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虚無戦線  作者: MIROKU
完璧商人始祖
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永遠の形!の巻!

「そういう事か……」


 正義マンは悟った。


 彼は数年前に悪意が実体化した悪魔王サタンを完膚なきまでに打ちのめした。


 だが、悪意を打ち払っても、肝心の人類に未来を守る意志がないのならば、滅びるしかない。


 今、人類が滅びの道を免れているのは、概念や存在の意義を守る「守護者ガーディアン」達のおかげだ。


 黄金マンはクリスマスの守護者「暗黒サンタ」であり、弟の白銀マンは「サンタクロース」である。


 方向性は違い、過去には争って互いに首を斬り落としてしまったが、どちらもクリスマスの守護者には違いない。


 正義マンは名の示す通り、正義という概念の守護者であり、希望にあふれる未来の守護者だ。


 奈落マンは世界鍋料理市場の守護者であり、痛覚マンは世界クッション市場の守護者であり、鴉マンは世界鳥肉市場の守護者だ。


 プリピュアもまた守護者ガーディアンであるのだ。


 聖母に選ばれたプリピュア達は「乙女心」の守護者であった。


 二十周年を迎えたプリピュアシリーズ、今では母娘で観ている者もいるという。


 乙女心は女心、そして母性、更には人類愛にも通じていくものだ。


 女性の持つ偉大な愛は、母から娘へと受け継がれていく永遠不滅のものならば――


 それもまた「永遠の形」の一つなのではないか。


 プリピュアの存在が女性の感情とシンクロし、憧景しょうけいを集め、命を未来に繋いでいく……


「プリピュアも見上げたもの」


 正義マンは微笑し、黄金マンと顔を見合わせた。


 黄金マンは無言でうなずいた。黄金マンは信じているのだ。


 男の持つ「戦う魂」。


 女の持つ「無限の愛」。


 それは永遠不滅だ。


 だからこそ人類は四百万年の歴史を紡いできたし、生命は三十五億年も続いてきたのだ。


 地球の歴史を一年に例えると、人類は大晦日の十七時過ぎに現れた未熟な生命体でしかない。


 その人類が全ての命と地球を滅ぼそうとしているが、永遠不滅のものがあるのならば、あるいは――


「僕はピュアホワイトが一番好きです、中の人も」


「グロロロオー……」


 白銀マンの話をザ・漢はひたすら聞かされていた。


 他のメンバーは席を立って休憩に行ったり、テーブルに突っ伏して眠ったりしている。


 人類の未来を守る――


 それは彼ら超越の存在にとって使命の一環であるが絶対ではない。


 人類の使命でもある。

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