Rap1256-うそ、バスが暴走・・・!心臓発作?-1
Rap1256-タムラ先生夜間外来総合
Rap1256-うそ、バスが暴走・・・!心臓発作?-1
沢村清美、仕事を終えJR渋谷駅の改札を出て、
バス路線 渋12で、駒沢大学駅へ向かうバスの中。
家路を急ぐ清美、今夜は何か不吉な予感を感じていた。
それは、最終バスだった。
そして、事件は起きようとしていた。
俯き加減の運転手が・・・・・、
その動作は何故か不自然、気づいているのは清美だけか・・・
運転席の3つ後ろに腰掛けて、前方すなわち進行方面を、
少しイラついた感じで見つめていた。
何故か、少しずつスピードが落ちているような気がしていた。
早く帰りたいのに、どうしたのよ、運転手さん!!
あれ・・・おかしい! そう思った、カーブがギリギリだ。
もう少しで電柱に・・・・
それで、他の乗客も気づいたようだ。
「あれ・・・運転手さん! おかしくねぇ!?」
どうやら学生の様だ!
「そうなんです! さっきから・・・・」
すかさず、清美それに反応する。
「いつから・・・ですか?」
「はい、気づいたのは三軒茶屋あたりかな?」
「そう・・・・もしかすると・・・!!」
「えっ・・・なんですか・・・?」
「心臓発作が・・・・」
「運転手さん・・に?」
「運転席に行こう!!」
「はい・・・・」
運転手はもうハンドルにもたれ掛かり、危険な状態。
運転手も、このバスも・・・・
おおよそ、長い直線道路を30キロのスピードで走っている。
他の乗客も騒ぎ出した。
「おい、ヤバイぞ!」
「わぁ・・・・」
「だれか・・・バスの運転出来ないか?」
一瞬の冷たい間がバスの中を・・・・・
「バスも、車も・・・基本は同じだろう!」
「とにかく、運転手を運転席からどかし、そしてその席に・・・・」
「おう、俺が・・・・何とかなるだろう、車を・・バスを止める!」
その運転手、どうやら心臓が・・・・・
そう、心臓発作だ!
「危ない・・・!」
「右!」
「もっと・・右・・・右!!」
「ふう・・・・何とか!!」
一人の若い男は大きなハンドルを何とか操作して、
今にも左の歩道に乗り上げそうな所を、何とか路肩に、・・・
驚いたのは、歩行者!悲鳴も、
危うく子供を轢きそうなのも間一髪で回避!
その間に別の若い青年が、半ば引きずり出すようにして、
運転手を通路にはいこび出した。
そこへ、一人の青年が走りより、運転手の意識の状態を確認する。
どうやら、心臓は既に停止!
その青年、気道の確保と呼吸確認を行っている様子。
その青年は叫ぶ!
「消防署に・・・119・・・して!」
今度は、沢村清美が駆け寄る!
「先生ですか!」
「ああ・・・・ 心肺停止状態だ!」
「あの・・・私・・・***病院の看護師です!」
「そうか・・・それじゃ・・・・人口呼吸! 頼む!」
「僕は・・・心臓マッサージを!」
「えっ・・・あっ・・・、はい!」
少しの躊躇いの跡にすかさず、運転手の口にハンカチを乗せ、
自分の口をつけて、マウストーマウスを行いだした。
まあ、その若い医師は選択を心臓マッサージに、看護師に人工呼吸を
躊躇はしない、何せ、患者の体格から・・・・
彼女に心マは無理だろう、なので彼女にそちらを選択させた!
2分ほど規則正しく心マを行うも依然と変化は見られない。
人工呼吸での反応も無い
あせりの色が・・・だが・・・・すると、若い医師タイミングを伺い、
心臓めがけて指先を空手の要領で突きを、1発 そのまま心臓に耳を当てる。
どうやら、少し、反応が・・・・・・
これは・・・可能性が・・・・
「救急隊に連絡つきました!」
先程から携帯で連絡をしていた別の男が答えた。
それと、少し遅れて、バスが停止した。
ブレーキに手間取ったが何とかバスの非常事態は回避できた模様だ!
その男の額に冷や汗が・・・・・
今度は、青年医師が、
「その携帯で、受け入れ先確認してくれ!」
「はい!」
暫しの沈黙が・・・・・
「どうかね!」
「はい、未だです!」
「ウム・・・」
「心肺停止、心臓麻痺で、一刻を争うと! 伝えて!!」
「・・・・・」
「では・・・・タムラ総合病院に、連絡を!!」
ではまた・・・・暫くのオフです! 浅見 希
タムラ先生夜間外来総合 R1256
DrDr――――――総合Tamura ―――――DrDr