表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
35/316

第2章 10「ダンジョンのボス」

 コアを斬って木の巨人の動きを止める。

 やっとこのダンジョンのクリア方法がわかった。

 魔力を身体に供給してるということは一番効率が良いのは胴体だろう。

 先程、首を斬る際の刃拡張によって木の巨人の身体を簡単に斬れることがわかった。

「とりあえず真っ二つにしてみっか」

 そう言って右手の剣を加速する。

 木の巨人の目の前までたどり着き、左手の剣の刃を拡張する。

 相手は不意を突かれたようで手でのガードが追いついていない。

「てりゃ!」

 右肩から左腹にかけて一線。

 ズズズっと斜めに上半身が落ちていく。

 しかし、下半身からまた上半身が生えてきた。

「むむむ」

 何回斬っても致命傷を与えることのできないことに嫌気がさした。

「マサキ様!ヘソのところです‼︎」

 後ろから聞こえたその声を頼りに落下途中の通りすがりに腹を一線。

 腹を斬った後、またすぐ再生されるかと思った。

 しかし、木の巨人はサッと砂となり消えていった。

「ふぅ…」

 地に足をつけ、呼吸を整える。

 身体が怠い…

 剣の炎を使うと体力を消耗する。

 ユニア曰く、魔力の無い俺は炎を使うために魔力ではなく体力を使っているそうな。

「マサキ様〜!」

 後ろからユニアとクランの声がした。

 さっき声の位置を教えてくれた声はユニアだった。

「ユニア、なんでコアの場所がわかったの?」

「あぁ…それですか。コアは言わば魔力の集合体です。魔力探知さえできればあんなの場所を自分から教えてるようなものです」

「そうなのか。じゃあなんで俺は分からなかったんだ?」

「あぁそれなら簡単ですよ。マサキ様は魔力ないですもん。魔力なしに魔力探知ができるわけないじゃないですか」

 サラッと人を傷つけたことにきっとユニアは気づいていない。

「だったら最初からいってくれれば良かったのに」

 さっきの仕返しに少し嫌味っぽく言ってみた。

「それは魔力探知には時間かかるからですよ。最初はあの巨人からの攻撃で魔力探知する暇がなかったんですよ」

 なら仕方ないと思い頷いた。

「で…ここからっていつになったら出れるんですかね?」

 クランがそう言った。

 そういえば木の巨人を倒してからもう五分は経っている。

「確かに…」

「もしかしてもう一体ボスがいたりして」

 ユニアが笑って冗談半分くらいでそう言った。

 そういえば後ろから地鳴りが聞こえるような

「やりおったな」

 このパターンは…

 オズオズと後ろを振り向いた。

 そこには予想はしてたが木の巨人が歩いてきていた。

「あーあ…」

 半分呆れ、半分恐怖。

 この身体の重さをもってもう一体倒すのは骨が折れそうだ。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ