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Rap1194-大臣襲撃される。スーパーDrカー緊急出動・・・?-5

Rap1194-タムラ先生夜間外来総合


Rap1194-大臣襲撃される。スーパーDrカー緊急出動・・・?-5


「急げ!・・・・・・」

“早く・・・・もっと!!”

タムラ先生の心の叫びだ。


スーパーDrカーがT総合病院の救急搬送口についた。

ストレッチャーを押す看護師、と早田先生!

タムラ先生、ストレッチャーの上に岡本警部を跨ぎながら、

心マッサージ!

麗奈、警部の腕から繋がったソリタT1を高く上に持ちあげ、

併走する。


 救急救命処置室に入る。

中には若手スタッフDr2名ナース3名が待ち受けていた。

 「O型濃厚赤血球4単位全開で!」

「よし!」


既に岡本警部の病状は、救命処置室には全て話しの内容が、

ONタイムで流れていた。

血液検査の内容も全てリアルタイムで・・・・

そのために、既に届いていた輸血が別ルートから、

岡本警部の体内に直ちに行われた!


「おい、開胸だ!」

 「はい!」

「直接、心マ行うぞ!!」

 「はい!」

岡本警部のスーツ・ワイシャツが、

僅か20秒で待っていたスタッフの一人、

その手の中のハサミで切り裂かれた!


「イソジン!」

タムラ先生ナースからイソジン、

瓶ごと奪うように受け取り、

あらわになった鍛え上げられた胸部に、

ぶっかけるようにこぼした。

その後をすかさず、セッシで摘んだ大き目の綿球で、

くまなく上半身に広げ消毒を行う。


「ハイポ!」

その言葉と同時に麗奈が、ハイポアルコールを含んだ

綿球をつかんだセッシを手渡す。 

 そのハイポで拭き取ると、 

今までのイソジンの茶色い色が透明になって行く。

「メス!」


ためらい無く岡本警部の胸部に一気にメスが皮膚を切り裂く。

失血のせいか、鮮血はさほど噴出さない。 

「ガーゼ!」

 「・・・・!」

「電メス!」

止血だ!


瞬く間に、目的の臓器心臓にたどり着く。

その時間僅か1分!

急いでオペ用のラテックスの手袋を、

極薄の手袋に取り替える。

 すかさず、露出した心臓をマッサージする。


手馴れた手つきで、慎重に、自分の拍動よりも少し早めに、

大きく長いいかにも外科医のために生まれて来た手で・・・

揉み込む様に 押す、離す・・・

 祈るような気持ちで押す・・・離す・・・・、

少し突き放すように!

すでに一連の機器が取り付けられて、

その機器に反応は無い!


「アトロピン!」

心注だ!

 また揉む、先ほどよりも強めに・・・・・

モニターは相変わらずフラット、・・・・・反応は無い!


!!!!――――!!!!


「先生!・・・・センセイ!!」

「もう・・・!!!」

さすがに早田先生、もうダメ・・・

無理という目で・・・・・

それまでの間に、2度ほどタムラ先生と早田先生、

交代で行っていた。

心マッサージ直に!


「そうだな!・・・・そうだな・・・」

小さな声で、自分に言い聞かせるように・・・・

その後も、タムラ先生の手は岡本警部の心臓を掴んで、

無意識に繰り返す。

体温が少しずつ下がり、もう再び鼓動を・・・

血液を送る事がない心臓・・・


もう明らかに死体だ! 死んでいる!

 「先生!」

今度は麗奈の声で・・・・諭すように・・・

「ああ・・・・わかった!」

 「!!・・・!!・・・」


「すまん!・・・・・少し一人にさせてくれ!」

絞り出すような声で、嗚咽しながら・・・

自分の不甲斐なさをなじる様に・・・

 

他のスタッフは目礼して、静かにその部屋を出た。

こんなタムラ先生の取り乱した姿、

おそらく誰も見た事がない!

暫らく・・・無音の・・


イヤ・・・・モニターから流れる無機質な音が・・・

ピー・・・ピー・・・ピー・・・・・


それから15分たった、今・・・静かに救命室のドアーが開いた。

「先生・・・、急患です!」

「交通事故・・・搬入人員3名です!」


2分間、沈黙の後

「そうか! わかった!」

「搬送してくれ!」


奈の目にも・・・、うっすらと雫が・・・きらりと光った!

「岡本君を!!」

 「はい・・・!・・・・確かに!」


ではまた・・・・暫くのオフです! 浅見 のぞみ


タムラ先生夜間外来(総合) R1194


DrDr――――――総合Tamura ―――――DrDr


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