Rap1025-マラソンで急に・・?
Rap1025-タムラ先生夜間外来総合
Rap1025-マラソンで急に・・?
結子は美容と健康のためマラソンとボクササイズを続けている。
かれこれもう3年目になる。
走るのは仕事帰り、ボクシングジムでサンドバックを軽く叩き、
その後自宅までマラソンで帰る。
ボクシングジムで最近、特にボクササイズが流行っている。
お陰でジムでは練習不足気味入会者が多くて、
フラストレーション気味!
そこで雰囲気を変える意味を含めて、
マラソンの走る距離を増やそう。
そう思ったらいっその事、外を走ってしまおうと、
考えるようになった。
リュックの様なバッグを背負い、朝の通勤に着ていた服を、
中に入れて・・・・・
そのため行きの通勤で、ハイヒールなどは殆ど無い。
持ち帰りに便利な軽めの通勤シューズ!
しかし突然のお誘いには・・・・・
と言うか、金曜日はしっかりオシャレして出社している。
今日は月曜日、結子何となく調子がイマイチ、
ボクササイズでもパンチに切れが無いというか、迫力がない。
昨夜日曜日、弟の健一の具合が悪く食欲も無かった。
結子は、健一におかゆを作って食べさせた。
本人 曰く(いわく)少し熱もあったようだ。
その事を走りながら、もしや、私移ったのかな、
なんて少し弱気からだが熱っぽい。
いつもの帰り道、ペースも悪く進まない、結子。
「あ、からだ、が熱いわ・・・」
「やっぱ、今日やめておけば・・・」
「うぅ・・・」
蹲るように地面にへたり込む、結子の意識が薄れていく・・・
今日何と、麗奈と葵チャンやっとの事でタムラ先生と、
約束の京懐石の店へ、料理にありつけるとルンルンの気分で、
タクシーに乗り込んだ。
4~5キロ走ったところで、突然タムラ先生前方の歩道に、
人影らしき黒影を発見、タクシーを止めさせる。
他のみんなもあわてて、飛び降りる。
一目散に患者に近づいたのは何と葵チャン、若さのせいか、
続いてタムラ先生、麗奈、麗奈今日はかなりがんばってハイヒール、
その分遅れたのだろうか。
「ずいぶん身体が熱いな!」
「マラソン中に倒れたのだろ!」
脈を診る麗奈体を支える葵、躊躇無く患者のジャージを上に捲くり上げ、
患者の心音を直接タムラ先生は自分の耳を当てる。
まるでこの場所が救急外来の様だ、言い換えると、野戦病院か・・・?
「救急車呼べ!」
「はい」即答の麗奈
「救急車一台お願いします!」
「場所は・・・えぇと・・」
「大丈夫です、貴方の携帯GPS機能か付いているようですから!」
「患者の状態は、意識レベルはそんなに悪くありません!」
「それに、現場に医師と看護師がいます。」
「それでは、われわれは患者さんを搬送すればよいのでしょうか?」
「そうですね!」
「で、搬送先は ***病院です。」
「かしこまりました、4分で到着できます。」
「葵、病院に事の次第を連絡!」
そして呟く、
「あーぁ、せっかくの京懐石・・・」
「まー、楽しみが伸びただけよ!」
「そう、われわれがおいしいものを、食べられるのは患者さんのお陰よ!」
「そうだ、葵チャン目の前にピザ屋が・・・!」
「ピザ買って来て、後からタクシーで、追いかけて!」
「今日はそれで夕食にしよう!」
と言って、タムラ先生葵に財布ごと渡した。
財布の中身をチラッと見て
「わー、いっぱい入っている!」
「先生、全部使っちゃおうかな?」
「使えたら全部使ってもいいよ、その代わり全部だよ、
もちろん現金だけだよ」
「えっ、ウソ!」「本当に使っちゃおうかな!」
とは言っても、中には万札が20枚以上、
葵にそんなことが出来るわけ無いと、鼻からくくっている。
葵も、財布の中身を見て全部万札それもおそらく30万近く、
いくら豪勢なピザ買っても1万5千円が限界だろう。
それに短い時間にどうやって20万物買い物が出来るのか、
葵の正確として悔しい、何か悔しい
確か、タムラ先生、“出来るものなら使っていいよ!”って
“たんかをきった”“武士に二言は無い”葵こんな時異常に燃える・・・
短時間にいろいろ思考回路をめぐらして考える、
「そうだ!」
救急車で、救急外来に到着した患者と医療スタッフ。
何となくいつもと違う。
事前に事の次第は麗奈から知らされていたので、
サイレンの音とともに第二外来のドアーは開いていた。
本日の医者と看護師は楽をした気分だろう。
本来なら、当直のスタッフの仕事なのだろうが・・・、
タムラ先生の性格は、手を付けた患者は自分で最後まで、
当然管轄外に関しては素直に手を引いて、担当医に全権を任す。
しかし今度の患者、まさしく自分の管轄内の患者、何より、
倒れている患者を目の前で診たのだから。
意識はほぼ回復しており、熱(39.8度)が高いので、
インフルエンザの可能性が高そうだ。
患者を診察室に移し、ちゃんとした問診を始める。
当然酸素は4リッターで持続
「いつも、夜マラソンをしているのですか?」
「はい、金曜日以外は毎日、それにボクササイズも・・・」
「すごいですね、どうりで・・・」
「えっ、・・」
「いや、素晴らしい事ですね、朝晩ですか?」
「いえ、夜だけすわ!」
「と、言うと」
「朝は、普通の服装で、そして、帰りにジムに行き、そこで着替えて・・・」
「なーる、ほど、すごい頑張りですね!」
「それ程でもないわ!」
「人間、鍛えないとダメになってしまいますもの!」
「本当ですね、で、今日は体調でも悪かったのですか?」
「昨夜、弟が体調悪く食欲がありませんでした。」
「それに、もしかすると、あの時インフルエンザにかかったようです。」
「それを、私も移ったのかもしれません。」
「どうも、あなた、ご自分の事良くわかっていらっしゃる!」
「おそらく、そんな所でしょう!」
「しかし、何故そこまでわかって・・・」
「そうですね、実は仕事の関係で近じか、走らなければなりません!」
「と、言いますと?」
「はい、わたし、マラソンのインストラクター!」
「と言うかそういった関係の講師をしております。」
「それで、ある程度上位に入賞しないと・・・」
「そうですか、しかし、無理は禁物ですね!」
「はい、重々承知しております!」
「そして、自分の判断の甘さを痛切に感じております。」
「確かに、貴方のような方が上位に入賞すれば、
会員の獲得も増えるでしょうね」
「その、均整の取れた体でよりいっそう・・・!」
「それに、貴方ボクササイズも行っていると・・・だから・・・」
タムラ先生、彼女のトレーナー姿をまじまじと見て・・・
基本走るだけの女性は、どちらかと言うと胸のサイズが・・・
しかしこの患者さんかなり・・・
やはり、ボクササイズは、付いてほしくないところは、
自然に無くなり、付いてほしい場所にはちゃんと・・・
両方の良い所どり・・? の体形になっている。
その姿、麗奈と葵の目線を感じ直ぐに本来の診察に
「どうも、インフルエンザの可能性が高そうなので、
検査をおこなって見ましょう。」
「え、検査って・・・」
「そう、貴方の鼻粘膜に検査液の付いためん棒のようなものをつけて!」
「およそ10分で結果がわかります。」
ではまた・・・・暫くのオフです! 浅見 希
タムラ先生夜間外来(総合) R1025
DrDr――――――総合Tamura ―――――DrDr