Rap1186-一酸化炭素中毒・・・・!-2
Rap1186-タムラ先生夜間外来総合
Rap1186-一酸化炭素中毒・・・・!-2
「意識レベル、微妙だな!」
「そうですね!」
「早く運ぼう!」
「はい、その後の処置はDrカーで充分行えますね!」
「そうだな、あれだけの設備なら・・な!」
Drカーのスタッフがエレベーターで、
患者を素早くDrカーに移動した。
Drカーのスタッフも、かなりのレベルの医療知識がある。
麗奈患者から、素早く採血をすましDrカー内の、
検査機能をフル稼働して、直ちに血ガス分析、
採血により、Ph PaCO2 PaO2 BE
CO-oximeter(HbCO HbO2), 酸素含量
乳酸、ヘマトクリット GOT GPT BUN Crea
CPK LDH ミオグロビン
そして、心電図、胸部XPも行う。
さすがに、X線はスタッフ防護服を着る。
その防御服は非常に軽い。
XP室の外側を囲む素材は鉛だが、
あるメーカーが開発した特殊素材、
そのお陰で術中撮影を行う時、術者、
看護師の動きがスムーズになる。
まあタムラ先生、麗奈コンビは非常に処置は早いので
それ程気にならないだろうが・・
とにかく、殆どの検査このDrカーで出来る。
勿論、オペ・・・開腹手術など普通に出来る。
銃弾に被弾しても・・・術者・看護師等・スタッフかいれば、
問題なく出来る、優れものだ、このDrカーは・・・・
まあ早く言えばこのスーパーDrカー、
移動オペ室と言っても良いだろう。
別の車に出産が行える車もある。
その場合産婦人科医・小児科医の、
エキスパートが必要だが・・・
たまたま、昨夜の夜の某TVニュースで、
その姿が映し出された。
内容は以下で
北海道で、未熟児が母体から27週
札幌市で去年11月15日、女性が自宅で早産した男児が、
札幌市内の7つの病院で受け入れを断られ、
最終的に搬送された病院でその後、
死亡していたことが分かった。
女性は妊娠27週で、男児は体重1300グラムの、
未熟児だった。
女性のかかりつけの病院には、治療設備が、
整っていないことなどから、救急隊がNICU=
新生児集中治療室を備えた、病院を中心に受け入れ先を探したところ、
7つの病院に「満床」や「治療ができない」、
などの理由で断られたという。
未熟児は、通報から約1時間半後に、
新生児集中治療室がない病院に運ばれたが、
すでに心肺停止状態で、10日後に死亡した。
札幌市には、6つの病院に合わせて、
48床のNICUがある。
去年は新生児の受け入れ要請が88件あったが、
そのうち20件が拒否。
理由はすべて「満床」だった。
そのテレビの画面で、その車が画面に出た。
それのオペが行え、無菌室、殺菌シャワーも完備、
検査機器も完備、内容も数段充実した車だ。
おそらく、要人のテロ、暗殺対策として、
密かに作られた車だ。
見かけは救急車らしくない、これも目立たない事が、
重要要素だからだ。
車内では、酸素吸入他点滴の等、あらゆる措置が、
緊急かつスピーディに行われた結果、
患者の病状は見る見る改善した。
「彼女の顔色が・・・・」
麗奈、病状の変化をタムラ先生に伝える。
「おう・・・、良くなって来たな!」
自分の措置の早さも勿論だが、
このスーパーDrカーの素晴らしさに、
驚くばかりだ。
そして、患者の意識が・・・
「う・・・ん・・・うっ????」
「気がつきました!」
麗奈が患者に声をかける。タムラ先生は傍観だ。
「あれ・・・わたし・・・!?」
状況の変化に戸惑う患者・・・・
「もう大丈夫ですよ!」
風呂場で倒れていたと言う事は全裸・・・?
その辺を心配する患者だ。
しかし麗奈常備してあった毛布を掛けてあった。
その事に気づき安心の様子だ。
「私は・・・??」
「そうです、入浴中に倒れたのです。」
「CO中毒、一酸化炭素中毒に・・・」
「えっ・・・どうして?」
そこで、ずっと状況を黙って見守っていた、
岡本警部が質問を・・・
「おそらく・・・!」
「何者かがあなたの命を狙って・・」
「何故・・・私を・・・??」
「それは・・・・追々!」
「ウソ、信じられない・・・どうして??」
「まぁ・・・落ち着いて聞いてください!」
「!!・・・・!!!・・」
「すいません、あなたの名前、年齢を教えて下さい。」
当然その辺は既に調べがついているが、
あえて本人から聞くつもりだ。
「佐藤 栄美 23歳!」
「有難う!」
これからが本題だ、頭を押え、
眩暈を我慢しなからの栄美に
タムラ先生の目線を気にしながら質問を続ける。
「それで栄美さん・・・!」
「貴方、あの部屋はあなた一人で?」
「はいそうですが・・?」
「凄い部屋ですね!」
「はい、叔父が・・・・」
内定情報では、彼女は何代か前の、
総理の隠れ孫にあたるらしい、
そして、彼女の命を狙っていると言う情報を掴んだ。
それから、彼女の警備を極秘に行っていた。
それが、この結果だ。
その機関は慌てて、タムラ先生を筆頭に、
この特殊機関に依頼が来たのだ。
「そうでしたか・・・道理で・・・!」
「あなた、狙われていたのです!」
「うそ・・!!?」
「嘘ではありません!」
「事実あなた・・・この様な状況に・・・」
「うちお風呂・・・ガスは・・・??」
「ですから・・・」
「一酸化炭素中毒になる事はありません!」
「そうですよね・・・?」
「だから・・・貴方!」
「・・・何者かに入浴中に狙われた!?」
「わぁ・・・怖い!!」
ではまた・・・・暫くのオフです! 浅見 希
タムラ先生夜間外来(総合) R1186
DrDr――――――総合Tamura ―――――DrDr