Rap1110-ママさんバレー今度は膝を強打・・皿が割れた?3-2
Rap1110-タムラ先生夜間外来総合
Rap1110-ママさんバレー今度は膝を強打・・皿が割れた?3-2
「さあ、大会が近いので頑張りましょう!」
何故か張り切っている、山本コーチ。
「どうしたのかしらね?・・・・コーチ!」
すかさずコーチの動向を気にするママさん達。
「白石さん、無理しないように!」
「はい!」
やはり、動くのが怖いのだろう。
リハビリも相当力を入れて頑張っているらしい。
昔の治療法とリハビリの考えが大分違って来ている。
昔大きな病気をすると、寝ていろ、大人しくしていろ、だ。
だが最近のリハビリは本当に開始するのが異常に早い。
こんなに動かしてまた切れたり、縫ったところが破れたりの、
心配は少し前の看護師なんか多分にある。
怪我をした本人も相当心配するのが本音だ。
そのため、怪我した方の足をかばい、
健康な方の足に無理がかかる。
真里菜もその口だ。
軽いランニングでも動きがぎこちない。
まあ当然だろう。
しかし、練習に熱がこもるとその事を忘れてしまう。
白石真里菜は、無難に少しずつ気を使い、
右足首を動かしている。
周りからも、
「無理しないでね!」
「マイペースでいいからね!」
何て言われても大会が近いので、
そうも行かないのが現状だろう。
「ねえ・・・、コーチ!」
「智子の事・・・やっぱ好きなんじゃない?」
早紀が少しや気持ち気味に、真理奈に耳打ちする。
「どうして?」
「あら、見てなかったの?」
「何を・・・?」
「何となく、指導する時・・・・」
「智子の体にタッチする事多いのよ!」
「そう・・・・」
「私、自分の事がせいいっぱいで、他人のことなんか気にしてなかったわ!」
「智子も満更嫌では無さそうだし・・・」
「早紀あんた、よそ見ばっかりしたら、怪我するわよ!」
暫く、何事も無く練習は続いた。
試合形式での練習も行った。
そのためには人数的に病み上がりの真理奈も駈りだされた。
始めは、軽く無理をしない程度に行った。
しかし、段々熱がこもり動きも激しく、
際どいボールも追いかけるようになった。
だが、早紀はコーチと智子の事が気になるようで、
たまに凡ミスをする。
すると、山本コーチから罵声が飛ぶ。
「おい、早紀、何処見てんだ!」
「はい・・・すいま・・せん!」
「ちゃんとボールを追え!」
“もう・・・、山本・・・頭くるな!”
“ああ、早紀・・・やばいよ、本当に!”
真理奈が心配する。
そして、嫌な予感が当たった。
早紀と、智子が1つのボールを追いかけて、
強烈にぶつかった。
両方とも、体育館の床に体を強く打った。
「あっ、痛―い・・・痛い!!」
先に叫んだのは早紀だった。
膝のお皿の部分を押さえて歯を食いしばり、
もう顔中から脂汗か噴出している。
「うっ、痛い!!」
遅れて、叫んだのは智子だった。
智子も、胸の辺りを押さえて息が出来ないような感じだ。
山本コーチは、まず智子の方へ駆け寄った。
「おい、大丈夫か!」
「うっ・・・・」
「苦しいのか?」
「っ・・・うっ!!」
「胸を打ったのか?」
智子は頭を上下に振り答える。
そして、智子は早紀の方を指差す。
そんな智子の様子で早紀の方へ向かう。
すると、早紀の所には真理奈が既に寄り添い、
介抱している。
どうやら、早紀膝を強打したらしい。
顔中から脂汗が出て、言葉が発せられない様子だ。
「これは、膝のお皿割れたかも?」
「病院へ行かないと・・・・!?」
山本コーチは早紀の膝を軽く触れ、
熱を持っている事を確認した。
そして、やはり、膝のお皿の所が異常に、
盛り上がっている事が分る。
「救急車だ!」
山本コーチは叫んだ。
「はい、でも・・・それより・・・」
「あの病院へ、行った方が・・・!」
「よし、電話しよう!」
「T総合病院夜間外来!」
「私***小学校の山本です!」
「あっ、私西川麗奈です!」
「どうしました?」
「あの、今回もママさんバレーの練習中」
「膝を強く打ってどうも、お皿が、割れたようです!」
「それで、患者さんは!」
「28歳女性です!」
「そこは、何処ですか?」
「***駅の近くです。」
「それでは、車か救急車で連れて来て下さい。」
「そうですか、よろしくお願いします。」
「患部を、冷やして連れて来てください!」
「わかりました、直ぐタクシーで行きます、では後ほど!」
麗奈、タムラ先生に連絡を済ませ、準備に取り掛かった。
「葵ちゃん、骨折の患者入るので、準備して!」
「はい!」
ではまた・・・・暫くのオフです! 浅見 希
タムラ先生夜間外来(総合) R1110
DrDr――――――総合Tamura ―――――DrDr