Rap1151-えっ、飛び降りで、今の意識レベルは?!-1
Rap1151-タムラ先生夜間外来総合
Rap1151-えっ、飛び降りで、今の意識レベルは?!-1
「救急から連絡で、ビルから飛降りの患者受け入れ・・」
「聞いて来てます?」
「それで、意識レベルは?」
タムラ先生、嫌な顔をしながら話を聞いている。
その原因は、電話で忙しいからではなく、
また悲しい事件が・・・
そう、自分で命を断とうとするその行為に、
対しての嫌な顔だ。
「で、他に受け手が無くて・・」
「うちへの問い合わせだろ?」
「はい、おそらく・・・」
看護師の麗奈、受話器を手で押さえて、
タムラ先生と話している。
「いいよ、受けろ!」
「はい、では受け入れます!」
「詳しい状況、なるべく早くお願いします!」
「はい、了解です!」
どうやら、救急隊ほっとした感じだ。
おそらく何件も断られて・・・
エリアぎりぎりのこの病院への、問い合わせだ。
確か、霞ヶ関辺りの救急隊からだったはずだ・・・
「***救急隊です!」
「患者は20歳前後と見られます。」
「意識レベル、かなり低いです。」
「呼吸あり、頭部から出血がかなりあります。」
「それで、脈は?」
「はい、測れますが・・・弱いです!」
「そうですか? とにかく至急搬送してください。」
「止血処置、酸素吸入行って・・・」
もしかすると、何とかなりそうな可能性が・・・
「おい、脳外いるよな?」
タムラ先生少し元気が出てきたみたい。
可能性があれば何とか助けたい、若い命だ。
「はい、大丈夫です!」
今の声は葵ちゃんの声だ!
「先生、何だか急に張り切って・・・・」
「それは・・・そうよ!」
「可能性がありそうなのだから・・・」
「それに若い女性だし・・・」
「えっ、そんな事・・・えっ?」
しばらくして、サイレンの音が近付いて来た。
そして止んだ。
当然見慣れない隊員たちだ。
「よろしくお願いします!」
「大至急、救命病棟へ運んで!」
麗奈口調がきつい!
今回の救急隊員の動作の緩さに苛立ちが・・・
おそらく、救急隊員もうダメなんて、
先入観が働いているのでは・・・
そんな隊員、たまにいる。
現状を勝手に判断して、もう形だけ・・・・
「ほら、早くだ、早くしろ!!」
たまらずタムラ先生も、大きな声が出る。
その声に驚いた隊員の一人、固まったようだ。
そして、今までの動きとは格段に違う動きで、
ストレッチャーを押す。
「おい! CTだ、急げ!」
「はい!!」
「セット、準備OKです。」
「血算、急げ!」
タムラ先生、全身をくまなくチェック。
どうやらこの女性、
幸運にも発見が早かったらしく、
助かる可能性が・・・・
俄然やる気のタムラ先生さらにエコーで、
内臓の主要な部位をくまなく調べている。
聴診器も何度も、そして患者の服は、
ハサミで切り取られ、打撲部位を何度も何度も、
内臓で少し気になる部位も・・・
「血液検査、一般で、スクリーニング追加だ!」
タムラ先生叫ぶ!
「そちらの検査、追加してます!」
「それに血型も・・・・」
タムラ先生、麗奈と目を合わせアイコンタクトで
“さすかだな…麗奈”
「どうやら内臓破裂もありそうだ!」
「恐らく肝臓、下手をすると脾臓も・・・」
「濃厚赤血球、12単位患者の血型で・・・」
「はい、うちの在庫・・、確認して・・・・、」
「無ければ・・・血液センターに至急確認します。」
「そうしてくれ、彼女何としても助けるぞ!!」
「はい!」
一体この女性に何故、
そんな事を選択しなければ、
ならなかったのだろう・・・
まだ、これから先いくらでもやり直せる、
チャンスがあるだろうに・・・
原因は・・・・、男か・・・・
金か・・・他に原因があるのだろうか・・・
タムラ先生、異常に闘志が・・・
絶対に助ける・・・絶対・・・・
警察からの連絡で、氏名は大原沙希
24歳 OL 一流企業に就職順調な毎日だったと、
家族は言っているそうだ。
果たして、そんな彼女を・・・・
死を選ぶような原因は・・・
そこへ、何と、岡本警部か現れた。
「やあ・・先日は世話になったな!」
「ああ・・・なんだ…事件か?」
不思議そうに警部の顔を見るタムラ先生
「実は・・・、な・・・!?」
「何だ、そんなに言いづらいのか…お前でも?」
「そんな事はないが・・・」
「先ほど、運ばれて来た、患者だが・・・」
「先ほど、と言うと・・・」
「あの、投身自殺未遂の・・・か?」
「実は、それだ・・・」
「お前が来ると言う事は・・・・」
「事件性が・・・他殺の可能性が・・・か?」
ではまた・・・・暫くのオフです! 浅見 希
タムラ先生夜間外来(総合) R1151
DrDr――――――総合Tamura ―――――DrDr