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Rap1178-急性(慢性?)アルコール中毒-1 

Rap1178-タムラ先生夜間外来総合


Rap1178-急性(慢性?)アルコール中毒-1 


アルコール中毒で意識が無い?


あの現役モデル、綾香が意識を失うほど泥酔して、

救急車で搬送されて来た。

タムラ先生がとても気になる今井綾香、以前も二度程登場している。

RAP1001―お馬鹿さんな、ジャジャ馬娘

RAP1035-1胸が・・現役モデル(今井綾香)今夜も暴れる・・?

RAP1036-2胸が・・現役モデル(今井綾香)今夜も暴れる・・?

 

救急ベッドの上で呼吸が浅く早い呼吸で、

無反応でイビキも聞こえる。

美人、スタイル抜群のトップモデルが泣く・・・・・、

不整脈も時折だ。


また、あまりにもゆっくりした呼吸になる事も・・・・

この様な場合、極めて危険性が高い。

そして、心肺機能の停止も心配される。

傍で麗奈、気が気ではない。

“早く来てよ、タムラ先生!”


心肺蘇生、人工呼吸、AEDも準備している。

 “全く・・・・、この人、何処までタム先生を心配させる気!?”

そう心に思いながら、綾香の咳き込む様な激しい嘔吐に、

苦しむ背中をさする。

それにしても・・・・・、何と均整の取れた腰つき、

バストライン!

そして長い脚・・・・抜群の体つきなのかしら・・・

それはそうよね! モデルだもの・・・


「何だ!・・・また呑んでるのか!」

 「!!!・・・!!」

看護師の麗奈返事の仕様が・・・・

困った顔をしてタムラ先生を見つめる。

意味ありげに・・・・


「ん・・・・、吐血!?」

綾香の背中を起こして仰向けにして、

顔色を見ようとした時に・・・・

 麗奈、綾香の背中をさすって前が見えない様だ。

油断だ!

 「えっ、すいません! すぐに膿盆を・・・・」

「いやそれより、点滴確保だ!」

 「単身で?」


「そうだ、KN3B 500ml、 メイロン250ml別回路で!」

「あっ、ラシックス20mg1A、側管で!」

 「はい!」

麗奈急いで内線・・・・葵ちゃんに今の指示を連絡する。


3分ほどして、葵点滴2セットぶら下げて早足でやって来た。

「はい! 先生・・・・!」

「よし・・・・、それで酸素6L モニターつけて!」

今度は抜かりなく麗奈、その指示を1分で行った。


 その時に露になった形の良いバスト、ブラはシャネルの高級シルク、

やはり下着にも高級ブランドを・・・・さすがトップモデルだ!

 一瞬だが、タムラ先生その残像が目に・・・・・


「もう、良いだろう・・・暫くICUにて監視して!」

タムラ先生、モニターの心電図、脈拍、心拍数を確認して、

当直室に消えた。

 「はい!」

麗奈、少し落ち着きを取り戻し残された葵を見つめる。


 「ねえ・・・・麗奈先輩、どうしてでしょうね!」

「何が・・?」

 「綾香さんです!」

「ああ、そうね・・・あんなに酷く呑んで・・・!」

 「何か悩みでも・・・!」

「さあ・・・・モデルの仕事、・・・・」

「大変なんでしょ!」

 「それだけ・・・・ですかね!」


「どう言う意味?」

 「例えば・・・・恋の悩み! とか・・・・?」

「それもあるかも・・・ね!」

そう言って、麗奈もナースセンターに消えた。

 まあ、葵ちゃんが今夜はICU担当しているので当然だが・・・・


ここで、少し急性アルコール中毒について!(国立療養所九里浜病院 杠 岳文氏抜粋)

{不要の方は読み飛ばしてください。}

急性アルコール中毒は、1979 年のアルコール中毒診断会議により出された診断基準によれば「アルコール飲料の摂取により生体が精神的、身体的影響を受け、主として一過性に意識障害を生ずるものであり、通常は酩酊と称されるものである。」

とされ、酩酊の分類についてはBinderの3分類法を採用し、

酩酊を普通酩酊と異常酩酊に分け、異常酩酊を更に、病的酩酊と複雑酩酊とに区分している。

さらに「急性アルコール中毒のうちアルコール精神疾患として扱うことの出来るのは、普通酩酊のうち昏睡等高度の意識障害を呈するもの及び異常酩酊である。」

としている。

ただ、異常酩酊が一般臨床の場面で問題になることは少なく、

一般臨床で急性アルコール中毒と呼ばれるものは、普通酩酊の延長線上にある

意識障害と共に運動失調や嘔吐を伴い、身体に危険の迫った状態を漠然と指しているようである。

こうした意味では、アルコール中毒診断会議における、

急性アルコール中毒の診断基準は、酩酊の分類に主眼がおかれているかのようで、

精神科以外での有用性に乏しい。

また通常の酩酊と、急性アルコール中毒を客観的に区別できる、具体的精神身体症状の記載が曖昧で、精神科よりむしろ内科や救急外来で、

遭遇することの多い現実を鑑みた急性アルコール中毒についての、

新たな診断基準作成が必要かと思われる。

血中アルコール濃度と臨床病状の関係については、血中アルコール濃度0.16%以上、すなわち酩酊極期以上が一般に急性アルコール中毒と呼ばれるものに相当すると思われる。

なぜならこの濃度以上では、歩行障害や嘔吐など通常の飲酒の目的とは異なる、

不快な身体症状がみられる。

時にこれらの症状は転倒による事故や吐物誤嚥などを引き起こし、

一次的あるいは二次的に生命をも脅かすからである。

(但し、血中アルコール濃度と臨床症状の相関は、アルコールの長期連用による

耐生の獲得などにより個体差が大きく、この表に示すように明確なものではない。)

本稿ではわが国における最近の急性アルコール中毒の実態を、

1)消防署の救急活動、救急外来

2)警察の酩酊者保護を過去の資料、

3)東京都監察医務院における急性アルコール中毒死調査


で、今回新たに行った調査結果をもとに提示するが、さきに述べた

急性アルコール中毒の診断の曖昧さとあいまって、急性アルコール中毒の

実態把握のてがかりとなる資料、報告は非常に少なく、

現実には統計上に現れない急性アルコール中毒の例が、

はるかに多いと考えられることから、実状に迫るのは難しいのが現状である。

治療法

エタノールの急性中毒に解毒薬はない。

したがって、集中治療室(ICU)管理下で、輸液・利尿薬を施してエタノールを

体外に排出させることが唯一の治療法になる。

応急処置

何はともあれ救急車を呼ぶこと。病院(ICU)外でできることはほとんどない。

救急車が到着するまでは呼吸の確保と体温の維持が留意点である。

吐瀉物で窒息する危険があるので“応急処置の目的”で吐かせてはならない。

意識を失うほど泥酔している場合には、迷わず救急車を呼ぶこと。

1.つねっても起きず、呼吸に異常(浅く速い呼吸、あまりにもゆっくりした呼吸)がある場合には極めて危険性が高い。もし、心肺機能の停止があるならば心肺蘇生法(人工呼吸、心臓マッサージ)を施すこと。AEDの適応。

2.激しい嘔吐、吐血(鮮血の場合もあるが茶褐色の場合もある)がある場合にも   救急車を呼んだ方がよい。

3.酔いつぶれて横になった場合には、寝ているうちに舌がのどに落ち込んだり、   嘔吐物がのどに詰まって窒息する危険があるので、必ず体と頭を横向きにして寝かせること。

4.酔いつぶれている者がいる場合は絶対に目を離さず、顔色や呼吸の様子を常に観察し異常が見られた場合には、救急車を呼ぶ等の適切な処置をする。

5.体温が低下しないように毛布を掛けるなど保温に気を配る。

6.飲酒量として1時間ほどで、日本酒で1升、ビールで10本、ウイスキーならボトル1本程度飲んで酔いつぶれた場合には、生命にかかわる危険があるのですぐに救急車を呼ぶべきである。

この話まだ続きます!


ではまた・・・・暫くのオフです! 浅見 のぞみ


タムラ先生夜間外来(総合) R1178


DrDr――――――総合Tamura ―――――DrDr


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