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Rap1253-ダイエット中に・・・レジオネラ肺炎-2

Rap1253-タムラ先生夜間外来総合


Rap1253-ダイエット中に・・・レジオネラ肺炎-2


胸部XPレントゲン

「採血、検尿」

 「はい!」

返事は葵ちゃんだ。

もうこの程度ならお手のものだ。


今回の検尿は肺炎球菌と、レジオネラの尿中抗原検査を行う必要がある。

その事は既に申し送り済みである。

レジオネラ肺炎では、XPレントゲンで肺炎様陰影があり、

10日以内の温泉利用歴があるのが決め手の1つとなる。

 まして、岩盤浴のエステ十二分に疑える。


筋肉痛・全身倦怠感・咳嗽・発熱・意識障害等が見られる。

時に精神神経症状も見られる事もあり、多彩な全身症状となる。

 

そして、ダイエット中だ。食事を抑えると、体力特に、ビタミン類の欠乏が、

大きなマイナス点だ。

バランスの摂れた食事をしていない場合は、感染抵抗力が落ちる。

そこへ普段はおとなしい、弱毒菌であるレジオネラ菌に侵食される。

 そして、発症する。


感冒などの先行する上気道感染がなく、発熱が見られる場合は、

呼吸器症状がなくとも、レジオネラ肺炎を強く疑う事になる。


最も簡単な迅速検査はBinax社のNow Legionellaによる尿中抗原検査だ。

レジオネラ肺炎では、血清型1の診断率は95%以上の感度であるが。

これ以外の血清型では約78.6%、L. pneumophila以外の菌種では、

僅か13.6%という報告がなされている。

そのために、感染経路を充分念頭に置いて診断しなければならない。

すなわち、レジオネラ肺炎の分離菌は60%以上が血清型1だが、

循環式浴槽では血清型3、5、6が全体の80%以上を占めるので、

診断上注意を要する。

また、尿中抗原は数か月間陽性が持続するので、

現在の陽性所見が目前の肺炎の起炎菌を表しているかの判断も必要となる。

がしかし、培養や血清抗体価測定は、本症の確定診断には重要な検査法なのだが、

日常診療には間に合わない。

そのために、確定診断の前に、抗生剤投与を行うのが常だ。

しかし、ペニシリン系・第3世代セフェム系・アミノ配糖体抗菌剤では、

効果は期待できない。

 病状は急速な転帰をとるので、治療を先行して有効抗菌薬の治療を開始する。

マクロライドエリスロシン+リファンピシンか原則投与になる。

他にも、ニューキノロン系 テトラサイクリン系でも効果ある。


 と言う事で、鮎美ちゃんは2~3日入院加療で、点滴にビタミン剤

そして、内服でエリスロシン400mg(2錠)リファンピシン450mg(3CP)

服用する事となった。


レジオネラ症は4種感染症なので保健所に届出となる。


噂ではその後、その岩盤浴エステ保健所の対入り検査で、

ずさんな管理のために1ヶ月間営業停止と・・・・・か?


「先生、最近無理なダイエットでこの様な入院になる患者多いですね!」

葵ちゃん、隣に麗奈がいるのをわざと感じてタムラ先生に耳打ち・・・

「そう言う、葵ちゃんも昼飯の時・・・・どこに・・・?」

最近葵ちゃんとも仕事の機会が多く、相当会話が増え、

言葉の反撃もタムラ先生する様になって来た。

 「わぁ・・・先生それはナイショ!」

「あら・・・そう言えば・・・・葵ちゃんのロッカーからバナナの臭い!」

 「麗奈先輩、酷いです・・・・見ないで下さいよ!」

「あら・・・・、人のロッカーの中なんて見ないわよ!!」

 「えっ・・じゃぁ・・・・」

「臭うでしょ・・・外に!」

「そう言えば、一時バナナがスーパーから無くなったな!」

「あら・・・先生もバナナ買うんですか?」

「それは・・・そうだ・・! 他に誰か買ってくれる奴いるか!」

 「先生・・・そう言えば、そろそろ・・・そう言う人必要ないですか?」

「うん・・まあ・・・・な!」

 「じゃぁ・・・私・・・立候補しちゃおうかな?」

「えっ・・・・」


鮎美の病室に、あの合コンメンバーがやって来ていた。

「鮎美・・・・ダイエット? していたんだ!!」

「もう・・・誰に聞いたの?」

 「だって・・・、あなた・・・」

「お母さんが、仕事先に電話してくれたの・・・知らないの?」

「あっ・・・そうよね!」

 「で・・・ヤセた?」

「もう・・・それは・・・少しは・・・ね!」

 「そうでしょうね!」

「この点滴だけじゃぁ・・・ね!!」


「でも、大変ね! やせるのって!!」

 「そうね、凄く大変よ!!」

「あら・・・さとみ・・・やってるの!」

 「それは・・・ね! 水着のシーズンもうすぐだし・・・」

「あなた、相当スタイル良いのに・・・」

 「努力!! 努力よ・・・!」

「オトコの目を引き付けるの・・・」

「腰のくびれ・・・と美脚でしょ!!」

「それは・・・豊満なバストでしょ!」

 「まぁ・・・それもね・・・」


「あっ・・・ここの先生で、意外と渋くてかっこいいの!」

「いたわよ!」

 「えっ・・・誰・・・その人!?」

「タムラ先生ですよ!」

鮎美の点滴交換をしていた、看護師の葵ちゃん、今の会話を聞いていた。

そして、ついその仲間に・・・・・

 「わぁ・・・そんなに・・・カッコいいの?」

「そうね・・・でもダメでしょ・・・貴方たちでは・・・」

 「それって・・・・・!?」

「ほら・・・あの二人!!」

何とそこに、タムラ先生の後に看護師の麗奈が、

カルテを持ってついてくる姿が・・・・・

 「え・・そう・・・そうね、お似合いかも!!」


花粉症はそのうちに!!


ではまた・・・・暫くのオフです! 浅見 のぞみ


タムラ先生総合 R1253


DrDr――――――総合Tamura ―――――DrDr


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