新たな出発!の巻!
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虚無の彼方で凱と翔は暗い空を見上げていた。
百八の魔星の守護神、凱。
天間星「入雲龍」、翔。
彼らは恋人のために未来を守ると決意した。
「あなた達だけじゃないわよ」
場に現れたのは「レディ・ハロウィン」ローレンだ。
侍女の「フランケン・ナース」ゾフィーも連れている。
ゾフィーは頭部の電極を点滅させながら、凱に向かって小さく手を振った。
彼女は凱の恋人なのだ。
「やつらと戦う武器があるのか?」
凱はローレンに問うた。
不動明王の眷属である凱は、手にした黄金の剣で魔を降伏する。
「あるわ、私の魂がね!」
ローレンは凱と顔を見合わせ、不敵に笑った。
ハロウィンの守護者ローレンもまた、彼氏のヘイゾウと共に歩む未来を守りたいのだ。
「全く、めんどくさいわね〜」
新たに現れたのは女の妖魔ギテルベウスだ。
彼女はハロウィンの夜に現れて「この世」と「あの世」をつなげる存在だ。
しかし――
「よ、よお。この前はありがとな」
「ど、どうせ美味しくなかったでしょ、あたしが作ったんだし……」
翔とギテルベウスは男女の絆でつながっていた。
それこそが人類四百万年の「永遠の形」だ。
男と女が未来を創ってきたのだ。
「ゾフィーさん…… 素晴らしいチョコをありがとう……!」
「い、いいええ……」
凱とゾフィーもまた男女の絆でつながっていた。
二人は見つめ合うだけで満足して死ねる。
「またかよー!」
「デートでホテルとか行ったらどうすんのよー!」
翔とギテルベウスのツッコミが入った。
凱とゾフィーは、ハッとした。
「「ホテル……!」」
チョウガイの脳裏には温泉旅館が思い浮かんだ。
ゾフィーの脳裏には高級ホテルのスイートルームが思い浮かんだ。
イメージの爆発は核融合に似た。
凱とゾフィーの精神世界では、半径数キロメートルが吹き飛ぶほどの衝撃であった。
「我が生涯に一片の悔いなし!」
「もう死んでもいい……!」
凱とゾフィーの愛のオーラが爆発し、世界に及んだ。
ひょっとしたら世界は救われるかもしれない。
凱とゾフィーが結ばれるのは非常に困難だが、だからこそ二人は「不滅の愛」の体現なのだ。
「……もう何がなんだかわかんないから、今日はおしまいよ」
ローレンはイライラしながら言った。
二人がうらやましいような気がしなくもない。
翔とギテルベウスは早くも口論に及んでいる。喧嘩するほど仲が良いというのは真実だ。




