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Rap1140-ん・!来ない・・どうなる?-21

Rap1140-タムラ先生夜間外来総合


Rap1140-ん・!来ない・・どうなる?-21


「おい、この状態・・・相当やばくない?」

周りに集まる群衆の声だ。

「どうしてこんな事に!」

「冴子さん、冴子さん ほらしっかりして、起きて冴子さん!」

「起きてよ・・冴子さん!」

もう必死の亮輔、どうしてこんな事になったのだか、

全く見当がつかない。


何故か時折見せる、笑っているような感じの顔・・・

夢見ているのだろうか? 良い夢を・・・

しかし顔色は白い肌がより一層白く、

少しずつ滲み出る血液が、状況の悪化を物語っている。


救急車のサイレンの音が近づいて来る。

「緊急車両が左折します!」

赤信号を徐行しながら交差点を過ぎて、

救急車はもうサイレンの音を止めた。

その5秒後に救急車の扉が開く。


そして担架を持って走り寄る救急隊員が二人。

 「どうしました、知り合いですか?」

「はい、何者かにナイフみたいな物で、刺されています。」

 「そこに刺さった刃物に触らないように、抜かないように!」

「早く運んで下さい! 早くしないと、死んでしまいます!」


「今受け入れ先を確認してます!」

「ちょっと待ってください!」

「すいません、この女性看護師さんです!」

亮輔は叫ぶ。救急隊員に! 

「そうですか? で・・・何処の?」


亮輔は必死で身の回りの持ち物を探す。

そう彼女のバッグを・・・・

そして、少し先の街路樹の下で着信ランプが・・・

彼女の携帯が鳴っていた・・

亮輔その携帯を手に取り、

「もしもし!・・・もしもし?」

「あれ・・すいません・・これ冴子の・・・・・」

「はい、冴子さんの携帯です・・・どちら・・・様」

「あっ心音さん!?」


聞き覚えのある声だ、亮輔は咄嗟に叫んだ。

「あっ、亮輔さん・・・どうして? 冴子の携帯に・・・」

 「大変です!」

「冴子さん今何者かに刺されて、死にそうです!!」

「えっ、刺された?」

「で、救急車は! 今何処!」


心音の矢継ぎ早の質問に必死で答える亮輔

 「今救急隊の人が、受け入れ先を探して・・・」

「それじゃぁ、携帯代わって! その人に!」

 「もしもし、こちらは***管轄の救急隊の**です!」

「すいません、そこは何処ですか?」


 「中央区***です!」

「それじゃまず、患者を救急車に乗せて下さい!」

「今こちらで近隣の受け入れ先・・・あたります!」

心音咄嗟に頭をフル回転。一番近く信頼のおける施設は・・・

やっぱり、あそこか・・・でも・・・それしか・・

素早く、入力されてある名前の病院へ携帯をプッシュ


「すいません、**病院ですか?」

 「はい、そうです! が・・・」

「至急**先生に連絡が取りたいのですが!」

 「**先生ですね?!・・少しお待ちください!」


電話を取った相手は失礼にも自分の名前を言わずに・・・・、

でも急いでいたのでまず繋いだ。

どうも何処かで聞いた事のあるような・・


「あっ、はい**です!」

 「先生、冴子が・・・冴子が刺されて・・・」

「えっ、刺された! で、状態は・・・」

 「・・・・・」

「それじゃ、うちに運んで・・・僕が!」

 「はい・・・先生お願いね!」


「**大学病院に運んで! 急いで!」

 「はい、了解!」

話の内容を聞いていた救急隊員、素直に頷く。

「それに、酸素! 点滴ある?」

 「はい、ソリタT1の500ml なら!」

「頂戴! それと先ほどの病院と連絡繋いで・・・」


 もう心音、昔の救急病棟時代の感覚が一変に戻った様だ。

そして、その雰囲気に完全に吞まれしまっている救急隊員、

素直に指示に従う!

「はい、僕だ・・・状況知らせてくれ!」

 「カッターが背中から腹部へ刺さってます!」

「それ抜くなよ!」

 「はい勿論です!」

「出血量それ程でも無さそうです!」


「了解、全身状態は?」

 「脈、呼吸少し弱いですが・・・」

「でもチアノーゼが!」

「やはり、出血かなりあるだろう!」

「彼女の血型は?」

 「A型RHマイナスです!」

「先生・・ご存知・・・・」

おっと、それ以上はまずい、

彼もそれを知っていて聞いたのだ!


さあどうする!

そのまま普通の患者として対応するのだろう・・・

しかし、全力で・・・でも彼の専門は・・・

 だが、あの平然と受け答え、“僕が・・・”と言った。

当然彼は自分に自信があるから、そう言った。


当然だろう医者だし、昔救急病棟にも、

そしてしょっちゅうオペこなしている。

それも彼の噂、結構医学雑誌で何度か取り上げられている。


 そう、彼の名は田村圭介先生 

圭介とは田村先生の事である。

(「タムラクンの恋」“田村圭介はニューヨークのある大学病院で、

画期的な癌の摘出手術で・・・・・”に登場、投稿済み彼の数年後の姿だ!)


そして、夜間外来T総合病院のタムラ先生の弟だ。

乳癌に関しては相当知られた有名なDrなのだ。

そしてニューヨークでも、アメリカの専門誌ER***に、

何度も記事が載ったことのある・・・

 そして今東京郊外の病院からここへ移り、

これから再び呼ばれて渡米の予定の・・・

 

ではまた・・・・暫くのオフです! 浅見 のぞみ


タムラ先生夜間外来(総合) R1140


DrDr――――――総合Tamura ―――――DrDr


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