カリブにて2
「ガールズトークは終わりだ」
グレゴリがバーナードとシー・チン・ピンを従えてレストランに入ってくる。
「アー、CIAのパイロット」
カエデが叫んだ。
彼女なりに情報を収集していた。
レオノーラはワインをグラスの中で転がしながら。
「How much」
「何だ、そりゃ」
「モアの値段ょ、いくらなら渡すの?」
謎の怪しい中国人が「モアを渡すアル。100万ドルにはなるアル」
「うるせぇぞ。
モアを返して欲しければ吸血鬼と交換だ」
「宗教やってるヤツは計算ができないアル」
謎の怪しい中国人が肩をすぼめた。
「そんな物、飲める訳ないだろう」
カエデがホールディングバッグから機関銃を取り出した。
3人の女が慌てて机の下に転がり込む。
乱射した。
3人の悪党がレストランから転がりでる。
「あの女、忍者のクセにぜんぜん忍んでないアル」
壁に隠れて謎の怪しい中国人が叫んだ。
「レストランを撃て」
グレゴリが外に叫んだ。
車から10人ほどでてきて機関銃をレストランに向けてうちだした。
「過激なヤツら」
カエデが机の下に潜り込んで発言する。
「何で共産圏で仲間がいるのょ、二重スパイか」
レオノーラが四つん這いになって歩きだす。
3人とも続く。
「アンタ達空飛べる?」
「はい」
「はい」
「カウマに乗って」
3人とも片手をあげた。
「屋上に行くわょ」
「「「はい」」」
全員で屋内階段を駆け上がった。
「一つ質問していいですか?」
「なあに?」
「ダンピールに生まれて後悔していませんか?
親を恨んでいませんか」
「魂は両親を選んでくると宗教者は言うけれど、
間引き、捨て子、ネグロイドを見てると勝手に振り分けられる気がする。
残酷だけど、いつまでも親に育ててもらう訳にはいかない。
自分は自分で育てるの。
両親を恨んでいない。
この世に産まれた事を感謝している」
彼女が微笑む。
少し癒された。
「ネェ、姫様。私も聞いていい?」
「はい」
「姫様にとって生きるって何?」
「モアさんのように大きな夢や理想を抱くことなく、
未来に小さな希望を持つこと」
「ふ〜ん」
レオノーラが少し笑ったように見えた。
彼女がバッグをまさぐって三つ指輪を取り出した。
3人に投げる。
「1日1回1時間姿を消せる」
指輪を受け取った。
「レオノーラさんのわ?」
「私が分もあるわ、飛行の指輪もあるわ」
基本、魔法の指輪は片手に一個しか効果がない。
屋上に出た。
「必ず、返しなさいよ」
「レオノーラさん、ありがとう」
私は指輪をはめてコウモリに変化した。
カウマも龍に変化してカエデが乗り込む。
「姫様、モアをよろしく」
レオノーラも姿を消した。




