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第7章 37「裏・影になる」

 ショートがガルガに確認に行ったことで先ほどの爆破は俺たちの仕業ではないことがわかった。

 あの爆破から一週間が経った。

「さってと、予想外の罪が押し付けられちゃったけど大方予想通りだね」

 たしかに魔王マサキが外国人を全員国外へ逃がすというのはガルガが言った通りとなった。

「じゃあ次は張り切ってマサキのサドルカの剣を奪いに行こうか」

 簡単に言っているが本当にそんなことが出来るのだろうか?

 魔王マサキは容姿こそ幼いが、一度といえども先代魔王エルレの右腕、魔王親衛隊隊長ミッダを下した男だ。

 俺と同じ疑問を抱いていたらしいエヌが言った。

「魔王様って相当強いんでしょ?そんな簡単にいくの?」

 そう聞かれ、ガルガはニコッと笑った。

「大丈夫、今回はマサキと戦うわけじゃないからね。欲しいのはサドルカの剣。それさえ奪ってしまえば勝ったも同然さ」

「戦わないから簡単ってわけでもないでしょ?奪ってから棒立ちになってるとも思えないし」

 エヌは俺の考えていることがわかっているかのように発言した。

「なんのためにヴァンドを牢獄から出したと思ってんの?」

 そういえば未だにヴァンドがどういう人間か知らない。この機会に知っておくことにしよう。そう思ってガルガに尋ねる。

「そこの時代錯誤くんは何が出来るんだ?」

「あ⁉︎」

 俺の時代錯誤くんというワードに食ってかかろうとするヴァンドをガルガが抑える。

「怒るなってヴァンド、ソームもあまりヴァンドを煽るなって」

 俺たち二人を宥めるとガルガが話した。

「君たちにあげた闇の力って部分的なシャグルー化しか出来ないだろ?」

 まだ試したことはないが、ガルガ曰くそういうことらしい。

「僕たちはね、シャグルー化したままでも意識が保てるんだよ。なんていうんだろう……『変身』とかに近いのかな?」

「でも、シャグルー化しても筋力が上がるくらいだろ?そんな役に立つのか?」

「あぁ、言い忘れてたね。シャグルー化している部分は影に潜ることが出来るんだよ。こんな風にね」

 そう言うとガルガは地面の中に沈んでいった。その事実を知らなかったヴァンドとガルガ以外の人がどよめく。

「まぁ擬似的な瞬間移動ってことだね」

 なるほど、確かにそれを駆使すれば魔王マサキから件の剣を奪ってから逃走に至るまで楽にこなせそうだ。

「だから、今回の作戦は僕とヴァンドだけで出る。他の人たちはいつも通り生活してていいよ」

「わかった、その考えには同意しよう。じゃあ今回俺たちは仕事無しなんだな?」

「そういうこと」


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