夏休みから俺の部屋にプリントが住んでる件について
7月20日。終業式。
担任の佐藤先生(あだ名:サトウザウルス)が黒板に書いた言葉は——
「受験は戦争!! 夏休みは前哨戦!!」
こわい。
こわすぎる。
おれたち、まだ13歳〜15歳ですけど???
配られた課題の量に、教室がざわめく。
「は? 数学ワーク50ページって印刷ミスやんな?」
「読書感想文は1冊じゃなくて3冊って見えてるけど……幻覚?」
「社会:歴史新聞2枚、地理プリント15枚、時事問題まとめノートってなにそれカオス」
教科担任がニヤついている。
そうか。これは学年単位の罠だ。
帰宅して机に課題を積み上げたら、母がポツリ。
「えっ、それ……お米? あ、違うの? 宿題? うそでしょ?」
うそだよ。おれも信じてない。
【夏休み2日目】
午前:やる気チャージ
午後:戦略立てる(だけ)
夜:「明日からやる」を手帳に記入(無意味)
7日目。
おれは気づいた。
このままじゃヤバい(7回目)
というわけで、脳内会議を召集。
【脳内会議メンバー紹介】
・理性くん(真面目)
・感情ちゃん(情緒不安定)
・ゲーム脳(廃人)
・食欲大魔神(冷蔵庫に棲む)
・未来の俺(受験失敗ver)
・妄想モード(将来ハーバード大学生)
理性「夏期講習もあるんだ。今こそ動くときだ。」
感情「でも眠い! 暑い! クーラーつけよ?」
ゲーム脳「今ならログボもらえるぞ……」
未来俺「今やらないと……後悔するぞ……」
妄想「おれ、将来NASA行くから受験なんて余裕じゃね?」
食欲「冷蔵庫にプリンあるで。食う?」
結論:「プリン食べてからやろっか☆」
8月1日。
進捗ゼロ。
さすがに焦りすぎて、夢にプリントが出てきた。
プリント「おまえ、何日わたしを放置してると思ってんだ」
プリント2「おれなんて名前すら書かれてないんだが?」
プリント3「自由研究? それもう不自由研究だろがい!!」
起きたら汗だくで、なんかちょっと泣いてた。
8月5日。
やっと本気出す。
朝6時に起き、机に向かい、鉛筆を握り——
気づいたら10時だった。
何してたか覚えてない。
机の前で何もせず、座ってただけ。怖。
8月15日。
自由研究、まだテーマすら決まってない。
おれ「太陽の動きを観察しました(ベランダで5分目を細めただけ)」
母「それ観察っていうか……目に悪いよ?」
8月20日。
やっとスイッチ入った。
プリント、ワーク、レポートを「宿題処理モード」で爆速消化。
BGMは『ガンダムUC』のアレ。無意味に盛り上がる。
妹が横で「なにこのテンションこわい」と言ってた。
8月30日、夜10時。
あと感想文だけ残ってる。
母「図書館で借りた本、ちゃんと読んだ?」
おれ「読んだ読んだ(裏表紙のあらすじだけ)」
そして生み出された感想文は、読んでない人にしか書けない魂なき作文。
9月1日。提出完了。
課題? 全部出したよ。魂は抜けたけどな。
サトウザウルス「これで受験の準備は整ったな!!」
……いや、おれの心は整ってないですけど??
【まとめ】
夏休みの課題は——多すぎた。
多すぎて精神崩壊しかけたけど、終わった。
「終わった」ってだけで、もうおれ、えらすぎる。
次の戦い? 模試?
知らん。とりあえず今日くらい寝かせてくれ。
終わり。だけど受験は続く。
アカウント失くしちゃったけど、もう一回頑張って、コツコツと再投稿していきたいと思います!
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