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学生ニート、おみくじを

作者: Shu+

※学生ニート…アルバイトをしていない学生。アルバイトをしてないだけでなぜか下に見られる。異議あり!


 春に京都へ行きました。京都といったら(私の中では)神社仏閣、神社といったら(私の中では)おみくじだと思いますから、そうですね、おみくじの話を二つさせていただきます。


 まずは恋みくじ。京都を歩き回って二回、私はこの恋みくじを見かけました。私、引こうと思ったのです。恋人いない歴=年齢がいつまでたっても自虐ネタの純粋培養学生ですからね。ふむ、言ってしまえば異性を引き付けるような魅力がないのでしょうね。ツライ。

 まあ、何はともあれ私は恋みくじを引こうとしたわけです。そこで私はなにか違和感を覚えました。このような無人くじって「一回百円」とか「百円入れてください」とか書いてあるのが一般的ですよね。でもなんとこの恋みくじ、「一恋百円」と書いてあるのです。うぬぬ、うまい。

 しかし私はここで悩みました。一恋に百円を払う価値はあるのか、と。なんといっても今までまともな恋愛などしてきていない身ですからね、恋の価値などわからないのです。一恋百円は高いのか安いのか、そもそも恋は買えるのか否か……。――考えて考えて、私の頭は結論を出しました。恋は、プライスレス。「恋は、プライスレス」!

 いいですか、恋なんてお金で買えるものではないのですよ。貧富に関わらず、あなたの魅力が恋を呼び寄せるのです。たとえ百円であっても投資なぞするものではございません。多分な。こら、そこ、学生ニートはワンコインも惜しいからだろなんて言わない!


 さて、私が京都で出会ったもう一つのおみくじは✕✕神社のおみくじでございます。なぜそこへ向かったのかって? その時たまたま読んでいた本に出てきたからですね、なんだこの理由。

 まあとにかくそこでですね、せっかくだからとおみくじを引いてみました。なんて書いてあったと思いますか? びっくりでしたよ。

 「生死は中。幸せだと死ぬ」

 固まりましたよね。え、え? ええ!? おみくじに「死ぬ」って直接的すぎるでしょう。言葉が胸に突き刺さりました。死を突き付けられたのは初めての経験でした死ね。あっ、「でしたしね」。

 それでも私は数十秒後には立ち直りました。だって、幸せだから死ぬんですもの。本望です。きっと素敵な死因となることでしょう。むしろこれからの毎日をキラキラさせよう。そうだ、そのために神様だってこう言ったに違いない。うんうん。

 

 しかしですね、一年経った今、当時の私に言いたいのです。「幸せとはなんだ」と。私まだ……生きてますからね……?(独り身)

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