Rap1190-大臣襲撃される。スーパーDrカー緊急出動・・・?-1
Rap1190-タムラ先生夜間外来総合
Rap1190-大臣襲撃される。スーパーDrカー緊急出動・・・?-1
「あっ、岡本です!」
「至急 SPDrカーに乗って下さい!」
「事件か!」
「はい、**大臣が銃撃されました!」
「車は?」
その言葉の少し後にサイレンの音が、
どうやら病院に到着したようだ。
「向かっていますよね!」
「ああ、来たようだ!」
「先生、出来れば医師もう一人お願いします!」
「了解、若手の早田君と一緒に行くよ!」
どうやら、一刻を争う様だ。
こんな時早田先生は願っても無い医師だ!
彼は、アメリカのERで銃弾損傷には馴れているだろう。
以前からタムラ先生、SPDrカーの装備はチェック済みだ。
まず優秀なスタッフがいればそれで、かなりの手術は出来る。
医薬品、医療機器は万全だ。看護師は麗奈、
それにベテランの、最近入って来た看護師が同乗する。
彼女は警察病院で、生え抜きのオペ看だ。
現場は、何と国会議事堂のすぐそこの、
霞ヶ関ビル虎ノ門の近くだ。
傍にそれなりの病院があるが、今回はあえて、
このSPDrカーを要請した。
それなりの理由があるのだろう。
「おい、これは・・・!?
「一度心停止しました!」
「そうか!」
バイタルが落ち着いてるのは、計器を見ればわかる。
「で、弾は・・・貫通したのか?」
「いえ、まだです!」
「どうだ、この場合は玉を摘出したほうが・・?」
「それとも・・・!?」
「少しバイタル、それに輸血を待ったほうが・・・」
今回の、イニシャチブは完全に早田先生の方だ。
どちらかと言うと彼、早田先生の方が経験豊富だ。
「さすがに、本場のERでの訓練は馬鹿にならないな!」
「光栄です! 先生にそう言って頂けると!」
事実、タムラ先生弾が体内に入るなんて事は、
まずお目にかかれない。
それも、今生死を分けようとしている患者など殆ど経験が無い。
特に日本では・・・
あるとすれば、既に冷たくなった死骸を見る位だ。
その点、早田はすらすらと、患部の処置を行って行く。
今まさに受傷部の下に,動脈,神経,骨に対する損傷が隠されている。
銃弾創の骨折は整形外科の専門分野だ。
しかし、整形外科医はいない。
その点はタムラ先生、早田先生の連携で創から骨片を除去する事は、
骨のずれを起こしやすいので危険である。
それも難なくクリアーする。
他のすべての死滅組織を切除することは、感染の予防に不可欠である。
その事を踏まえタムラ、早田それに麗奈、警察病院から来た看護師の、
チームワークは全てを完璧にこなした。
そして、弾は無事取り出され、大臣の一命は取り留められた。
おそらく、この様なスーパーカーが現場に一刻も早く到達し、
優れた医療スタッフがいれば、生存率は高くなるだろう。
問題は何故狙撃されるような事態が、それはタムラ先生の管轄外だ。
岡本警部、狙われた大臣の名をタムラ先生に伝えるべく急いだ。
何と、その大臣は例の栄光の親である。
何と言う事だ、麻薬絡み、一酸化炭素中毒の女性の死、
そして栄光の父親の死・・・それも銃弾を浴びて・・・
まるで、スパイ映画丸出しだ。
事の真相は、何処に・・・・・
これはどうあっても、光栄の口を開かなければ・・・
道は開けない。
まさか、親である大臣を・・・・・
それは無いだろう・・・
大臣の一命は取り留めたが、絶対安静の状態だ。
まあ、今回のようなスピーデーな処置が行えなければ、
もうこの世には・・・・・
そう考えると、彼はラッキーだったのだろう。
「おい、どんどんヤバイ状態に・・・」
タムラ先生、岡本警部に早く何とかしろと言った目で見つめる。
「もう、俺にも何が何だか・・・整理できない・・」
としきりにぼやく。
自慢の科捜研からも、これと言った前進は見られていない様だ。
「おい、君の父親が撃たれたぞ!」
「ぅん・・・・!!!」
目は相当驚いているようだが、無症状を装う。
相変わらず黙秘だ。
「それも、君の事で撃たれたんではないか・・・?」
「・・・・・・・」
目は少し落ち着きを失った。
やはり・・何か・・・・言いたそうだ。
そして、撃たれてどうなったのかは聞こうとしない。
どうも、合点がいかない。
彼を落とすのは何か別の方法をとらなければ・・・
でも、果たして彼を落とせる弱点は。・・・・
ではまた・・・・暫くのオフです! 浅見 希
タムラ先生夜間外来(総合) R1190
DrDr――――――総合Tamura ―――――DrDr