Rap1100-女性バイクドライバー転倒 腎臓破裂?-5
Rap1100-タムラ先生夜間外来総合
Rap1100-女性バイクドライバー転倒 腎臓破裂?-5
「まったく、繭ったら・・・本当に驚いたわ!」
朝会社で、悦子が交わした第一声だ。
「悦子こそ、こっそり黙って・・・」
「始め・・・男が出来たのかと・・・!」
「別に隠そうとしてた訳ではないわ!」
全然疑ってたじゃないよ、始めっから聞く耳持たなかった、
くせに・・・・
「隠してたじゃない!」
「違うって、私は男では無いとはっきり言ってたわ!」
「何度も!!」
全く、自分の事しか言わない、
考えない自己中・・・なんだから・・
「まあ、良いんじゃない?」
「誤解も解けたし・・・」
「そうね、今日も頑張ろう、お互い!」
「まあ、そう言う事で・・・・・」
「悦子、どちらが早く合格するか、競争よ!」
本当に、切り替えの早い、繭・・・
それが繭の最大の取りえだから・・・
世渡りも上手なんだろけど・・・
そして、順調に講習を終え、二人はほぼ同時に、
免許を取得出来た。
悦子は、Hondaの、水冷・4ストローク・DOHC・直列4気筒、
250ccエンジンを搭載した軽二輪ネイキッド・ロードスポーツバイク、
既に購入してあった。
精悍なボデーでスポーテー、どちらかと言うと、
男が乗りこなしたい単車だろう。
いろは、ワインレッド、まさしく憧れのイメージだ。
ウェアーは黒のツナギ、フルフェイスの真っ赤なメット。
彼女の思い描いていた・・・
そう・・・、何度も見返したDVDのヒロインそのものだ!
繭もその車を相当気に入った様子で・・・、
何とおそろいの色違いを・・・そう繭はブラックを選択した。
逆にウェアーは赤をチョイスした。
メットは同じものを選択した。
二人は無謀にも、1泊2日のロングツーリングに出かけた。
免許取得してそんなロングドライブは初めてだ。
繭の強烈な押しに負けた格好でのツーリングだ。
一般道は、二台が併走するようにして、
車道の中央をなるべく走行した。
しかし、一台が車道の中央を走るのは、少し新米には度胸がいる。
つい普通車に追い越されそうになり、左にそれる。
すると、思わぬ所でスリプしそうになる。
歩道よりは、砂利や砂などが溜まりやすく、危険が多い。
特に初心者には・・・
しかし、また高速道路では、料金所が少し面倒くさい。
いったん完全に停止してチケットをもらい、出口でも同様に完全に停止して、
料金を払う。
この作業が面倒だろう。
場合によっては、手袋も脱ぐ必要がある。
今二人が、ツーリングを楽しんでいるが。
季節があと1ヶ月すると、非常に寒い。
クラッチ、ブレーキ、アクセル、ギアチェンジ全ての作業が大変になる。
そんな事も考慮して、無理をしたのかもしれない。
「ねえ、悦子・・・最高ね!!」
二人は、ハンズフリーの携帯電話で、会話をやり取りしている。
この事も、少し無謀のような気がする。
一応市街地である程度は訓練をしていたが・・・
「そうね、繭、あなたも・・・でしょ?」
「勿論よ、何だか、悦子の・・・」
「気持ち・・・解る気がする・・!」
「それは、どう言う意味?」
「お・と・こ・・よ!」
「今の気持ちでは、男は不要・・・だね!?」
「そうでしょ!」
「いつも男の顔ばかりに、愛想を振りまいて・・・・」
「反応を伺う!」
「そう、その気持ちね・・・!」
「今は、完全に自分が主役!」
「自分が完全に主導権を・・・握っている!!」
「でも、繭・・・車降りて、宿に入ったら・・・!?」
「男・・!」
「男が・・・何よ?」
「だから、浴衣でも着て、ロビーなんかで・・・」
「良い男見つけたら・・よ!?」
「あっ、それ・・・あるかも・・ね!」
「全く、繭は・・・本当に・・・」
「男無しでは・・・無理なのかな?」
「そうかもね! 所詮この世の中・・・」
「男と女しかいないのよ!」
「それは、解る気がするけれど・・・!?」
「今・・・私はね、この愛車に跨るのが・・・」
「男に・・・!」
「何って言った、今・・・男を跨ぐより・・・」
「二輪を跨ぐ方が、良いって?」
「繭、そんな露骨な言葉は・・・言って・・・な・・」
「何よ、悦子、正直に言えば・・・!」
「実はね、私車先に買っておいたの、知ってるでしょ?」
「そうだったわね!」
「悦子のその凄い行動力には感心と言うか、驚いたわ!」
「それでね? ・・・実は・・・」
「車庫で私エンジンかけていたの、乗って・・!」
「あっ、解った!」
「その車に跨いでいると変な気分に・・・なったんだ!」
「解る、あの微妙な振動が・・・体全体に・・・」
「そう・・・! 感じるの!」
「なるほど、そう言う事ね!」
「でも、今実際に車道を走ったら!」
「それ以上の感覚が・・・・・もう最高ね!?」
「その気持ちは、わかるわ!」
「でも、悦子・・・男とはまた違うわよ!」
「そうかもね、でも今の私・・・・」
「この真っ赤な、ネイキッド・ロードスポーツバイクがいいの!」
「好きにしてらっしゃい、悦子の思うように・・・」
そして、無事予定していたホテルに到着出来た。
二人が、ライダーススーツを、華麗に着こなす姿は、
フロント中の注目を集めた。
悦子は、あのシネマ道理に、フルフェイスを無造作に左手に持ち、
ブロンドの髪をさりげなく撫でる、手グシで・・・・・
繭は髪こそそれ程長くないが、彼女の大きな胸がライダーススーツの、
バストラインが窮屈そうな感じが、ある種のエロチシズムを感じさせる。
フロントで、氏名住所、連絡先を記入してルームキーを貰う。
今回二人は繭の希望が強く働き、別々の部屋をキープしてあった。
悦子も、おそらく疲れるだろから・・・・・、
別の方が気を使わなくて、安心て眠れると言う配慮で、
特別に疑わなかった。
いよしよ、二人の運命が・・・・
次回から、タムラ先生、麗奈、葵の活躍が・・・・
ではまた・・・・暫くのオフです! 浅見 希
タムラ先生夜間外来(総合) R1100
DrDr――――――総合Tamura ―――――DrDr