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Rap1150-何だって、臨月の妊婦を受け入れた?-3

Rap1150-タムラ先生夜間外来総合


Rap1150-何だって、臨月の妊婦を受け入れた?-3


「何、HIVは陰性ですって!」

恵子先生かなり意外と言った感じで、

つい叫んでしまった。


「これは相当幸運な親子・・ね!」

 「はい・・・しかし!」

まだ不安な看護師の伊藤、

まだ不安を隠せずに・・・

「胎児の事でしょ!」

「それにあの体で出産、産道ね!」


そんな事はもう既に承知と言った恵子先生

 「はい・・・骨盤の狭さです!」

全く今の子供はせる事ばかり、

太るとあの服が着れないと言って、

無理な絶食やダイエットに夢中


しかし、相沢仁美は途中から、

子供のためにそれを止めた。

 その止めた時期が、彼女と胎児に、

ギリギリの生きる力・・・・・を、

二人に味方したのだろ。


母体の栄養失調に近いタンパク、

ビタミン、ミネラル、そしてほかの栄養素、

すべて天は味方したのだ。

本当にあと少し遅ければまず胎児は無理、

そして母体にも影響が・・・


「大丈夫でしょう!」

 [そうですね・・・!]

まだ不安の残る伊藤看護師、

彼女は助産婦の資格も持つ、

そのために自分がこれから苦労することを、

十分承知の上での心配だ。


とにかく、彼女を診察するのは初めてなのだから・・・

いやでも心配事が増える。

 いくら、HIV陰性でも、先に列挙した病気の、

可能性に対する不安は、拭いきれない。


妊娠中毒症の心配、血圧、尿蛋白、

浮腫むくみ、貧血、妊娠性糖尿病、

それに、他の感染症も そう、B、C型の肝炎だ。

それについてはもう少し遅れて検査結果が出る。


「あと1ヶ月弱!」

「・・・胎児の大きさをこれ以上大きくしない事・・ね!」

「はい・・・全く・・・」

「今の子にしては本当に・・・」

援助交際までして・・・・

それが・・・突然何かに目覚め・・・

子供を育てると・・・

でも本当に彼女と胎児に幸運な女神が・・・


「もしかして・・・」

「その匂いタムラ先生嗅ぎ取った・・・・?」

 「はい・・・そうかも・・・ですね!」

「でもよくあんな体で・・」

「育てたわね! 彼女!」


 「本当に・・・彼女これから・・」

「良いママになれそうですね!」

「そうね、今までの事・・・」

「出産とともに…すべて流して・・・」

 「アッ・・・先生!」

「流すって・・・?」


「何言ってるの!」

「・・・我々科学を信じる人間が・・・そんな事・・に!」

 「そうですよね・・・先生!」


相沢仁美は、T総合病院の傘の下で、

母子とも健康に育っていった。

金銭的な問題は、病院の事務長が相当頑張って、

なんとかクリアー出来そうになった。

 その陰でタムラ先生、麗奈たちも相当努力した。


母子共に順調に進み、経過は順調で、

どうやら他のトラブルも、

クリアー出来て自然分娩で行けそうな雰囲気だ。

相沢仁美も、日に日に明るく、

初めてこの産婦人科に来た時と、

まるで別人のように明るく振舞い、

母親としての自覚も出て来ている様だ。


「ねえ・・・看護師さん?」

「何ですか?」

答えたのは助産婦の資格を持つ伊藤看護師だ。

まるで別人と反している様だ。

以前の話しぶりを聞いた人間は相当びっくりだ。


 「生むの・・・・痛い・・・ですか?」

「それは・・・痛いでしょ!」

 「なんだか少し怖くなってきちゃった!」

「ずいぶんしおらしい事、言うのね!」


 「だって・・・あそこから」

「・・・出るの? 本当に?」

「大丈夫よ・・・痛いけどね!!」

 「ねえ・・・看護師さん・・・痛かった?」


うん・・・・きつい所突いて来た・・・

実は伊藤看護師、出産経験は無いのだ!

「そうね・・・」

「でも大丈夫・・・貴方なら・・・!」

 「アッ・・・もしかして・・・」

「看護師さん?」

「そうよ・・私は独身よ!」

 「と言う事は・・・・ない!?」

「そうね、あなたみたいに強くないから・・」

「一人じゃ産めないわ!!」


その言葉はあらゆる意味を含んでいた。

伊藤真央(看護師)実は彼と別れたばかりで、

傷心中の身複雑な気持ちなのだ。


そして、子供の計画も・・・・


陣痛、出産だ!


「あっ、・・あなた・・・おめでとう・・!」

 「えっ、女の子ですか?」

何故か喜びの声が・・・

「お子さんの、お父さんに連絡は?」

 「いえ、いいんです・・・」

「いません・・から!」


「あら,ごめんなさいね!」

 「別に、気にしてません・・・から」

「そう、分かったわ。これから、頑張るのよ!」

「両方に!」

 「えっ?」


「だって、これから陣痛が・・・」

「頑張るのよ・・・女なんだから!」

「それに、赤ちゃんの親として・・ね!」

 「あっ、はい・・」


 暫くして、破水の後、陣痛が・・・

強くならない・・・

やはり、陣痛促進剤が必要なのか・・・


「うっ・・・痛い!」

「・・・い・・た・・い!!」

「そろそろ、効いてきたかな!」

「所で、あなた・・いくつ?」

 「二十・・・・・・1歳です。」

「・・いた・・い」


今度は、すかさず伊藤愛美が・・

「はい、そろそろ無事出産する様に」

「呼吸のタイミングを合わせて行きますよ。」

 「あっ、はい!」

「それでは、一緒に!」

「はい、息を大きく吸って・・・・」

「スウスウ…ハッハ・・・」

「スウスウ…ハッハ・・・・・」


・・・・・  !! ・・・・ !!・・・・


「はい、だいぶ上手になりました。

 良いですよその調子!」


「これは、少し難産!」

「・・・・になりそう・・ですね!」

愛美がつぶやく


「そうね、陰唇が避ける前に切開しましょう!」

 すると、看護師の伊藤愛美は、

医療用のハサミを恵子先生に手渡した。

そして、何と妊婦の大陰唇を両サイドにハサミをいれ、

ブス、ブスと切っていくではないか。


それを見ていた葵チャン目が、点に・・・

つい自分がされている気分になり

「痛い・・!!」

と叫んでしまった。


当の患者は、何の反応も無い、

ハサミで大陰唇を切られてもそれ以上の陣痛の痛みで、

ブスっと何かが切れたぐらいにしか感じないのだ。

それ程、陣痛の痛さは尋常ではないのだ。


しばらくして、分娩室から一人目の子が・・・

女の子だ・・・看護師の伊藤が、お尻をぴしゃりと叩く。

すると大きな声で・・・・

「オギャー・・・オギャー」


それから少しして今度は男の子だ

同じように少しして

より一層大きな声で

「オギャー・・・オギャー」


一斉にみんなの達成感が・・・



感染症の問題

妊娠検査を受けずに出産間際になって、

病院に救急搬送される「飛び込み出産」が、

宮城県内でも後を絶たない。


奈良県では妊婦の受け入れが難航して死産した。

受け入れを拒否した病院間での “たらい回し” が問題になったが、

飛び込み出産は、子供の死亡率が高く訴訟のリスクも高いほか、

出産費用を踏み倒す例も多く、

病院にとっても大きな負担になる。


問題の背景には、母親のモラル低下も見え隠れする。


飛び込み出産は、母子だけではなく、

病院にとってもリスクが高い。

※*長によると、何週目か分からない胎児は、

出産後の扱いが予測できず、

危険な状態になっても対処しづらい。


死亡率も高まる。

また、妊婦なら必ず受ける感染症の、

検査も受けていないため、

「胎児への感染も心配だが、」

「無防備で立ち会うわれわれにとっても危険が高い」という。

これだけのリスクがありながら、

飛び込み出産が後を絶たない背景には、

母親の経済苦や危険に対する認識の低さもあるようだ。

 出産前の検診費用は1回1万円弱が相場で、

出産までに十数回受けるのが理想。

一方で、宮城県内の自治体の多くは2回分の、

費用しか助成しておらず、母親の負担は少なくない。

 ただ、出産費用については「出産育児一時金」として、

一律35万円が保険で支払われる。飛び込み出産で子供を産み、

費用を踏み倒した上に出産育児一時金を受け取る、

悪質なケースもあるとみられる。

一般的な医療保険と異なり、

病院には保険料が支払われないため、

出産費用の踏み倒しは病院にとって、

非常に負担が大きいという。

 「病院に『生まれそうだ』

といって母親が飛び込んできてから、

前もって検診を受けるように注意したのでは遅い。

母性を育てるのも重要なことだが、

教育で検診を受けない出産の危険性を

教えるなどして、すべての母親にリスクの高さを、

認識してもらうことが必要かもしれない。



ではまた・・・・暫くのオフです! 浅見 のぞみ


タムラ先生夜間外来(総合) R1150


DrDr――――――総合Tamura ―――――DrDr


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