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VRで異世界転移!リトライスキルが使えるのは俺だけだった。  作者: 夜白月流
第一章 ゲーム(死)の始まり
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プロローグ

 何なんだこれは……。

 俺はただ、友達と幼馴染を誘って普通にVRMMOの体験版をプレイしただけだ。

 それが、どうして皆血塗れなんだ……?




 VRゲームが世界で発売される一ヶ月前。

 スマホに送られて来たメールを開いてみたら、体験版プレイの抽選に見事当選をしていた。メールにはお友達もご一緒にと書かれていてVRの体験版に誘ってみると、五人とも大はしゃぎ。

 VRゴーグルを頭に装着し、VRに付いている小さなマイクの穴に向かってゲームスタートと言えば一瞬で周りがゲームの世界。

 でもそれはゲームの世界であっても現実ではない。

物に触れる事も出来なければ、感触や匂い、痛みなども何も感じる事はなかった。

 感じるのは、攻撃を喰らった時の振動のみ。




 だが、今俺の手にはリアルな血の感触に独特な匂い。まるでゲームの世界なのに現実のようだ。

 さっきの戦いで少し怪我を負ってしまった時も、かなり痛かった。

 息切れも激しいし、心臓がバクバクと高鳴っている。HPは20でぎりぎりクリア。

 左上を見てみるとピコンピコンと赤く点滅をして危険信号を知らせている。

 回復アイテムはもう手元にはない。

 友達四人はHP0になった途端、皆動かなくなってしまった。心拍数も完全に停止している。



「……君」

「琥珀っ!」




『制限時間内に死んでしまった者、復活は出来ません。佐倉琥珀さん、制限時間が過ぎましたので、貴方の記憶を一部消去します』



「や、やめろぉぉぉぉぉ!!!」



『セーブしますか?』



「ふざけるなっ! 何がセーブだ!」



『セーブしますか?』

『セーブしますか?』



「クリア出来るまで何度だって挑戦してやるよ。俺にはあのスキルがあるんだ!」



 俺だけが手に入れてしまった。

 セーブした場所からゲームが始められる。

 こんなスキルを与えた事後悔させてやる!!



「リトライ!」



 俺がそう叫ぶと視界がゆっくりと揺れ動き始めた……。



 琥珀だけは……絶対に俺が守ってやる!

 こんなゲームで死なせてたまるかよ!



 そして、俺の意識が途切れたのと同時にセーブポイントまで飛んでいた——。

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