Rap1200-どうして・・? こんな寒い夜に?-6(イブに特別)
Rap1200-タムラ先生夜間外来総合
Rap1200-どうして・・? こんな寒い夜に?-6(イブに特別)
「珍しいな、こんな事!」
タムラ先生麗奈の部屋をじろじろ見ながら、
照れ隠しで・・・・
「そうですよね!」
「こんな家庭的な事!」
葵続けて話を合わす。
その葵も麗奈の部屋を見回す。
そして葵はあらゆる部屋の中・・・・・、
そうクローゼットの中身も遠慮なく見る。
「わぁ・・・凄いこの下着!」
「全部ブランド!」
「こら・・・そこはダメよ!」
麗奈慌てて葵の手を押えて閉めようとする。
「良いじゃない・・お互い女同士よ!」
「それは・・・そう言う問題ではないでしょ!」
その時、シャンパンを入れた袋を手に持ち、
亜紀が帰って来た。
オートロックの前で、コールする。
オートロックを麗奈が開け、亜紀が部屋の中に入って来た。
「ねえ・・・!」
「みんな! 聞いて!?」
「はい・・・何でしょうか?」
「今日から暫く同居する亜紀さん!」
「みんなよろしくね!」
「あっ、突然この様な状況になりました! 亜紀です。」
「みなさん、よろしくお願いします!」
「こちらこそ、宜しくお願いします!」
「そうか、君が・・・宜しく、タムラです!」
「ご高名は何度も・・・・」
「伺ってます!」
「麗奈君・・・・余計な事は言ってないだろうな?」
「はい、それは勿論・・・・無いですよ!」
「ええと、亜紀さん、・・・・何処かで・・・」
「あら、先生もご存知ですか?」
「テレビなんて見る暇あったんですか?」
「いや・・・テレビではないよ!」
「・・・うん、そうだ雑誌だ!」
「そうですよ!」
「亜紀さん相当有名なんですよ!」
「いいわよ・・もう昔の事!」
「思い出さない方が・・・・」
「あっ・・・亜紀・・・・・中山亜紀!」
「そうだ歌・・・歌手・・・」
葵が素っ頓狂な声で叫んだ!
「こら・・・葵ちゃん!」
「呼び捨ては無いでしょ!」
「アッ、スイマセン・・・」
「本当に中山亜紀さんだ!」
「良いの、もう昔の話よ!」
「そうだ、俺も思い出した。」
「確か新人賞とか・・・紅白にも・・・」
「出て・・・!」
タムラ先生も少し興奮気味だ。
「わぁ・・・恥ずかしいわ・・・」
「昔の事なんか・・・・」
「ねぇ、今夜はいろいろあるの!」
「えっ・・・どんな・・・?」
「亜紀さん、これ・・・」
そう言って、キャンドルを二人だけでセットした。
「さあ、趣向を凝らしてあるので・・・」
「たくさん楽しみましょう!」
「電気・・・・、消して、葵ちゃん!」
「ウソ・・・何か危ない事するの?」
「何言ってるの! 葵 とにかく消して!」
葵不安そうに部屋の電気を消した。
すると、外のクリスマスのイルミネーションが、
あちこちで輝いているのが、より一層輝きを増した。
「わぁ・・・ここ最高!」
「こんなに綺麗なんだ!」
「葵も・・・ここに住みたくなっちゃった!!」
「何言ってるの! ここは2人まで・・よ!」
「亜紀さん用意出来た!?」
「はい、もう少しです!」
そう言って、明かりの灯ったキャンドルを、
2個持って来た。
その明かりに、葵また驚きの声・・・・
「そうか・・・凄い・・・キャンドルナイトね!」
「私も手伝います!」
そう言うのと同時に、亜紀のところへ急いだ。
麗奈の部屋が少し臭いのするアロマキャンドルで、
幻想的な雰囲気と、アロマオイルの甘く可憐な香りで部屋が一気に、
温かみのある中世の時代にタイムスリプした感じになった。
その一部始終を見てタムラ先生も何故か心が弾んだ。
そう、毎日患者の血液、病んだ顔、傷ついた体を見せられ、
少し心が折れかかっていた心が和んだ。
「おう・・いいね!」
「最高だね・・・いいよ!」
しきりに褒めるタムラ先生、
その姿を見て、麗奈と亜紀はお互い顔を見合わせ
“やったね”と心の中で叫んでいた。
「まだ趣向はこれからよ!」
「おう・・・そうか! それは嬉しいな!」
もうタムラ先生普段の顔はもう無い。
まるで子供、それも中学生の顔だ・・・
ではまた・・・・暫くのオフです! 浅見 希
タムラ先生夜間外来(総合) R1200
DrDr――――――総合Tamura ―――――DrDr