Rap1147-うちの患者が拉致、それも重度の糖尿病!-4
Rap1147-タムラ先生夜間外来総合
Rap1147-うちの患者が拉致、それも重度の糖尿病!-4
「おい、どう言う事なんだ?」
警部苛立ちながら叫ぶ
「!!!・・・!!」
「はあ・・・」
「あの時間で静岡、そして埼玉・・・!」
「無理じゃないか・・?」
「監視システム、共通する車ありません!」
「そうか・・!」
「それに、移動は不可能かと!」
頭を抱える捜査員達
「ではどうやって、やつは、移動した?」
「車での移動だとすると無理・・・」
「では・・・ヘリ?」
「まさか・・・・!?」
「よし、それではヘリの音が・・・至急調べろ!」
「はい!」
「おい、音源を調べろ。」
「科捜研・・・音響専門なら直ぐに判るだろう・・・」
どうやら、そう簡単には敵は捕まりそうに、
なさそうな雰囲気に・・・、
まるで打つ手が無く時が過ぎて行く。
萌の命が・・・・刻一刻と・・・・
この先、犯人の要求は・・・
身代金の要求は果たして・・・
打つ手の無い捜査員、
最新鋭の日本の警察機構に挑戦か・・・・
「先ほどの犯人からの通信記録・・・」
「ヘリのエンジン音は見つかりません!」
「そうか、ご苦労!」
益々警部の灰皿にピースの殻が・・・
ピー缶もう既に半分近くなくなっている。
「おい、銀行が開く時間当たりに・・・」
「犯人から電話・・・あるだろう?」
「もし、本当に金を奪う気があるなら・・・」
「えっ、警部犯人金が必要では?」
「どうも、俺は・・・」
「気に食わん・・・犯人の意図が・・・・」
「と言いますと・・?」
「挑戦か・・・警察機構の能力を試す・・・」
「そんなばかな、警部!」
「実際犯人は、一人誘拐しているのですよ!」
「どうも、奴に焦りがない!」
「余裕さえ伺える!」
「そうですかね?」
「自分には解りかねます?」
何の進展も無いまま、
九時少し前に、犯人からの電話があった。
一斉にみんな職場に着く!
家族にOKサインを出す。
「やあ、諸君、気分はどうだ!」
「・・・捜査は進展したかね?」
先に話しだしたのは犯人だ!
遅れて、家族が
「萌は、娘は無事ですか?」
「お願いです、お金は必ず払います!」
「どうか娘を、娘を返して下さい!」
「娘の声を聞かせてください? お願いします!」
一方的に話す母親、当然だろう・・・・
しかし、犯人側から予想外の言葉が・・・・
それは・・・なんと
“犯人は人質を帰す!!”
電話連絡が突然途絶え、
警察のファックスが動き出した。
その中に、秋ほどの“人質を返す”
その下の文面は、以下の通りだ。
親愛なる、警察諸君、あなた方の捜査方法は、
じっくり研究させてもらいました。
おかげで、次の行動は、必ず目的を果たします。
貴重な資料を提供してくださって感謝感激です。
あなた方、また科捜研の力はこんなもんではないでしょう。
次回の、決戦、楽しみにしてます!
所で、ご心配の患者さん!
おそらく一番安全な所におりますよ!
それくらい、優秀な警察官、それに学識の高い医者、
そして看護婦さん、頭を働かせて下さい。
まだ時間は十分に余裕がありますが、真剣に考えて下さいね。
では・・・・、快刀24世紀!
警部さん、今度は、きちんと身代金いただきますよ!
それまで、せいぜい研究して下さい、
犯罪心理学、最新鋭の機器の能力を・・・。
「おい、どう言う事だ・・これは?」
「一体、犯人は・・・」
「みんなで、可能性のある所!」
「看護師さん、先生たちと手分けして探してくれ・・・」
「はい!」
タムラ先生、麗奈、葵、素早くヘリの待機所から呼び出された。
その時間およそ15分、ヘリポートまでパトカーで移動だ。
「先生、パトカーってあまり良いもんじゃないですね!」
葵が、窮屈そうに小さくなって、小声で囁く。
「それは、そうだろう、誰もいい気はしない!」
はっきりと断言するタムラ先生。何か嫌な思い出でも・・・
病院に到着した3人のスタッフ、
直ぐに可能性のある場所を探す。
走り回る職員と警官!
どうやらまだ発見が出来ていないらしい・・・
「おい、まだ発見できないか?」
「はい・・まだ・・・」
段々焦りが出て来ているのが、表情から伺える。
「事務長を呼べ、大至急だ!」
「はい!」
「麗奈君、全ての部屋の鍵、全て例外なく・・・だ!」
「はい、ここに!」
自然と、タムラ先生麗奈をみる。
やはり違う・・・・
「おそらく、施錠してあり・・・、」
「みんなが近づきたくない場所を重点的に・・」
タムラ先生、何だか当たり前のことのように聞こえる・・・
麗奈には!
「あっ!」
「あっ・・・」
タムラ先生と麗奈殆ど同時に言葉を発した。
「霊安室!」
「そう、霊安室・・だ!」
二人はエレベーターで地下2階に急ぐ。
そして、鍵を開ける。当然鍵は閉まっていた。
懐中電灯を頼りに部屋の明かりのスイッチを探す。
当然二人とも殆ど入室した事が無い、
だからスイッチがわからない。
懐中電灯を頼りに、やっと見つけたスイッチ、
そこは独特の雰囲気が漂っていた。
「あ、あそこに・・・」
急いで近寄る、それはまさしく見覚えのある患者の萌さんだ。
「いた、よかった!」
麗奈が叫ぶ!
「聴診器、脈を取れ」
急いで二人係で健康状態をチェック。
どうやら何かで眠らされているらしい。
これは、糖尿病から来る症状ではない。
そして、患者には寒くないように毛布が・・・
「麗奈君、みんなに知らせて、ストレッチャーも・・・・」
どうやら、無事に何事も無く、
病院、患者には・・・・だ。
しかし、警察側には大きな難題が、上手く、
シュミレーションが犯人の手で行われ、
次回は必ず成功すると・・・
署に帰り、上司に報告すのが相当大変だろう、
岡本警部益々タバコの量が・・・
「ねえ、麗奈先輩?」
「ドクターヘリ乗れなかったですね!」
「そうね、またその内あるわよ・・・・!」
「それって、早く大きな事件、事故が・・・」
「起これって?」
「やーね・・・葵ちゃんたら・・」
「そんな意味じゃないわよ!」
「でも、タムラ先生とヘリに乗りたかったですね?」
「それは・・・・あるかも・・・」
「わあ・・麗奈先輩・・・」
「こら・・・大人をからかわない!」
「でへ・・・」
ではまた・・・・暫くのオフです! 浅見 希
タムラ先生夜間外来(総合) R1147
DrDr――――――総合Tamura ―――――DrDr