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昼と夜の交わり  作者: 泡沫
昼に生きる夜の蝶
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プロローグ

本章「昼に生きる夜の蝶」全25部分完結。

 この国は比較的、治安が良いとされている。



 朝の番組の内容を見れば平和ボケという言葉が相応しいと感じる。


 テレビの報道の内容はほとんどが芸能ニュースで不倫や熱愛、人気アーティストが新曲を発表したとか、ドラマが始まったとか。アイドルのオーディションを報道していた時期もあった。


 一方で真面目なニュースが何かというと、火事や殺人などだろうか。それらも毎日起きている訳ではない。他に経済や政治も取り上げないことはないが量が少ない。国会の様子などを長く放送しているのは国営(民営化済み)くらいで視聴率を大事にする民放が取り上げることはほとんどない。

 それだけ政治への関心が低いのだろう。もっとも、国会の内容もくだらない井戸端会議に近かったりするので興味を示さないのも無理はないかもしれない。ゴシップと非論理的な罵倒と非難の応酬、耳を塞ぎたくなる気持ちが痛いほどわかる。賄賂の話も何年も続けることだろうか。良くないだろうけど、他に話す事はないのか?不倫は家庭内の問題で国会で話すことではないのでは?

 よくぞこの国会で国が運営されているものだ。だから国民も放置をしているのだろうけど、国会の意義が問われる。



 学校の帰り道、多方向から人が行き交う交差点の信号待ちをしている。高層ビルが立ち並び看板達が煩いほどに自己主張をしている。中でも一際大きなビルのスクリーンには最新のニュースが報道されている。

 どうやら銃の乱射事件が起こったようだ。更に容疑者は依然不明且つ逃走中とのことだ。

 近くにいる同じ制服を着た集団はそれを見て物騒だなどと話している。

 この国では基本的に武器の所持・携帯が認められていない。だからこのような事件が起こることは滅多にない。銃刀法違反という法律が当然のように浸透しているこの国では多くの人が武器を所持している個人がいることに危機感を抱いている。




 知らないって幸せなことだよね。



 この国は治安がいいとされている。


 多くの人がこの国の治安は良いと言っている。

 それは半分は正しいが、もう半分は間違っている。

 この国は見かけの治安を守るために、その裏側で統制された世界がある。その世界が統制されて境界が守られているからこそこの国の治安はいい。

 

 裏側の世界の劣悪さは世界トップクラスだ。


 世界の境が守られていることこそ、知る人ぞ知る、この国の治安を守る鍵なのだ。


<次回> 「月城光橘」  6月2日投稿予定

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