第2章 37「夢の中では」
ある学校の日、そうそれは俺の日常のほんの一日になるはずだった日…
俺は死んだ。
今になって走馬灯のように今までの思い出が夢として蘇る。
別に人から必要とされているわけじゃなかった。
ただ、まるで録画したかのような日々が続いていた。
本当は人から必要とされたかった。
好きになってもらいたかった。
誰からも必要とされなかった俺はあのまま生きていたら一体どうなっていたのだろうか?
「…キさ…」
誰かの声が聞こえる。
その声はどんどん濃度を増し、
「マサキ様!」
「うおっと‼︎」
アレ?俺は…
「うたた寝してましたよ」
そっかイスに座って寝てしまったのか
「ユニア仕事は?」
「もう全て片付きました」
「そっか、もう遅いし寝よっかな」
「そうですね」
時計はすでに三時を回っていた。
「明日起きれっかな…」
「大丈夫ですよ。私がいつもの時間に起こしに行きますから」
「なら安心して眠れるよ。ありがとうユニア」
「どうしたんですか改まって…ちょっと恥ずかしいです…」
ユニアはこちらから顔を背けてしまった。
あまり深追いはしまいと
「じゃあユニア、おやすみ」
「あ、はい。おやすなさい」
部屋に戻り、ベッドに入った。
この世界に来てから毎日のように前の世界の夢を見る。
あちらの世界は今、どうなっているのだろうか?
俺が助けた幼馴染は?
俺を殺した犯人は?
疑問を上げ始めたしまえばきりがない。
ダメだな考えたってわからない。
そう思い、先ほどの眠りの続きを始めた。
何故だろうか、なんだかさっきと同じ夢が見られる気がした。
前の世界の俺の思い出。
誰からも必要とされず、誰からも好まれなかった俺の悲しき思い出。
……俺は昔から自分のことを酷く嫌っていた。
人から少し褒められただけでニヤついてしまう自分が気持ち悪くて、話しているうちに余計なことまで話してしまう自分が恨めしくて、人から嫌われるのが怖くて自ら孤立を選びがちだった自分が果てし無く嫌いだった。
他人からの優しさが、気を遣わせてるみたいで嫌いだった。
他人からの怒りが、もう許してもらえないと思って嫌いだった。
いつも自己嫌悪に陥る自分自身が、自分をそうさせる周りが嫌いだった。
生きているうちにきっと良いことがある。
そう信じて生きてきたはずなのに…
現在の現実に絶望して、耐えられなくなって、一体自分がどうしたいのか…
どうしたらいいのか…
まったくわからなくなった。
自分なんて死ねばいい。
何度も何度もそう思った。
そうすれば、この理不尽な世界から消え去ることができる。
そう思い込んでいたから。




