Rap1017-どうする、喘息発作? 21歳の叔母?
Rap1017-タムラ先生夜間外来総合
Rap1017-どうする、喘息発作? 21歳の叔母?
「ねえ、大丈夫?正輝くん!」
「うん、大丈夫!」
「お薬飲んだよね?」
「うん、飲んだよ!」
「テープ、胸に貼ったよ!」
「そう・・! わかったわ!」
「正輝、早く帰って来るからね!」
「うん、わかった!」「バイバイ!」
小児喘息の正樹君5歳、わけあって母親と二人暮らし、
母親は生活のため夜の仕事、心配で仕事に出るのを躊躇っている。
昨夜、咳がひどく、ぎりぎりの状態、
正輝は心細いのを頑張って母親にやせ我慢。
「うん、じゃー行って来るね!?」
「咳がひどくなったら・・・お姉チャンに電話する!」
「じゃーそうしてね!」
テレビを見ながら正輝、先ほどより少し咳が出始める。
「ゴホン、ゴホン・・・ゴホ!」
部屋の中は加湿器から蒸気が出ている、
それなりに気配りしている。
部屋の隅には吸入気もある家庭用のが、
この5歳の正輝君上手く使えるのか心配だ。
幼い5歳の正輝君、一人で毎日心細い夜を過ごしている。
夜も更けて来て、風が強まり気温が下がり、
外気はもう既に(-1)度近くなってしまった。
布団にくるまり一人寂しく寝たが、咳がなかなか止まらない。
再び「ゴホン、ゴホ・ゴホ・・・・」
「ヒューヒュー ゼイゼイ ゴホ コンコン 」
「ヒュー ヒュー ヒー ヒー」
かなり“喘鳴”ぽく、なっていると言うかもう完全に喘鳴、
やばい、かなりヤバイ状況!
今は午前1時少し過ぎた頃、正輝は我慢の限界、
もう少しほうっておくと息が出来なくなる。
正輝、電話機に近づき慣れた感じで 短縮9
(叔母さんの中島未歩が短縮9)
「もしもし、正輝ちゃん?」
「・・・ヒュー・・・・」
「あ、正輝ちゃん、喘息発作なのね!」
「・・・ヒッゥン・・」
「今すぐ、行くね!?」
と、中島未歩 優しく諭すように話す。
未歩、急いで正輝の家へ行く。
ここから自転車で彼の家は10分程の場所、
姉の住んでるマンションへ
「正輝君、大丈夫?」
呼吸困難な状況が続く、かなり苦しそう・・・・・・、
もう家庭の吸入器では無理そうなので、
夜間受付けてくれる病院を探す。
あっ! そうだ・・・
「えっ、小児喘息 息が出来ない!」
「タムラ先生ですか?」
「少しお待ちください?」
「先生、小児喘息ですが?」
「他に受け入れ先、ないのか?」
「タムラ先生ご指名みたいですよ?」
「なぜだ・・・!?」
「うちの、かかりつけではないのですが・・・!」
「タムラ先生なら何とかしてくれると?」
「しょうがねーなぁ・・・・・!」
「・・・・受け入れろ!」
少し躊躇しながら!
「小児外来から、ネブライザー出しておけ!」
「お待たせしました!」
「受け入れ出来ます!」
「苦しそうなので、救急車呼びます!」
「わかりました、救急隊にこの病院で、受け入れてくれる事話して下さい!」
「そちらで、小児喘息 受け入れOKですか?」
「OKです! 何分で到着ですか」
「それと、SPO2測定可能ですか?」
「8分で到着 SPO2 90%です」
「酸素6Lで搬送してください!」
「了解です」
7分後サイレンの音が聞こえて来る。
サイレンが止まる。
近隣の住民の安眠を妨げないようにサイレンは、早めに止める。
ストレッチャーを押して麗奈と詩織、玄関の入り口で待機
詩織は最近外科に配属された新人ナース少し緊張気味。
救急隊員が、救急車から患者を病院のストレッチャーに移す。
麗奈は、素早くバイタルのチェック!
呼吸は酸素吸入を搬送中に行ったのでかなり改善
血圧:120 70 脈拍:88 喘鳴はひどい ヒューヒュー
吉田詩織と麗奈、ストレッチャーで第二外来の診察室へ患者を搬入
付添い人およそ20歳位の若い女性、心配そうに後ろからついて来る。
中島未歩21歳正輝の叔母に当たる。
いつもの様に、タムラ先生既に待機患者に聴診器を当て、
中島未歩に話しかける。
「何時頃からなの・・・・奥さん!」
「えっ、私この子の母親ではありません!!」
かなり、未歩憤慨しながら
「そうか! それは失礼!」
「で・・・・、何時頃から?」
「ヒューヒューなったのは50分ほど前からです!」
タムラ先生を睨み付けながら!
「よく、発作起こるの?」
「はい、時々みたいです!」
そう言いながら、未歩小児喘息手帳を、タムラ先生に見せる。
「うん、うん・・・」
「それでは、吸入しようね」
タムラ先生、正輝君に諭すように話しかける!
タムラ先生カルテに記載
処方
アロテック 2ml (気管支拡張剤)
ビソルボン 3ml (気道分泌促進剤)
クレイトン 20mg (ステロイド)
生食 10ml (生理食塩水)
「これを、20分かけて吸入してくれ!」
「はい!」
麗奈は ネブライザーに薬液を器械に設置
「これ、口にくわえて」
「・・・」
頷き指示に従う正輝
「えーと、付き添いの方」
「未歩です、中島未歩」
「そうですか、未歩さん正輝君とは?」
「正輝君の叔母 中島結子の妹です」
「正輝君は未歩さんと一緒暮らしているのですか?」
「いいえ、私は姉の近くに住んでいます。」
「姉は夜働きに出て、正輝君、普段夜は一人です」
「で、今日は・・・?」
「正輝君は苦しくなって私に連絡して来たのです。」
「普段、内服とホクナリンテープを毎日貼って・・・」
「そう、軽い発作の時は 家にある吸入器を使います」
「今日は特別、ヤバイと思って119で小児外来受付けてくれる所探しました!」
「なかなか見つからなくて、困っていました、でもこの病院なら診てくれる!」
「確か、タムラ先生なら何とかしてくれるって聞いたから・・・」
「そうですか、私が当直の時だったら診ますよ!」
「本当ですか、助かります。本当に有難いです。」
「で、誰から私の事を・・・」
「今井綾香さんです!」
「何か、以前先生に大変世話になったと!」
「それに・・・・・、先生 ステキだって!」
少しはにかむタムラ先生!!
麗奈もクスッと苦笑い、どうも最近タムラ先生、
人気急上昇、またこの、中島結子も美人少し気が強そうだが・・・
「・・・・」無言のタムラ先生
「では、喘息のお薬はあるのですね?」
「はい、あると思います」
「それでは、症状が落ち着いたら帰っていいですよ!」
「わかりました、大変お世話になりました。」
「ありがとうございます、タムラ先生!」
「あと、綾香さんお世話になったので、今度先生 “食事でも!”
と、おっしゃってました」
「これ、携帯番号です!」
「えっ、・・・ どうも・・」
受け取ってしまったタムラ先生
それを見ていた、麗奈 少し視線がきつそう・・・
その様子を見ていた吉田詩織、何か感じるものがあった様子。
とにかく、ぶっきらぼうだがタムラ先生 あちらこちらからお誘い!
なにせ・・・・・!
今井綾香現役モデル、麗奈は当然綾香の事はしっかり記憶している。
1話の “ちょっぴりお馬鹿さん?な、スーパーモデル”なのだから・・・
注:SPO2 経皮的酸素飽和度
現在の肺の状態を指先に流れる血液で パルスオキシメーターにて
簡単に測定出来る器具
ではまた・・・・暫くのオフです! 浅見 希
タムラ先生夜間外来(総合) R1017
DrDr――――――総合Tamura ―――――DrDr