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第3話 いつもの3人

「さて、なんて言い訳するのかしら」

 

  冷ややかな目で綾華が俺のことを見つめてくる。


「その前に確認させてくれ」

「あ、責任から逃れたくて遅刻してきた悠くんだ〜」

「………」


  最悪だ。


  俺はキッと綾華の方を睨むと、彼女は声すら出ないほどツボに入っていた。

「いやー、言うつもりはなかったんだけどね?

 恵がなんで遅刻なんだろうって聞いてくるから口が滑っちゃったのよ」

「約束破ったから、俺が遅刻したことはお咎めなしってことで」

「しょ、しょうがないわね…」

「でも私なら咎められるんじゃないかな?」

「…」


 恵がニヤニヤしながら笑ってくる。


 俺は恵にめっぽう弱い。

 付き合ってもらっている時点で立場が下だと思ってしまうからだ。


「あはは!まあまあ、面白かったから許してあげよう」

「さすが恵、心が広くて助かる」

「まあ、彼氏に優しくしてあげるのが彼女の勤めだからね!」

「付き合っててよかったぁ…」

「ちょっと、私の前で急にイチャイチャし始めるのやめてくれない?しんどいんだけど」

「「あ、すいません…」」


「先輩方、いっつも仲がいいですねー」


 声がして後ろを振り向くと、そこには木下美咲と相川玲奈がいた。


「あら、木下さんと相川さん、どうかしたの?」

「反省会が終わったので次はなにをするのかなーって思ったので、美咲と聞きにきたんですよー」

「別に2人で来る必要ねぇだろ、ひとりでくればいいじゃんか」

「高瀬先輩は黙っててください」

「俺に当たり強くない?」

「悠くん、玲奈ちゃんに嫌われるようなことしたんじゃないの?」

「えぇ…」

「どんまいです悠斗先輩」

「木下さんまで見捨てないで!?」

「で、この後はなにすればいいんですか?」

 と、話を戻す玲奈。

 そこで恵と綾華が俺の方を見てくる。

 が

「…………」

「ちょっと、なんで無言なのよ」

「………」

「悠くんが拗ねた」

「あー、私が黙っててって言ったからか」

「先輩らしいですね」

「なにをめんどくさいことをしてるんだか」

「な、なんか虚しくなってきた…」

「「「「はい、喋ったー!!!」」」」


 …なんだこの最悪な流れは


「好きにパート内で練習でもしとけ」

「「「「はーい!!」」」」



◇◆◇◆


 

 家に帰り着く。

 昨日先輩に送ったらメッセージは既読がついていない。

 だから、「木下さん」と、そう呼んでいた。

 そして見た感じ、恵先輩ととても仲が良くなっていた。

 付き合っているのだろうか

 

「だったら…いやだなぁ…」

 

 初めて好きになった人。

 私がここまで人を好きになるなんて思わなかった。

 もしまだ付き合っていないのなら


「…私が、絶対に」

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