表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
65/316

第3章 1「学校はトラウマ」

「さぁ何しよっか?」

 隣で一緒に歩くユニアになんとなく、聞いてみる。

「そうですね…とりあえず何か考えますか?」

「そうだね」

「まぁここで考えてても始まりませんし、町でも行ってみますか?」

「ん?あぁそうだね」

 ということでユニアと町を歩き始めて早数十分。

 俺の中に一つの疑念が生まれた。

 それはこの現状、女の子と二人で町をぶらぶら…これは客観的にはデートとかと揶揄されるものなのでは?

 別に勘違いされちゃうかもとか、そういうんじゃなくて…知り合いに見られた時、説明が面倒くさそう…

「あれ?魔王様?」

 そう言うのは俺が知る限り一番の博識な少女、クランだ。

「ユニアさんと一緒にお買い物ですか?」

 どうやらいらぬ心配だったようでそっと胸をなでおろした。

「まぁそんなとこかな」

 普通に買い食いや買い物はしていたので嘘ではない。

「クランは今からどっか行くの?」

「私は今から学校です」

 学校…その響きを大変久しぶりに聞いたような気がした。

「学校か…」

「よかったら一緒にどうです?」

「やだよ。トラウマだよ」

 頭を回転させるより先に口から出てきたその言葉は前世界で殺された場所が学校だったことが原因だろう。

「そうですか…」

 クランは少し残念そうに俯いた。

「そいえばマサキ様はこの国のことってどれくらいご存知なんですか?」

「え?」

 ユニアからのいきなりの疑問に俺たち三人の空間が固まる。

 はっきり言って何も知らない。

 この国の名前も歴史も最高責任者も…

 いや、最高責任者は俺か。

「えーっと…」

「まさか何も知らないとか?」

「…」

 沈黙を肯定と受け取られたのか、ユニアは一度ため息をついた。

「じゃあ学校に行きましょう。とりあえず」

「授業でも受けさせるつもり?」

 せっかく異世界に来て勉強しなくてよくなったと思っていたのだが…

「いえ、そんなつもりはありません」

「じゃあ、どうするおつもりで?」

「私が勉強を教えますから」

「えええぇ…」

 外交の話から思わぬところに話が飛んで行ってしまった。

「ユニアさんユニアさん。外交のお話は?」

「そんな無知の状態で話しても意味がないでしょう」

「ごもっともです…」

 ユニアの自論に反論する気が失せる。

 なぜならこちらもしっかり理解するくらいの正論なのだから。

「さぁそうと決まれば行きましょう」

 そう言ってユニアは何気なく俺の手を取って引っ張って行った。

「そういうことだからさクラン。早く学校行こう」

「え?あ、はい」

 クランの手首を掴み、三人仲良く手を繋いで学校までの道を歩いた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ