Rap1211-ストレス、不眠、生理不順 彼女が会いたい!-2
Rap1211-タムラ先生夜間外来総合
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花巻、盛岡空港・・・・、秋田空港・・・・
携帯はモバイル携帯でPC機能がある、最新型だ。
空港のサイトにアクセスして、
盛岡に最短で行ける方法を模索した。
モバイル携帯PCで五分ほど操作を繰り返していると。
アナウンスが、駅構内のアナウンスが流れた。
「東北、上越新幹線が運転を再開します!」
うん、動くのか新幹線!
東北新幹線乗り場に乗車券を持って入り口に駆け込んだ。
実は、シンゴ この様な状況馴れていた。
まず盛岡までの乗車券、特急券を事前に購入していた。
この様な状況では、先手必勝だ。
とにかく乗れる、優先順位の高い列車に有無を言わず、
乗り込む。
そして、グリーン車両を選んで乗る。
この様な異常事態は座席に座った物勝ちだ。
案の定グリーン席は空いていた。
列車の通路に立ち往生する人間でざわめきだっている。
何のためらいも無く、平然とグリーン席に座る。
周りはこの人はこの席の指定を確保したと思う。
そこがミソだ。
そして、列車が走り出すと車掌が、グリーン席に座る客に、
クリーンのサービスを行う。
そして、乗車券拝見と来る。
グリーン指定は当然無いと、車掌に話す。
すると車掌は、その席のグリーンの指定を購入を促す。
それに従い購入する。
この様な状況で、グリーン指定など持っているものなどいない。
それを承知で車窓は対応する。場慣れの勝利だ。
まんまと、運転開始して、2番目の列車で盛岡まで向かった。
「新幹線、動いた!」
「乗れた! こまち3号11号車6番A席」
「え、うれしい!」
「まってます!」
「始めの予定より早い、午後1時10分到着予定!」
「待ってます!」
なぜか、理恵の声が弾む!
シンゴは昨夜NYから到着して、
理恵のメールを読んだ。
あのバカめ・・・勝手に怒って勝手に・・・
終らすように仕組んだメール。
精神的に不安があり、心療内科に受診を勧めた。
シンゴは多忙で、日本とアメリカ、
特にNY シカゴによく出張する。
そのために、連絡はなかった。実際はたまたまNYの帰りに、
空港でメールを見た。
“逢いたい! シンゴ ゴメン”
“逢いたいの・・・待ってる!”
そんなメールにシンゴは答えて、
盛岡まで行く事を伝えた。
実際に電話もしたが深刻そうな・・・
今にも泣きそうな声で・・・
その声で、シンゴはそのままの足で盛岡に行くと言った。
そうしないと、何だか理恵が・・・・
心配になり向かう事を決めた。
がしかし、この年末の押し迫った12月29日、
規制ラッシュで新幹線など取れそうも無かったが、
昼の列車は空いていた。それで、ネットで取った。
なのに、追い討ちをかける様に、当日新幹線が動かないと・・・
でも逢いたいと・・・
そんな理恵の希望にこたえて行くシンゴ!
一体何故だ・・・
それも歳の瀬だ12月30日なんてと思ったが、
立ち席でも高々3時間半何とかなるだろうと、行くと伝えた。
そんなに、理恵に・・・
理恵の気持ちに弱いのか・・・・
シンゴは、理恵の声が心配になった。
盛岡駅で改札を出ると、
理恵が満面の笑みで走りよって来た。
「ごめん!」
「シンゴ、ごめんなさい!」
「ああ・・・いいさ!」
「・・・・・!!」
目に大粒の涙を貯めて、人目もはばからず理恵は、
抱きついて来た。
シンゴ、そのまま理恵の腕をさらに大きな腕で、
包むようにしてあげた。
「さぁ・・・どうする!」
「このままじゃ・・・・」
「人目につき過ぎるから!」
「車、手配してあるの!」
「それで、温泉にでも行こうか?」
「うん!」
駅前のレンタカーで車を受け取り、
三陸海岸のほうへ車を走らせた。
シンゴは、ルート106号を東に走らせた。
「どうした!」
「うん・・・ゴメン!」
「・・・・・!!」
「私のわがままで・・・」
「勝手に分かれて・・・」
「その後・・・冷静になって考えたの!」
「私が悪いって・・・」
「・・・・!!」
「シンゴ、どうして何も言わないの?」
「理恵が悪いって・・・・!」
「・・・・実は・・・な!」
「どうしたの?」
「直ぐに戻らなければならないのだ!」
「えっ・・・何処へ?」
「NYさ!」
「それじゃ・・・私の一言で・・・」
「一言、“逢いたい!”」
「で・・・わざわざ・・・来てくれたの?」
「まあ・・そうだな!?」
「そんな・・・・」
この時、理恵は嬉しさと、
悲しみを同時に・・・・小さな胸に詰め込まされた。
始め、来てくれるとの言葉で・・・
またやり直せると、期待した。
そして、NYに直ぐ帰ると言う事でそれが、
叶わぬ事と知った。
NYに戻るのは、仕事か・・・
それとも向こうに恋人が出来て・・・
それは、理恵怖くて聞けない・・・今は絶対に!
でも、本当に嬉しい。
こんな無理して・・・、理恵の一言で、
来てくれる優しいシンゴ
どっちらの理由か聞きたい。
でも怖くて聞けない。
三陸海岸、冬の海雪も舞い散る。
二人車を降りて、その海 太平洋の海を見つめる。
海風が異常に冷たい。
理恵はシンゴの大きな腕の中で寒さを堪える。
聞けない、聞けない・・・・
「帰るか!」
「・・・!!」
「寒い・・・・だろう!」
「うん!」
仕方なく帰る事を承諾した。
ただ、荒れ狂う、雪交じりの海を見つめそのまま帰る。
シンゴは何も言わない。
やっぱり、まだ許してもらえてないのだろうか・・・・
そうだろう!
あんな一方的に別れを告げたのは、理恵がそうさせた!
帰りの車の中は無言だ。
理恵がシンゴの運転する運転席に、
身を乗り出すようにして寄り添うだけだ!
もう、シンゴは理恵に愛情は無いのか・・・・
では、何故駆けつけてくれたのだ・・・・
それは優しさだけか・・・シンゴの!?
無言の時間が過ぎ、車は盛岡市内に入った。
近くの焼肉屋で食事を取り、
シンゴは帰りの新幹線の予約を入れた。
はやて 28号 18時43分発
ではまた・・・・暫くのオフです! 浅見 希
タムラ先生 総合病院 R1211
DrDr――――――総合Tamura ―――――DrDr