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転校生に百合の花束  作者: 惷霞 愁灯
第三章 開花
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二十輪目 女子

「ちょっ、え?葵どういうこと?」

「え?な、何が?」

「えっ、何って……」

京香は何て言ったらいいか分からなかった。目の前に横たわっている好きな人が、男ではなく、女だったなんて。

「葵。あなたって、女……だったの?」

取り敢えず、ど直球に聞いた。今更まどろっこしいことはしていられなかった。

「え!?僕が女の子? なんでそうなるの」

冷静になり始めた京香と違い、葵はまだ宙に浮いた気分の中にいた。そして葵は、自分の体について把握しきれていないようだった。

「その……葵。葵って、今までで、手術したことってある?」

葵は、キスからの興奮がやっと覚め始め、京香の質問を愚直に答えた。

「えっ、そんな記憶は……ないし、うちにそんなお金はないよ?」

「じゃあ、一ヶ月に一回……その、トイレに行った時とかに、血が出たりしない?」

「え?そんな、僕、病気じゃないよ!」

やはり葵は、自分が女の子って分かっていないのではと、思い始めた京香は、思ってることを、全て葵に話した。

「ぼ、僕が女の子!?た、確かに言われてみれば。僕、女の子と男の子の違いってよく分からないや……」

「葵は女の子なの!両親から聞いてないとしても、保健の授業で習わなかった?」

「いや、僕。中学から高校の最初は、学校に行ってなかったから……」

そういえばそうだったと、頷く。

「待って、もしかしたら、戸籍登録から間違ってるのかもしれないよ。だって、先生だって分かってなかったし……」


とりあえず、2人は葵について知るため、葵の実家に電話をかけた。

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