表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
君が好き過ぎて終わらないRPG  作者: ものもらい
1.そんな選択
19/44

18.いやー、大変なクエストだった(遠い目)


※やっとリンクするよ!






「そういえば毛玉、お前のその…トカゲっぽい服はなんだ?」

「んあー!」

「竜だ」

「えっ」

「国光くんが攫われた時、ラビリンスを破壊しようとして竜を召喚したんだ」

「おま…何それ凄い」

「…だが、竜という生き物は下克上が好きなのか、気位が高いのか……言う事を聞いてくれなくてね、毛玉に食べてもらった」

「」

「つまり、今の毛玉は竜の力を取り込み、生まれ変わった存在―――…ドラ玉だ」

「んぉー!」

「えぇぇぇぇぇぇぇネーミングセンスが家出してんだろそれぇぇぇ…」

「何故だ。ドラ玉って可愛いだろう?」

「んなっ☆」

「お前…それでいいのかよ…ていうかその名前だと色々引っかかるだろ」

「じゃあ国光くん、君が付けるならば?」

「えっ……あー…毛ドラ―――痛い!?」

「んぐぉ!」

「毛ガニみたいな呼び方しないでくれたまえ」

「んなこと言ったらお前のなんてカニ玉だろ!?」

「んなぁ――!」



文のおかげか、俺もだいぶ落ち着いてきた。


二人と一匹で一つのベッドの上で寄り添い合っていると、俺の肩に頭を乗っけていた文が不意に窓の方に目を向けて、



「…?何だか外、騒がしくないか…?」

「ラビリンスも消えたし、祭り騒ぎでもしてんじゃねーの?」

「適当だなぁ…あ、レジスタンスの人達とあれから会話は?」

「俺、お前の傍から離れてねーもん」

「やれやれ甘えん坊め。……でもやっぱり妙だな…すまない国光くん、モールに現状を聞いて来てくれないか?」

「えーっ」

「おや、嫌かい?」

「……だってあいつ、……俺、あいつが嫌いだっ」

「ふふ、嘘つかれた事、まだ根に持っているのかい?」

「ちが―――…何ていうか、気味悪いんだよ…あいつ……」



とはいえ、我儘は言ってられない。


俺は渋々ベッドから降りると、付いて来ようとした毛玉を摘まみ上げて文の腕に押し付けて、撫でてから言い付けた。



「いいか、俺が帰って来るまで誰も入れんなよ。毛玉も、変なのがきたら……大丈夫、だよな?」

「国光くん、今のドラ玉の実力は凄いぞ。ぬこパンチで壁すら割れるし火炎放射とぬこビームの合成技もあるんだ」

「何それ怖い」

「しかも僕自身もパワーアップしたからな。デステアと相談し、召喚だけでは無い攻撃方法も取得した。大事な局面まで寝かせるつもりだが」

「お、おぅ……じゃあ行ってくるからな。頼んだぞドラ玉ー」

「んごぁ――!」



「任せろ!」の返事をパタンと閉じると、俺はさっさとモールの部屋まで行った―――が、居なかった。

ちぇ、と思っていれば隣室から姫様が文の傷に塗る薬を量産するのを止めて、「今は外に出ないで下さいませ」と言うのだ。


「何で?」

「…レジスタンスの一斉蜂起ですわ。今、富裕層の地区で……こうなるともうわたくしたちが干渉する事は出来ませんの。モールが言うには通れるルートだと魔王領しかないそうですわ」

「そう……」


姫様はモールを信頼してるし、割と一番親しいのかもしれないが、俺にとってはマジで無理。………でも、姫様は信頼できる人だ。だから俺も多少は信じてやるよ、けっ。


それに姫様には今までもお世話になって来たし、歳が近いせいか考えも読めるし。話も合うし。…何より、我儘でも"根が良い人"なのが強い。



「変なの来ると悪いし、こっちの部屋に来るか?」

「あら、良いんですの?……そうね、そろそろ文の包帯を変えなければなりませんし、お言葉に甘えさせて頂きますわ」

「おー。…じゃあ俺、やっぱモール探しに外出るわ。何かあったらよろしく」

「ええ。…気を付けてくださいませ、くれぐれも手を出さないよう」



いくら一緒にいても、女の子の裸見ようだなんて度胸は無い。


かといってモール探すのも面倒臭いが、この騒ぎで死なれてたら困るし。…死なないだろうけど。


アレ以来俺の思考は斜なんだが、今は悲しいというよりも成長したな、しか無い。


「じゃ、」


剣の位置を直し、俺は階段を降り、


「勇者様」

「えっ?」


凛とした姫様が、俺を見下ろしていた。



「……正直、あの時はもう、あなたは壊れてしまったのかと思っていたけれど……最初の頃、軟弱者と思っていてごめんなさい。あなたはとても強い人ですわ」

「……んなことねーよ。…文が、メンタルケア上手かっただけ…」

「それでも。あなたは変わらず優しいわ」



そうだろうか。

文にも、向こうの世界の時から「優しいね」と言われてきたけど、どうにも俺にその実感は無い。むしろ子供っぽいとすら思ってる。

通知表の教師の一言は「面倒見が良い」だったが、何故か嬉しくなかったわ。


でも、



「……そっか。ありがとう」

「いいえ。……身体も拭きますから、十数分程で帰ってらっしゃい」



改めて、認めるように言われたら。とても嬉しい。


俺は時間潰しだという事に気付いてくれてた姫様に手を振ると、軽快に階段を降りた。







「おんや、意外なお迎えだ」

「何だよ、迎えは要らなかったか?」

「いえいえ。囲まれそうだったんでモールはすっごく助かりましたー」



借りていた家から出れば、俺は人生で初めて、生の暴徒を見た。


好奇心が勝って富裕層の地区へと向かえば、貧民と分け隔てる門の所で小競り合いをしている。


一人は包丁、一人はパンを伸ばす太い棒、鍬、……誰一人まともな武器を持っていないから、まだ門の所で済んでいるんだと思う。


「―――違いなんて、ないでしょう?」


富裕層の地区を守るモンスターの群れと、暴れて理性が無い人間の群れ。


それを俺と同じく傍観していたモールの横顔に、俺は何故か恭を思い出した。



『…皆が皆、大好きな人を愛せたら、愛が勝ったら、悲しいことなんて起きないよ―――』



……なあ、恭。


俺はあの時、「へー」としか思えなかったけれど、お前が目指していることって、とても難しいんだな。

きっとお前の事だから、こんな醜いことだって、目を逸らさずに見つめたんだろう。それでもなお、お前はあんなに澄んだ目をしていたのか。



「こんな中途半端にしてしまうから、騒ぎになるんです」

「…っていうと?」

「まあ明日頃には分かるでしょうけど、いっそ魔王領になってしまった方が、幸せだった筈ですよ」

「魔族に支配されて?」

「ええ。"ちゃんと支配されたのなら"人間と魔族の法やら区分けだってちゃんと施行されますからね。そりゃ、俺らにとって真っ当な魔族なんて少ないでしょうけども、これよりは幾らかマシですよ」

「………お前、詳しいな」

「賢者ですもん。……それとも、」



モールは、あの時の笑みを見せた。



「その、いつでも抜く準備が出来てる剣で、疑わしい俺を裁いちゃいます?」



あなた、途中で暴漢とやり合ったでしょう。いやいや御上手になりましたね。


そう笑うモールに、俺は「さっきので軽傷しか負わせないやり方を学んだよ」と軽口を叩いた。



「最初の頃は兎さんみたいだったのにぃー。女神様も余計なことしてくれますわ」

「お前は性格が悪化したな。……それとも、素を見せてくれる程度には打ち解けてくれたのか?」

「ふふん、お好きに解釈なさってくださいや」

「……お前って、喧嘩煽るの上手いよな」

「失礼な。俺ぁ平和主義でっせ?」

「嘘つけ。おら、嘘つきには荷物持ちな」

「ひっどーい」



信用できないが、あの恭にだぶって見えたんだ。何か大丈夫な……勘がする。

まあ頭良い奴って性格がアレなの多いしな。文に害が無ければそれでいいや。



「あ、そう言えば坊っちゃん」

「あんだよ」

「…文お嬢さん、あれは…将来大物になりますわ。覚悟しておいた方が良いですよ。これ、モールからの唯一の忠告」

「え、おい…無駄に不安を煽るようなこと言うなよ…文は何をしたんだよ…!」

「ちょっと…いやー、若いのはいいですねー」

「あ、コラ!逃げんな!」



この程度の距離感が丁度良いのかもな。


―――ある意味改めてパーティを見直した俺は、他国の事情に背を向けて、さっさと出国した。





……のと同時刻、とある国のとある城で、ゲームで言う中ボス的立ち位置に当たる女がゆっくりとポットに湯を注いだ。



「――――で、勇者が此処に来る、と?」

「はい。暴徒と軍でも内部分裂の騒ぎで、最早此処以外に通れるルートがございません」

「そう……」

「……如何なさいますか?門の時点で迎え撃ちましょうか…?」


お茶を淹れ途中の彼女に膝を着き、頭を垂れるのはこの城の古参の騎士―――…一部からは裏切り者と罵られ、民衆からは幸福をもたらした徳高い騎士と名高い男。

頼りにしているこの女からの評価は「視野が狭いし手段を選ばぬある意味外道の優しい男」とのこと。


城の主である女は砂時計を反転させると、テーブルに飾った神話の花を撫でた。


「……いい加減蕾も見飽きたわね」

「はい?」

「気にしないで。……勇者はそのまま泳がせなさい。私の許可なく攻撃することは許さないわ」

「ですが……」

「丁度"馬鹿騒ぎ"したい連中が息を吹き返そうとしてるのも目障りだったでしょう?……油断した所を、彼らにとって一番最悪のタイミングで捕獲なさい」

「捕獲、ですか…?」

「此処は陛下の御心のままに在る国。…此処で捕まえるからには、ね……」

「分かりました」



全て流れ落ちた砂時計に溜息を吐く女に、古参の騎士は「どこか具合が……」と心配する途中で、静かに扉が開く。


「遅れた」


お前どこの道通って来たの?…と聞きたくなる程度に乱れた服、頭には葉っぱ。黒の軍服に映える血のように紅いマントは風呂敷代わりだ。

マントからは血が滴り落ちていて―――でも、服には一切の赤い汚れは無い。空いた手には切れた眼帯があって、女は呆れたような顔をした。



「お散歩にしては物騒なお土産ね」

「だって、歩いてた」

「申し訳ありません、警備の者には私から」

「頼んだわ―――ほら、しょぼくれてないでこちらにいらっしゃい。マントの中身は間違っても見せないで頂戴よ」

「……嬉しくない?」

「まったく。……もう、どうしてあなたは大人しく暇を潰せないのかしら。侵入者の首なんてわざわざ獲らなくてもいいの。何の為に兵がそこらを見回っていると思うの?」

「捨てないで…」

「いや、そうじゃなくて………本当にね、あなたは切り札なんだから。見回りの兵や彼の面子を潰しては駄目。ね?」

「……殺ったら、喜んでくれると、思った……」



あげる、と古参の騎士に押し付けると、男はいつもの席に座ってじーっと女を見上げた。

女は男の持つ切れた眼帯に息を吹きかけて―――瞬く間に直ったそれを片手に、汚れて乱れた髪を手櫛で梳いてやる。


気持ち良さそうにしてる男のギャップに古参の騎士は苦笑いで、


「しかし、護衛官殿は猫のような方だ」

「昔は子犬だったのだけどね。……戦利品を嬉々として持って来る所まで、似て欲しくなかったわ」

「…………にゃん?」

「ええ、しばらくは室内飼いの猫になってもらうわよ」


きゅ、と眼帯を結んでやると、古参の騎士は「貴婦人の前に長々と置く訳にはいけませんので、」と一礼をすると、静かに退室した。



「仕事、もう終わり?」

「そうよ。…だから、約束通りお茶の準備してたんじゃ―――あ、」

「?」


男が首を傾げると、女は時計を見て口を押さえた。



「なんてこと、四分も過ぎてしまったわ!」








大人っぽくなりつつある国光くん。そして登場したのはあの淑女とあのワンコ。





☆「ドラ玉」とは!?


妖精の格好をかなぐり捨て、トカg…竜っぽい全身フードに変わった毛玉だ!↓


・破壊力が飛躍的にアップしたぬこパンチ!一発で敵の内臓が口から出るぞ!

・「火炎放射」を覚えた!辺り一面火の海にすることが出来るぞ!ぬこビームは回数抑えられるがな!

・防御力が高くなったが、スピードガタ落ちだ!狙われやすいのがネックだな!




☆「ゴーレム」とは!?


・クラシカルな機械兵(※意味不明)だ!デザインがとてもファンタジーで魔宝石がたくさん付いているぞ!十数か所からビームなどを出せる!


・片方は追尾弾持ちでガトリング、片方はビームばかりだ!浮いているので移動は早いが巨体のせいで悪目立ちするぞ!あとウィンウィン五月蠅いから隠密行動は無理だ!


・文様の「撃ち方、始め」で一斉攻撃するしか能が無いが、その火力ぶりに文様は大層お気に入りだ!


・あんまりにも気に入ったので文様はドラ玉に断りを入れてから本契約を結んだぞ!

ドラ玉曰く「デカイし可愛くないし」盗られる心配もないからとの事らしい!何と愛らしい主人愛だろうか!



・ちなみに文様のレベルは一気に何十レベルも上がったぞ!それでも国光くんと差が開いてしまったが、ある意味鬼畜度では文様の方が天高く上だ!


あと説明忘れてたけど文様の錫杖の銀は清められた銀なので殴打だけでも普通のモンスターにはキツイぞ!

鳴らす事によって「服従」を促したりする、ある意味攻撃的な指揮棒だな!


国光≪ストッパー≫くんが居なくなった後の戦闘で、文様は火力でぶっ飛ばした際の快感に目覚めてしまったが故に今後も広範囲破壊の技を生み出すぞ!


皆!リア充爆発しろと唱えると自分が爆発するかもしれないから気を付けるように!



……なんちゃって(´・ω・ `)


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ