Rap1141-ん・!来ない・・どうなる?-22
Rap1141-タムラ先生夜間外来総合
Rap1141-ん・!来ない・・どうなる?-22
待合室で待つ、佐川亮輔、横田心音。
そして、警察官の飛島学がパトカーで遅れてやって来た。
佐川亮輔、飛島に事情を聞かれている。
が、しかし殆ど情報らしい情報は得られていない。
その取調べというか、事情聴取より、
心音の質問の方が的を得て、飛島はそれを聞きながら、
調書を書いているような雰囲気だ。
「で、どうして、貴方あの場所に?」
きつい調子で、心音亮輔を攻めるように、問う。
「それは、全くの偶然です。」
「そう、でも凄い偶然・・・ね!」
「と、言うより僕が通りかからなかったら・・・」
「冴子さんは・・今頃・・」
「でも・・・貴方、以前冴子をつけて・・」
「あぁ・・・!?」
「あれは彼女に言い出すチャンスが無くて、つい・・」
「つい、彼女の家まで、そして彼女の部屋に・・・」
「何だって、君・・・!」
「ストーカーみたいな事してたのか?」
今まで二人の会話に入れ込めず聞き役の、
少し弱気の警官飛島が
「違います、僕は唯・・・彼女が・・」
「彼女が・・なんだって?」
「貴方、少し静かに!!」
何と心音警官に、黙れと・・・
彼女も少し前まで、オペ室での経験豊富な外科の看護師、
相当心臓も強い。
普通ならそんな状況はありえ無いのだが、
心音の口調がよほどきつかったのか、
警官飛島は素直に黙った。
「亮輔さん、貴方まさかと思うが・・・?」
「いいえ、そんな事ありません。決して!」
「そう・・・!」
「でも亮輔さん貴方、冴子に振られたのでしょ?」
「はい、それは事実です!」
無影灯は勿論、全ての電動機器はフルオート。
滅菌ルーム、エアシャワー、この施設のオペ室は6つ並ぶ。
そして、モニターから術中の映像が、
4つのモニターから、時折ズーミング。
その全てを室内、室外でコントロール出来る。
豪華と言っても患者には関係ない。
そこで、今4人のドクターが冴子の救命に、
懸命に全力を尽くしている。
その中のリーダーは勿論田村圭介医師だ。
今、無事冴子に鋭く刺さった刃物である、
幅23mm長さ110mmのカッターナイフが、
膿盆にガチャリと落ちた。
「ふぅ・・・!!」
思わず安堵のため息が、圭介の口から・・・・
出血も最小限に食い止められ、冴子の心拍、波形、
心音は正常値にある。
助かったのだ。
もしかすると、助けた・・・・
圭介の全知全能で・・・
勿論他に彼の忠実な愛弟子であり、准教授の遠峯徹、
そして麻酔のスペシャリストで、この大学のエース
沢村 姫乃の素晴らしいフォローがあっての事だが・・・!
チーフナースは大川五月だ。
この五月、何と心音と同期だ。
何処からとも無く拍手が、1つ2つ....3つ
傍で見ていた、若い医者だろうか・・・、
オペ室の田村圭介に目礼して去っていった。
もしかすると、この偉大な先生のオペ姿、
暫く日本で見納めか・・・!?
「わあ、良かった!!」
亮輔、本心からの心の声だろう。
彼は言い奴だ、決して彼のわけない!
「冴子、幸せね!」
少し状況のつかめぬ亮輔、心音を見る。
その、真っ直ぐな瞳に心音・・・・
今が潮時だろ・・・冴子の事を話す!
「実はね、あの先生が冴子の恋人・・よ!」
「ええ・・・っ!!!」「そうなんですか?」
相当うな垂れる亮輔。
それはそうだろう、あの雰囲気、あの空間の主役が・・・
冴子の・・恋人だと・・・、
言われたのだから。
もう完全に戦意喪失の亮輔。
完敗だ・・・・、
「ねえ、心音さん!」
「どうして・・・・、もっと早く・・・」
「それは・・・無理でしょう・・・!?」
「どうして? です?」
「貴方・・・・知らない方が、いいわ!」
「きっと・・・生涯ね!」
そう、冴子は2番目の女なのだから・・・・・
彼みたいに純情な・・・馬鹿が付くくらい純な亮輔、
ショックが大きすぎるだろう。
「ねえ、亮輔! 飲みに行こう!」
「えっ・・・?!」
「大丈夫よ、冴子は・・・絶対に!!」
「おまわりさん、良いでしょ! 亮輔は関係ないわ!!」
もう、その返事を待たずに心音、亮輔の手を引っ張り、
懐かしい雰囲気に酔いしれる間も無く、
さっさと大学病院の玄関を跡にした。
ではまた・・・・暫くのオフです! 浅見 希
タムラ先生夜間外来(総合) R1141
DrDr――――――総合Tamura ―――――DrDr