表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

ごはんによるごはんの為の【詩】

和菓子の詩



 古めかしき


 ショーケース


 幼稚園帰りに


 祖父に


 願いて


 和菓子を選ぶ



 毎度二つと


 決められて


 悩み抜くのが


 日課の 楽しみ


 素甘ピンクよりは


 団子おおきいにしようか


 ミドリ餡子あんこ


 一つは決まり


 次はどれかと


 急かされて


 結局


 生菓子を


 字も読めないで


 コレと指差し


 隣のクラスと


 一緒の花



 薄紫の


 紫陽花キレイを選ぶ



 自転車に乗せられ


 大事に抱えた


 今日の間食オヤツ


 家に帰って


 いそいそと


 スモッグ脱いで


 手を洗い


 大きな声で


 いただきましゅ


 唱えたら


 菓子に手を伸ばし


 花から食べる


 手づかみにて


 形変わるが


 気にもせず


 ちいさな口に


 頬張れば


 次も次もと


 呑むように


 祖父に叱られ


 よく噛めと


 団子もちもちはゆっくり


 三十噛んで


 麦茶と飲んだ



 小学校の


 通学路では


 古めかしき


 ショーケース


 買い食い禁止で


 恨めしげに


 和菓子の横を


 自らの足で


 通り過ぎ


 いつかそれも


 記憶だけが


 薄れる日々よ



 それでもなお


 昔懐かし


 団子のお味


 忘れがたい



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点]  和菓子って、なんだかノスタルジアですよね。  洋菓子のひともいるかもしれないけど。
[一言] 洋菓子の鮮烈な甘さも良いですけれど、和菓子のほどよい甘さってなんか染みますよねぇ……。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ