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2-14話 初めてのレベルアップ①

「わかりました、ここまでですわ」


 ――パンパン!


 ――と手を叩き、ウェルヘルミナが終幕を宣言する。


「赤リンの事は私が責任を持って調べさせましょう。そして土の神官。まだ貴女が犯人だと決まったわけではないけれど、身柄は拘束させてもらいます」


 彼女の指示により兵士たちが動きだし、ガックリと肩を落とした土の神官は連行されていった。


「お見事でした、テル様。あんなにアッサリ事件を解決してしまうなんて……。もしかしてこれが[探偵]というジョブの能力なのですか?」

「えっと……どうでしょう? ジョブの力かどうかは分かりませんけど、ボクの世界で探偵と言えば『難事件を解決する人』って感じですね」

「なるほど、そうですか。…………それは厄介ですね」

「……へ? 今なんて……?」

「……なんでもありませんわ」


 そういうとウェルヘルミナは黙り込んでしまった。

 代わりに犯人だと疑われていた鈴夏(スズカ)が寄ってくる。


「助かったよ(テル)くん。まさか別の世界に来て殺人犯だと疑われるとは思わなかったが、キミが事件を解決してくれたおかげで疑いが晴れた。ありがとう、感謝する」


 そして深々と頭を下げる鈴夏(スズカ)


「い、いやそんな……。ボクなんか全然……」


 テレた様子の(テル)

 と、そのとき――(テル)の頭の中で唐突に天の声が響く。


『事件を解決しました。ジョブ経験値を取得します』

『経験値が一定数に達しました、ジョブ[探偵]のレベルが1から3にレベルアップします』

『アクティブスキル[探偵の鑑定眼]を習得しました』

『アクティブスキル[探偵の魔探眼]を習得しました』


(うぉっ! 今、レベルが上がった! しかも二つも?)


 驚いた(テル)は、ステータスを確認しようとする。


「すみません鈴夏(スズカ)さん、ウェルヘルミナ様。ちょっと外します……」


 二人に断りを入れ、人だかりを外れてから、(テル)は自身のステータスウインドウを開く。


====================

 名前:テル・ソウマ

 性別:男 年齢:16 種族:人間

 状態:なし

====================

【ジョブ】

 [探偵Lv.3]

====================

【称号】

 [異世界からの転移者]

====================

【ステータス】

 ステータスレベル:1

 HP:28/28 MP:18/18

 攻撃:15 防御:10

 魔力:12 魔抗:13

 器用:30 俊敏:8

 幸運:35

====================

【アクティブスキル】

[探偵の鑑定眼(new)][探偵の魔探眼(new)]

====================

【パッシブスキル】

[経験値×10倍][死神体質][グロ耐性(小)]

====================

【新スキル解説】

[探偵の鑑定眼]

 [鑑定Lv.Max]と同等の鑑定ができるスキル。

 どんなものでも鑑定できる他、鑑定結果に対する二重鑑定もできる。

 ただし[鑑定Lv.Max]が使えるステータス偽装・偽装察知・偽装看破などは使用出来ない。

 習得条件:ジョブ[探偵Lv.2]の達成。

[探偵の魔探眼]

 魔法の痕跡を見る事ができる。痕跡の色によって、使われた魔法の系統が分かる。

 習得条件:ジョブ[探偵Lv.3]の達成。

====================


(アレ、ステータスレベルは1のままだぞ? ……ああなるほど、上がったのはジョブのレベルの方なのか)


 ステータスを確認した(テル)は独り言ちる。


(それで新しく覚えたスキルは……[探偵の鑑定眼]と[探偵の魔探眼]か。どんなスキルだろう? まずは[探偵の鑑定眼]から確認を……)


====================

[探偵の鑑定眼]

 [鑑定Lv.Max]と同等の鑑定ができるスキル。

 どんなものでも鑑定できる他、鑑定結果に対する二重鑑定もできる。

 ただしステータス偽装・偽装察知・偽装看破などは出来ない。

 習得条件:ジョブ[探偵Lv.2]の達成。

====================


 それが(テル)の覚えた新スキルの一つ目だ。


([探偵の鑑定眼]の方は鑑定系のスキルだね。効果は[鑑定Lv.Max]と同じ……レベル2で覚えられるのに、いきなりカンストレベルと同等の性能ってのはすごいんじゃないか? これってひょっとして……ワンチャン鑑定チートあるかも?)


 降って湧いたチーレムチャンスに、少し気分を上げる(テル)


(……よし、さっそく試しに使ってみよう。そうだな、じゃあまずはウェルヘルミナ様を……)


 (テル)はこっそりウェルヘルミナに[探偵の鑑定眼]を使用してみる。


====================

 名前:ウィルヘルミナ・ディ・アインノールド

 性別:女 年齢:18 種族:人間

 状態:なし

====================

【ジョブ】

 [魔物使いLv.5]

====================

【称号】

 [アインノルド女王][スーパーラッキースター][アインノールド公爵][初級魔術師][見習い戦士][スライムの友][クレイジーサイコレズ]

====================

【ステータス】

 ステータスレベル:19

 HP:270/270 MP:277/277

 攻撃:191 防御:141

 魔力:209 魔抗:145

 器用:124 俊敏:161

 幸運:7838

====================

【アクティブスキル】

[隷属魔法Lv.5][鞭術Lv.5]

====================

【パッシブスキル】

[幸運値+7777P][カリスマ性(特大)][魔法力+10P][攻撃力+10P][物理ダメージ5%軽減][精力増強(小)]

====================


(お、ちゃんと出たな……って……ふぇっ? な、なにこのステータス……? 気になる項目がいくつかあるんだけど……)


 ステータスを表示することには成功したものの、いくつかあるヤバめな項目に気付き、冷や汗を垂らす(テル)


(まず幸運値が異様に高いな。多分これ[幸運値+7777P]ってスキルの効果だよね。凄い……ことだけど、でもこれは個人的なことだし別に問題はない。それより問題なのは……)


 そして他の項目へ目を移す。


(ジョブスキルにある[隷属魔法]って何? 名前からして、とてつもなくブラックなスキルの気がするんだけど……。それに……称号にある[クレイジーサイコレズ]ってのもヤバそうじゃないか? 確かにウェルヘルミナ様って、今どきフィクションですら見かけない程の女尊男卑な価値観の持ち主っぽいけど……こんな称号がつくくらい危ない人なのか? ど、どうしようコレ、二重鑑定とかできないのかな……?)


 (テル)は試しにヴェルヘルミナのステータスの[隷属魔法Lv.5]という記述をつついてみる。

 すると――ステータスウィンドウの上に、新たな解説ウインドウが開いた。

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