第二十九章27 【アンサー・クリエイト/贄喰威(にくい)3】27/序列5席6
【芳一】は、【怨呪翁】の解説を止めさせた。
【怨呪翁】は、
『そうか・・・それは残念じゃな。
【カースソング】は形になって初めて完成じゃからな。
アーティストとして形にしようと思ったんじゃが』
と言う言葉をぬけぬけと吐いた。
【レリア】は、
『すみません・・・
足を引っ張ってしまいました。
申し訳ありません・・・』
と【芳一】に謝罪した。
【芳一】は、
「いや、良い。
僕も油断した。
いきなり仕掛けてくるとは思っていなかった。
ごめん。
君を守りきれていない。
今度はしっかり守る。
少し横になって休んでいてくれ」
とねぎらった。
【レリア】は本当に辛そうに、
『すみません・・・
お言葉に甘えさせていただきます』
と言って身体を倒した。
まともに戦えば、【レリア】の方が【怨呪翁】よりも強いだろう。
だが、油断すれば強者も弱者に負ける事がある。
今回はそれをつかれた事になる。
調査に来ていきなり仕掛けるとは彼女も思っていなかった。
油断大敵とはこのことを言う。
だから、自分の不甲斐なさに【レリア】は恥じたのである。
だが、この場合、【レリア】を責めるより、【怨呪翁】の実力を褒めるべきだろう。
油断していた【レリア】に確実なダメージを与えたのだから。
少なくとも序列5席を張るだけの実力の持ち主なのは間違いないだろう。
油断すれば、【芳一】とて危ないのだ。
【怨呪翁】とはそう言う相手である。
【贄喰威】の下位とは明らかに実力が違うのである。
【芳一】は、
「【怨呪翁】。
お前は許可無くしゃべる事を禁止する。
お前の言葉は凶器だ。
必要以外の事はしゃべるな」
と言った。
【怨呪翁】は、
『なんじゃ・・・ビビッておるのか?
臆病者めが・・・』
と言った。
【芳一】は、
「余計な口は開くなと言っている」
と言った。
【怨呪翁】は、
『やれやれ・・・
解ったよ・・・』
とあきれ顔だった。




