Rap1183-何故、空港へ・・・・麻薬が・・!!-1
Rap1183-タムラ先生夜間外来総合
Rap1183-何故、空港へ・・・・麻薬が・・!!-1
「何故・・・、俺が成田空港へ行くんだ?」
どう考えても合点の行かないタムラ先生
「まあ・・・とにかく来てくれ、話は車の中で!」
とにかく、一刻も早く連れて行かないと・・・
非常にまずい事に
「おい、俺の外来まだ・・・・」
「そちらは、早田先生が後を引き継ぎます!」
今の答えは、麗奈だ。どうやら、知らないのは俺だけか?
と、言う顔で半ば不思議が頭を駆け巡るタムラ先生!
実は、ある大臣の息子がインドから帰国で、
麻薬犬が異常な動きをしている。
まあ大臣の息子なので、税関も甘く気楽に通過出来ると思った様だ。
出国も非常に簡単な手続きで通過した。
おそらく、帰りもそんな調子で大丈夫と思ったのであろう。
しかし、そうは問屋がおろさない。
麻薬犬が嗅ぎまわっているのだ。
それからが、大変な事態に。
まず大臣の息子が親に泣きつき、電話で叫ぶ、
身の回りの調査も拒否しているらしい。
そんな麻薬なんて、疑われて酷い、許せない、と・・・
「***様申し訳ないですか、あちらの方へ!」
「どうして、そんな所へ行かなければならないのですか!」
「はあ・・・実は!」
「犬が、麻薬犬が貴方に反応しまして・・・」
「でも、身の回りとか、体は調べたのでしょ?」
「そうですが・・・」
「とにかく、もう少し・・・」
「そんなに待てませんよ!」
「帰らせてもらいますよ!」
「そこまで仰るなら、当局はさらに細かい検査を・・・」
「もう、あんたたちでは拉致が空かない!」
そう言って息子は親父に連絡して事の次第を話している。
実は、警察犬で、一度大きな失態を抱えている現状があるので、
今以上に強くいえないのが現状だ。
そして、めぐり巡って検察庁の特殊機関、
それと大臣側から内閣情報室からも、依頼がタムラ先生に至急来て、
身柄を保護して、欲しいとの依頼が・・・
それが、今朝の事の成り行きだ。
「おい、いきなりは無いだろ!」
「すまん、本当に一刻イヤ1分1秒を争うんだ!」
岡本警部、何度も頭を下げる。
「まあ、お前・・・上の命令は絶対だからな・・・!」
覆面パトカーの中で、少しは落ち着きを取り戻した様子のタムラ先生。
空港では、白衣はまずいので、上着に着替える。
パトカーの後ろの席で、だ。
上着は麗奈が素早くロッカーから、持って来てくれていた。
でも、未だにどうして、成田まで行かなければならないのか疑問だ!
「おい、どうして・・・成田なんだ!」
「そこなんだが!」
「**大臣の息子が税関で止められている。」
「それが、俺に何の関係がある?」
「麻薬犬が、奴を睨んだらしい!」
「と言う事は、麻薬の密輸入か、持ち込みにやつが絡んで・・・」
「その辺が・・・問題だ!」
「マスコミや、税関に有無を言わせぬうちに、連れて帰る!」
「それが、俺の役目か?」
「イヤ、それだけでは無い!」
「麻薬の、確信を・・白黒をつけて欲しい!」
「そう言う事か? 」
「そうだ! 察しが早いな!」
「どうして、俺にそんな事が出来ると??」
「君の全ては、調べさせてもらったよ!」
「そうか・・・!」
「まさか、君が、医師免許と薬剤師免許を・・・」
「そして麻薬に精通していると!」
「そうだ!」
「俺は薬剤師の限界を感じて、直ぐに医学部に転部した。」
とにかく、タムラ先生、
何処までスーパーマン的な存在なのだろう。
「それにしても、大臣の息子、臭いな。」
「そう思うか?」
「麻薬犬の嗅覚、これは相当だ!」
「そうか、では奴・・・」
「何処に・・隠したんだ!」
「それは・・・・まだ解らん!」
「とにかく、お宅の病院に収容しよう!」
「そうだな・・・、それが一番良いだろう。」
「でも、果たして奴ら、素直に渡すかな?」
「それこそ、お前の・・・、お前らの仕事だろう・・・」
空港に着き、二人は急いで税関の事務所に急いだ。
そこには、不安げな大臣の息子がテーブルの椅子に、
小さくなって佇んでいた。
この状態があるということは、税関も手がつけられない状況にあり、
引き取れる状態にあることがわかる。
その部屋のドアを開けて、
「**大臣のご子息だね!」
事務的に岡本警部が聞く!
「はい、***です!」
タムラ先生、一瞬で彼の病状が思わしくないのがわかる。
顔が青ざめて・・・・、
何か体に不要なものが有りそう・・・
「これから、君を体調不良、暫くの安静を有すると言う事で・・・」
「***病院に搬送します。」
大臣の息子は、助かったと言う顔をした。
「はい!!」
部屋を出ようとすると、税関のどうやら責任者が待ったをかけた。
しかし、強い慰留ではない。
どうするか思いあぐねている様子が態度でわかる。
まあ、見受け引き取り人が警部と、病院の部長だ。
そこで、岡本警部、
「うちで責任を持って、保護します!」
「上からの命令でもありますから・・・」
「そうですな・・・それでは、そちらに身柄を・・・」
どうやら、何とか決着が見えたようなので、
岡本警部タムラ先生に付き添われるように、
大臣の息子は部屋を出て、覆面パトカーに向かう。
ではまた・・・・暫くのオフです! 浅見 希
タムラ先生夜間外来(総合) R1183
DrDr――――――総合Tamura ―――――DrDr