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#1時間SS  作者: 魅槌
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2020年4月12日:お題『ゼロ』

『貴様が此度の召喚者か』


 文献は本当だった、まさか本当に悪魔を召喚出来てしまうとは…。


『古の盟約に従い願いを一つ叶えよう、ただし願いの重さに応じた寿命が対価だ』


 考えろ…、これからの人生を生きる上で最大限に活かせて、かつ出来るだけ対価を払わなくて良い方法…、そうだ!


「今後、あらゆる物をタダ、無料、コスト0で手に入るようにしてくれ!」

『いいだろう、願いは叶えた。 ……では対価として』

「おおっと待った、当然この願いに掛かる対価も0だろうな!」


『……契約は絶対だ、対価として0年の寿命を頂こう』


 苦虫を噛み潰した顔で悪魔は消え去った。

 やってやっだぞ!!



 願いが叶ったかを確かめる為にまずは簡単な買い物をしてみた、全てのバーコードを読み終えたレジは0と表示された。

 店員は何も疑問に思わないようで「ありがとうございました」と商品を渡してくる。


 なるほど、こういう形で願いが叶うのか…。



 それから前々から興味のあった高級時計をタダで手に入れてみた。

 生涯縁が無かっただろう高級料亭で浴びる程のただ酒を煽った。

 高級娼婦も当然ながらタダで抱くことが出来た。


 このまま思いつく限りの贅の極みを楽しんでやろう!

 ……そして1週間後に倒れた。


 検査の結果はまさかの栄養失調だそうだ。

 そんなバカな! あれだけ飲み食いして栄養失調はありえないだろう!?


 私は同じ手順で悪魔を呼び出した。


『再び相見えたな召喚者よ』

 こうなる事が分かっていたかのように、悪魔はにやりと笑う。


「貴様、俺の体に何をした!?」


『我は願いを叶えただけよ、あらゆる物が0で手に入る力を授けただけだ。

 しかし貴様のせいで願いを叶える為の元手となる寿命が無くなってしまったのでな、仕方がないので貴様が口にした物のエネルギーを代替にさせてもらったまでよ。 食料という物質をエネルギー0で手に入れられているのだ、貴様の望みにも反しまい?』


『悪魔に知恵比べを仕掛けた事を後悔するがよい』

初出:https://twitter.com/Brigitt_L_Forge/status/1249013553844998156

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