音で崩れる僕の恋。
ガシャン―――
音を立てて崩れ去る。
僕は君が好きだった。
他人を好きになったのは、
これで何回目だろうか?
数えられないほど、他人に恋をした。
数えられないほど、他人を愛した。
そして、数えられないほど、
相手に想いを告げることなく、失恋をした。
僕の恋は、音を立てて崩れ去る。
好きの一言も言えぬまま、
僕は今まで、幾人の人々を胸の中で葬った。
僕は、他人を簡単に好きになり、
そして、簡単にその恋を諦める。
いっつも思う、
「僕なんかが釣り合うはずがない」
だけど、それは決めつけなのかも。
そんなことを思ったりもするけれど、
臆病で、現実逃避が大好きな僕は、
どうしても一歩を踏み出すことが出来ない。
告白するのが怖いんじゃない。
ただ、君に嫌われるのが嫌なんだ。
例え、好かれなくてもいい。
ただ、嫌われてさえいなければそれでいい。
僕の恋は、儚いけれどそんな恋。
届かなくていい。 届けなくていい。
ただ、君を見ていたい。 この恋が終わるまで。