夜
夜の街に飛び出したはいいものの何をやるかなんて決めてない。
ゲーセンに行こうか、それともカップラーメンでも買って化学調味料に身を任せようか、なんて後で後悔するからやめておこうかな。
夜は好きだ、人が少ないし空気もひんやりしてるのも、寒い時にあったかくするのも、それに自分に酔えるのが何より好きだ。いつもは街の喧騒や目線が気になってしまうしね。
自販機でホットコーヒーを買う。コーヒーは特に好きじゃないがこんな時に買ってしまうのは「夜は大人の時間だ」なんていう幼稚な考えからだろう。
そんな考えのもと、タバコを吸ってみたいなんて憧れもあるが体に悪いし体臭も困る、それに自分に酔いたいだけでそこまでのリスクを負うのは気が引けてまう。
少し寒くなってきた。さあ、もう帰ろうか。缶の開ける音は存外夜は響くらしい。少し冷めてしまったコーヒーはやっぱり苦い。