「よし・・・・・ラシックス1/2A管注 ゆっくりと!」
この様な場合に急激な薬剤投与は致命傷となる!
それで、数値、一般状態を考慮しながら、透析で血液中の老廃物や余分な、
Na、Cl、K、尿酸を体外に排出して血液をきれいにして症状の改善を見る。
怖いのはその間に肺炎、シャントの感染(ブ菌)、
感染症を最小限に食い止めるしか手がない。
とにかく腎機能不全では思い切った手が打てない。
じっと我慢だ!
「不整脈はだいぶ落ち着いて・・・・・・・」
「はい、血圧も上昇してきました!」
少しホットしたスタッフたち!
それにしても・・・・・、こんな若くして透析か!
この患者現在27歳 藤枝まさみ!
きっかけは、膀胱炎の再燃を繰り返し!
勤務中についついトイレを我慢して・・・・、
下腹部が痛く膀胱炎となる!
もちろんトイレを我慢するだけでは、膀胱炎にはならない。
生理中のナプキン交換を怠ったり、何らかの理由でお尻等からの、
大腸菌が膀胱へ進入したり・・・
彼とのエッチで炎症部位に雑菌の進入、そんな時に疲れが溜まると、
病原菌が大いに羽を伸ばし増殖する。
結果として、先ず尿道炎、膀胱炎、腎炎と病魔は迫る。
膀胱炎の初期症状は、抗生剤がてきめんに効く!
処方箋には、5日分の抗生剤、鎮痛消炎剤・・・・
2日もすると、治ったと言って服薬を中止する。
そして、それの繰り返しで抗生剤が効かなくなる!
今度は入院して、点滴で更に効果のある抗生剤を使用する。
当然のように、わけの無い発熱、むくみ、脱力感、尿が出ない、だるさ、
無気力感が続き、入退院の繰り返し!
最終的に、腎臓の糸球体ネフロンの機能不全が・・・
そして腎盂腎炎・・・・透析対象患者に!
そんなある日、悪魔が囁いた!
こんな状態が続くのなら・・・・
「透析をやらないと・・・・・」とある医師が言ったとか!
「それしか無いなら・・・!」とお願いした!
それから・・・・、動脈と静脈をつなぐシャント手術がなされ・・・
人生ががらりと変わった。
それからの、“まさみ”は、週3回の透析が、死ぬまで続くと考えると、
絶望が まさみ の精神を蝕む!
やけになり・・・・、もういい!
いっそこのまま! と、思ったのがこれで3度目!
そして、今その生死の狭間に!
あの返事が、一生ものなら、もっと真剣に考えたのに!
そして、セカンドオピニオンを・・・・・
*セカンドオピニオン:
患者が検査、治療を受けるに当たり、主治医以外の医師に求める意見、行為
悔やんでももう元には戻らない!
左腕手首には、動脈と静脈をつなぐシャントの跡に、
透析用のカテーテルが挿入されている。
1回の透析にはおよそ4時間。
それが終わると体重が減り、自分の体がまるでそれでなくて、
だるくて・・・だるくて、起き上がるもやっと、しんどい!
透析中も何度も何度も、もう止めよう・・・生きるの!と考える。
2年前に職場を止めた!
半年前に彼を振った!
わざと嫌われるような振る舞いをして・・・・
身体障害者1級の手帳が憎い!
--― 東京新聞記事、抜粋!
透析患者は1級の身体障害者手帳を受けられる。
透析の医療費は月約50万円だが、地元自治体の補助もあり、自己負担はない。
男性も「これまでの蓄えで何とかやっていける」と話す。
「でも、自分が身体障害者になったというショックに加え、
人さまの税金を毎年600万円も使っていることが、何とも心苦しい」
国内で28万人を超える透析患者。
透析の導入平均年齢は67.2歳で高齢者が多く、2割は入院患者だ。
その医療費総額は1兆3000億円以上とされる。
国民のわずか0.2%の患者が、日本の総医療費約33兆円の4%を使っている計算になる。
もちろん、血液中の老廃物を排せつする腎臓の能低下は生命を左右する。
単純な金銭勘定で是非が論じられるべきではない。
とはいえ、日本にはなぜ透析患者が多いのか、という疑問は残る。
極端に少ない移植もその背景に・・・・
理由の一つは、腎移植が極端に少ないことだ。
米国では年間1万5千件前後あるが、日本では千件程度。
臓器移植そのものが抱える制度的、あるいは倫理的な問題がいまも壁になっている。
透析医療の技術が高いことも一因だ。
患者千人当たりの年間死亡率は6.6人で、米国は23.5人。
しかし、こうした腎移植の少なさ、透析医療の技術力以外にも
「世界一の透析大国」を生んでいる背景がある。
腎不全 腰の高さに左右1つずつある腎臓は、血液の老廃物をろ過し排泄する臓器。
その機能が60%以下まで落ちた状態を「腎不全」と呼ぶ。
10%を下回ると「末期」で人工透析が導入される。
透析患者の主要な原因疾患としては、糖尿病性腎症が最も多く、
今では4割以上を占めている。
「透析によって救われる命は数多くあり、優れた医療だが、
残念ながら透析に入らないようにする努力が医療機関に足りないように感じる」
茨城県取手市にあるクリニックの院長はこう語る。
「食事療法を徹底し、薬をうまく活用すれば腎不全の進行を遅らせることは可能。
そうすれば、透析を避けたり、あるいは開始を大幅に遅らせることもできる」
実際に「取手方式」と叫ばれる同院の「保存療法」は高い成果を挙げている。
2005年の統計によると、外来の腎不全患者281人のうち、
透析を始めることになったのはわずか19人。
残る262人は腎不全でありながら、透析療法はまだ始めない
「保存期腎不全」の状態にとどまった。
しかし、このやり方の最大の問題は医療機関の負担が大きいことだ。
栄養指導などは手間がかかる。
透析は完成度が高い医療でもあるので
「保存療法で苦労するより、透析の方がいい」と考える医師は少なくない。
以上 東京新聞 抜粋―――
ではまた・・・・暫くのオフです! 浅見 希
タムラ先生夜間外来総合 R1270
DrDr――――――総合Tamura ―――――DrDr