Rap1134-ん・!来ない・・どうなる?-15
Rap1134-タムラ先生夜間外来総合
Rap1134-ん・!来ない・・どうなる?-15
冴子は真剣で悩み始めた。
その原因は、勿論今の現状と、
亮輔への今までに無かった気持ちに・・・・
あの晩結局冴子は、亮輔を泊まらせた。
からかってやろうと言う気持ちは既に無くなり、
彼の話からしんみりしてしまい、
同情心が上回り、茶化す気持ちは何処へ、やら・・・
アルコールを勧め、酔わして本心を聞き出す。
彼の女性への気持ちを・・・・
と言うか、亮輔は冴子にどんな目的で一人住まいの家へ・・・・
そして、彼は私を付けていた事を、かなり後になって酔いがと言うか、
寝る寸前に話した。
そう、誰かが私を付けていたのは事実だった。
ストーカーぎりぎりの行為をきつく叱った。
そんな気持ちか、どんな気持ちかわからないが亮輔は、
何処で話そう話そうと、なかなか踏ん切りがつかず、見失った。
そして結局、一度心音に連れて来てもらった記憶を頼りに、
ここへやって来たのだと言う。
その根性と言うか、凄まじい執着心は、
冴子に会いたかったからだと言う。
そんな彼を愛おしく思う冴子の気持ち・・・・、
そして、彼とのいつかは別れになる関係に・・・・
亮輔は、冴子の実の生活を彼は、知らない。
亮輔は「好きだ、愛してる」「結婚してほしい!」
「本当に女性を愛したい、それは貴方だ!」
「貴方以外に愛せる女性はいない!」
もうアルコールの力、酔いの意気込みが、
完全に亮輔の後押しとなり、
冴子は、まるで始めの思惑など完全に消え失せて、
只防戦あるのみだ。
そして浮いた感じより彼の相談を聞きながら、
満更でもない気分に・・・・
嫌いじゃない相手からこれ程まで“好き、
愛してる”と言われて、嫌な気持ちはしない。
しかし二人に甘い関係は無かった。
冴子がリードしていれば、逆に彼女の誘いに踊らされ・・・・
キスやそれ以上の事も、あの晩あったかも知れなかった。
ビデオを見ながら冴子と心音、
どうやら冴子は安心というべきか、
本当の人生の分岐点か・・・心が痛い・・・・
しかし、心音は少し期待していたのが、こんな場面を・・・
まさかである・・・しかし瓢箪から駒・・・・?
今、心音は冴子に言ってないが実は、
心音が亮輔にけしかけたのであった。
「冴子、好きでしょ!」
「私により、彼女に今の心ぶつけたら?」
等、仕掛けたのは心音だった。
実際心音は冴子のこれからの先行き、
そして亮輔は私(心音)には向かない。
むしろ冴子が合っている。
そんな心音の優しい気持ちがそうさせたのだろう・・・
ビデオは冴子に駄目を押すための手段、
彼と分かれる方法として苦肉の策だ。
そんな思惑、冴子は当然知る由も無い。
「ネエ・・・心音!」
「何よ!」
「どうしたら・・・良いの・・私?」
「簡単ね・・・答えは1つ!」
「えっ・・・どう言う事?」
「冴子だって胸の内・・・決まってないの?」
「だって・・・彼・・・!!」
「どっちの彼?」
「それは・・・勿論彼よ!」
「冴子、マジ!」
「勿論・・・・・!?」
「貴方、あの彼と・・・・どうなるの・・・これから先!」
「それは・・・いつかは・・・別れ・・・・・・」
もう冴子の目に大粒の涙が・・・・
冴子もわかっている。
いるのだが・・・・居心地のよい現実から逃げるのが、
怖いと言うか認めたくない。
そこを、心音に突かれ困惑して・・・・
涙が・・・・逃げに・・・・出ている。
「冴子、今・・・今よ・・・・決心するの!!」
もう涙が止まらない。
大粒の涙が・・・ショッピングピンクのミニのスカートに落ちる。
真新しいのだろうか、それともアイロンが効いているのだろうか、
冴子の落とした涙が3つ、4つ.・・・・5つと落ちて、
そのままの姿で、彼女の膝の上で朝日に辺りきらきら光っている。
「私・・・怖い・・・・」
「彼・・・失うの・・・・!」
「そうでしょうね・・・・」
「幸せいっぱい貰ってるし・・・」
「今も幸せ・・・、だもんね・・・・」
「冴子・・・!」
「そうよ、今最高に幸せよ・・・」
「それに・・・今年の年末長崎に行くの・・・」
「ネエ・・・冴子・・・・」
「それで・・終わりにしなさい!」
「そんなの・・・出来ない・・・」
「出来ない・・・絶対!!」
「それじゃ・・・冴子・・・・」
「このままズルズル・・・おばあちゃんになるの?」
「!!!・・・!!!・・・」
また涙が・・・・冴子の大きな黒い綺麗な瞳から・・・
止め処なく流れる
「ねえ、亮輔の事・・・どう?」
「どうって?」
「例えば・・・・彼に・・・・とか!」
「えっ、そんな・・・そんなの考えられない!」
「全然!」
「全然?」
「そう・・・全然・・よ!」
「嘘・・・・ウソでしょ・・・・冴子!?」
「それは・・・もういや、今は彼の事で他の事考えられない!」
どうやら、冴子完全に頭がもうグジャグジャなのだろう・・・・・
「冴子、貴方明日休みでしょ!」
「それに彼来るのでしょ?」
「そうだけど・・・・」
「じっくり考えなさい・・・彼と!」
「うん、・・・・・・」
「彼、真剣に相談に乗ってくれるでしょ!」
「やさしいから・・・」
「わかった・・・わ」
「それからね、彼(亮輔)の事・・・」
「真剣に考えるの・・・」
ではまた・・・・暫くのオフです! 浅見 希
タムラ先生夜間外来(総合) R1134
DrDr――――――総合Tamura ―――――DrDr