Rap1240-ドクターヘリが・・・・!! -2
Rap1240-タムラ先生夜間外来総合
Rap1240-ドクターヘリが・・・・!! -2
ドクターヘリの医師たちが、乗用車の運転主斉藤の手当て中に、
大きな音と共にダンプががけ下に落ちていった。
だが目の前の患者に夢中でそれは眼中に無かった。
周りの見物人たちは、口々に思い思いの事を言っている。
「おい・・・息はしているみたいだぞ!」
「あっ・・・・本当だ!」
「わぁ・・・・スゲー血が出たぞ!」
「ドクターヘリの救急医ってスゲー!」
「看護師たちも・・・素早い反応よ!」
もう完全に・・・・・、
この凄まじいシーンに魅入っている人たちの言葉が生々しい!
「マジかよ!」
「おい・・・あんな所で胸開いてる!」
「スゲー・・・・こんな事が、現実なんだ!」
「これは・・・・・もしかすると助かるかも・・・」
「早く運べ!」
「何とか搬送できそうだ!」
「急げ! ほら、早く!」
「了解!」
どうやら車から運転手を救出出来た様で
そんな囁きを打ち消すように!
新たに救急車の音が生々しく・・・・・
ピーポー、ピーポー・・・・・・
「乗用車の運転手さん、ヘリで搬送して!」
「了解!」
ドクターヘリの医師早田は、タムラ先生の待つ搬送病院へ、
患者の第1所見を手短に話した。
胸部強打による肝臓破裂の疑い、右大腿骨骨折・・・・・
バイタルは低レベル、何処かに出血箇所がある、 胸部の緊急開胸を・・・・
速やかに搬送は進み、ひと段落と言ったさなか、
レスキューが走り込んで、叫んだ!
さらにサイレンの音が大きく、鳴り響く!
「ダンプが、崖下に落ちて・・・・炎上してます!」
「・・・・・そうか!」
「近くに民家があり・・・そちらにももらい火、火災の可能性が!」
「よし・・・・直ぐに行こう!」
「葵! 本部に応援要請だ!」
「それに近隣の救急病院に、連絡を!」
「了解!」
消防車両は迂回してダンプと民家に急行している。
ドクターヘリのスタッフ、早田医師と看護師は空の救急車でそれに続いた。
現場が近づくと、右前方は匂いを伴った黒煙と、真っ赤な炎が舞い上がっている。
どうやら、ダンプの燃料に火が点いた様だ。
いち早く到着した消防車、隊員がダンプに消火作業を早くも始めている。
「ダンプの運転手は!!」
早田医師が声を荒げる。
「今確認してます!」
「中に・・・・・中に閉じ込められてます!」
「急いで消火しろ! 爆発の危険があるぞ!」
レスキューの一人が、防火服に酸素マスクをつけて、
ダンプの運転性のガラスを粉砕している光景が見える!
「危ないぞ! 気を付けろ!」
何と民家にも火の手が上がった!
これはもう地獄絵だ!
「あの民家の住民は何名だ!」
「まだ解かりません!」
「警察に問い合わせています!」
そこへ近くの住民が・・・・あそこには老夫婦と、
子供が3名で7名いるはずだよ!
そんなさなか、民家の火の勢いいは増すばかりだ!
燃え盛る民家から1人の女子中学生が飛び出してきた。
ブレザー服の背中に火が・・・・・・スカートは穿いていない。
どうやら脱ぎ捨てて逃げてきた様だ!
「あ・・・つ・・・い!」
「熱い・・・・・助けて!」
「中にまだ弟と妹が・・・・」
「早く助けて・・・・両親もおばあちゃんも!
そこへレスキューの一人が毛布を持って駆け寄る!
毛布で女子中学生を包む!
レスキューの酸素マスクを彼女に当てる!
燃えてる箇所を完全に包み酸素を遮断する!
流石に、素早い的確な処置だ!
別のレスキューも飛び込む!
レスキューの指揮官が、消防本部に手短に事の次第を再度報告!
更なる応援要請を賭ける!
「先生、他に何か!?」
「うちの病院へ、ドクターカーを要請して下さい!」
そうか・・・ドクターカーも!
これは心強い!
Drカーとは救急医師と卓越した医療レベルがある看護師の同乗した、
いわゆる移動、オペルームが被災地に出向く!
これは画期的な医療システムだ!
多くの尽力と、政府の高官を動かしてタムラ先生、その運営普及に今は、
命を削って奮闘している。
そのスーパードクターカーと、ドクターヘリがこの窮地を救う事に、
大きな期待がかかる!
どうやら、輸血車のサイレンの音が・・・・・
ではまた・・・・暫くのオフです! 浅見 希
タムラ先生夜間外来(総合) R1240
DrDr――――――総合Tamura ―――――DrDr