表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

Insight

作者: ヒロイセカイ

 俺は五味保ごみたもつ

 この劇場で俺のことを知らない芸人はいない。今日も若手からベテランまでこの劇場でしのぎを削る。


 壁に向かって練習するやつら。1人で弁当を食うやつ。ギリギリまで劇場に来ない奴。どいつもこいつもてっぺん目指してギラギラしてやがる。


 おっと若手が声をかけてきやがった。

「五味さん、うっす。今日もよろしくお願いします」

「おう!お前らこの前のネタ、よかったよ。あれさつっこみのタイミングキレッキレだよな。すげーいいと思う」

「ありゃっす!」


 おっとあいつはこの前だだすべりしたやつだったな。

「おっつ。どうだ今日は?」

「この前ネタが飛んだんでちょっと心配っす」

「ミスなんて誰にでもある。あいつらみてみろここでだだ滑りだった次の日M-1で準決勝までいったじゃねーか」

「そっすね!五味さんサンキューす!」


 おやおやあれは事務所の社員さんじゃないか。

「おつかれさまです。珍しいですね」

「そろそろ年末も近いしさ特番に向けて若い奴何組か引っ張ってこうと思ってね」

「そうなんですか。あいつらなんかツッコミとボケが噛み合ってていい感じですよね」

「あっちはどうかな」

「あぁ、あいつらは今だとちょっとリズムネタは古いかなー。でも逆に若い子たちには新鮮かもですね」

「ありがとう。さすが劇場歴20年!五味さんの意見参考にするよ」

「いえいえ!おっかれしたー!」


 俺の目に狂いはない。この20年見てきた芸人でハズレはないのだから!


「おい!ゴミタメ!んなとこでサボってねーで便所掃除してモギリの準備しろや!」


「Hey!館長!」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ