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Rap1136-ん・!来ない・・どうなる?-17

Rap1136-タムラ先生夜間外来総合


Rap1136-ん・!来ない・・どうなる?-17


「あなた・・・・」

「何よ・・これ・・!」

心音冴子の部屋の録画を見ながら、

出た・・・・第一声だ!

「!!!・・・!!!・・・!!」


もう言うべき言葉が見つからない冴子・・・・

 「そう・・・・かもね!」

 「でも・・・それで冴子・・・」

「わかってる・・わ!」

 「今の貴方・・・見てると・・・」

「私も・・辛くなる! わね・・・」


冴子の気持ち痛いほどわかる心音、

もうどうして良いのやら・・・・

心音も・・・つられて涙を・・・・


「二人目の女って・・・・こうなのかな?」

「・・・・みんな・・・!」

「いいの、私!」

「・・・幸せだもの・・・!」


まるで進展が見られると言うより、

尚更泥沼にはまり込んで行くのだろうか・・・

冴子、おそらく怖いのだろう。

今を失うのが・・・・


彼と別れを告げ・・・

その後に新しい恋・・・・

亮輔とあるのか・・・

 冴子にとって、心の安らぎを得る場所・・・・

それが彼の腕の中、彼の心の片隅にあれば良い、

それ以上は望まない。彼の子供も望まない。


そんなけなげな・・・純粋無垢の冴子の心、

果たして誰が責める事が出来るのだろう・・・

 おそらく誰にも出来ないだろう。

迷惑かけている人間はいないのだから・・・


愛人が本妻を追い出し、本妻にのし上がろうとする、

風景は良く見かける。

 だが、冴子にそんな気持ちはさらさら無いのだから・・・・


 「冴子・・・・これから先も・・・いいの?」

「このままで・・・!」

「かまわない・・・わ! このままで・・・・」

  「本当に・・・?」

「本当よ・・・!」

 「貴方の気持ち・・・」

「わからない訳ではないけど・・・」

「良いの、今のままで・・・」


もう亮輔の話は完全に消えている。

冴子はおそらく彼がいて・・・

そしてほんの軽い気持ちで・・・

ちょっとした余裕で亮輔に近づき・・・

そして、遊び心?

 

よく男が結婚していると余裕があり、

戻る場所があると、別の女性にちょっかいを出す。

そんな気持ちで亮輔に接した?

だから冴子には、亮輔に対する気持ちは、

彼があって初めて存在するのだ。


 都合の良い話だが、男が帰る場所があると余裕があり、

そんな男に女性は憧れる。

 そして、それが深みにはまると、泥沼状態になる。

しかし、冴子にその気は全然無いのだ。

 

それって・・・・罪・・・

相手の女性に実害があることは無い。

あるとすれば、冴子の彼が心を妻から完全になくして、

妻が不幸を感じた時だ。

 しかし、冴子の彼は家に帰れば妻を愛し、

きちんと夫の役割を果たしている。

それは、妻に不幸をもたらすのだろうか・・


 「彼・・・言ってたわよね!」

「“分かれようか?“・・・って!」

「それ・・・彼の本心ではない・・・わ!」

 「そんな事無いでしょ・・・・」

「彼真剣に考えてたわよ・・ほら!」

そう言って、心音その場面を再現する。


しかし、その場面で彼の冴子への優しさが、

より一層浮き出てしまう結果に・・・


もう心音、何が冴子に一番良いのかわからない。

今、心音は冴子の一番大切にしている“もの(人)”を、

取り上げようとしているのか・・・

 だとすれば、それは・・・不本意だ・・・

もう何が善で、何が悪か理解に苦しむ心音だ。


「私・・・この状態で・・死んでも・・・」

「悔いはないわ・・・!」

 「えっ・・・彼が傍にいなくても・・」

「看病してもらえなくても?」

「そうよ、今もし自分が死んでも、」

「彼が死んでもジタバタしないわ!」

 「そんな・・・それでいいの?」


「ええ・・・良いわ・・・それで」

「・・・事実無理でしょ!」

 「看病したりされたり、死に目に会えなくても、」

「会わなくても・・・?」

「そうよ・・それが二人の運命でしょ?」

「冴子、貴方の考えって・・・素直な気持ち?」


「もちろん・・・そうよ!」

 「彼も・・・そうなの?」

「そう、その考えはお互い考え尽くされてるわ!」

 「あなたたちの・・・愛情って・・・」

「ある意味現実を超越しているみたい!」

「わたし、そう言う意味で・・・・」

「変な家庭より・・良いかなって・・・思ったり!」


「私にもその気持ち、全然わからないわけではないわ!」

「そう・・・ありがとう・・心からそう思うわ!」

 「もう・・・貴方たちに・・・」

「言うべき言葉・・・無いわ!」

「有難う・・・心音!」

 「もしかすると・・貴方と彼の愛って・・・!」

「新しい形の愛・・・かな?」


さあ、こんな愛って本当に許されるのか・・・

まず、冴子の、求めない愛、邪魔をしない愛、

欲張らない愛 等・・・・

そして、彼の、二人の女性に平等の愛、

ウソを突き通す愛、決め付けない愛 等かな


この先、もう少し深く掘り下げてみたいです・・・・



ではまた・・・・暫くのオフです! 浅見 のぞみ


タムラ先生夜間外来(総合) R1136


DrDr――――――総合Tamura ―――――DrDr



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