二十四輪目 不変
500字に安定してなくてすいません泣
今回はちょっと多めです……
月曜日。
葵は、怯えながら登校していた。自分の無知で人を傷つけてしまったのではないかと。そんな事が頭を駆け回り、赤信号に気付かず渡ってしまいそうになった時もあった。
通学路の先に京香と古都葉が歩いていた。歩くペースは自分の方が早いが、抜かせない。けど、話しかける事もし辛い。葵は2人の後ろを付けて行った。しかし、その状態になった2分後、不意に古都葉が後ろを向いた。
「あ!葵くん!じゃなくて葵ちゃんがいいのかな?」
「ちょっ!古都葉何言ってるの!」
古都葉は全て知らされてるようだった。
「ごめん葵。今はちょっと長話出来ないから。放課後、今日は部活無いからその時に」
「う、うん」
そのまま2人は前に向き直し、歩き始めた。相反し、突っ立ってる葵は、放課後に何を言われるか気が気じゃなかった。
※※※
中庭のベンチに座っている。京香が真ん中。両隣に葵と古都葉。女子三人組である。
「いやー。ごめんね葵はくん。男の子だからって色々頼み過ぎちゃって」
「い、いやぁ全然大丈夫だよ。もっと辛い農作業もしたことあるから」
話が本題に入らないまま、数分が経過した。京香は、会ってからずっと険悪な顔をしていた。
「き、京香さん……」
「京香でいいよ。ごめん。なんかやっぱり上手く纏まらなくて、ちゃんと言えそうにないや」
古都葉はその姿にクスクスと笑っていた。
「けど、聞いて欲しい。私は、葵が好き。なんだと思う」
「む、無理しなくて良いんだよ?僕は女の子だし、京香がしたいことはなんもして上げられないよ」
「そうじゃなくて。ただただ葵が好きなの。葵が女の子だろうと、人間じゃなかろうと。葵が好きなの」
「愛だよ、あいっ!」
古都葉が顔を此方に覗き込ませる。
「うるさいよ古都葉!……だからその、私と、別れないでくれますか?」
葵にとってのこの要求に、否定の余地はなかった。いや、肯定が全てだった。
「僕でいいなら、お願いします」
「うわーい!これで正式にカップルだねぇ」
古都葉がベンチから飛び出し、ピョンピョン飛び跳ねた。葵は真似こそしなかったが、心の中ではソレと同じだった。




